電話でのご予約 047-351-2288

10:00~12:30/14:00~19:00 ※休診日:第2水曜日

キービジュアル

歯の役割・種類

2023年6月24日

歯には、大きく分けて2つの大事な役割があります。

ひとつは『噛む』こと。

もうひとつは『話す』ことです。

もし歯がなくなれば、この2つのことが満足にできなくなってしまいます。

美味しく食べること、誰かとおしゃべりをすることは人間の幸せにとってとても大切なことです。

ぜひこの機能を無くさないように、歯の持つ大切な役割をしっかりと理解して、歯を守っていきましょう。

 

【歯の役割】

『噛む』と一言で言っても、その過程は複雑です。

まずは目の前にある食べものを噛み切って口の中に入れます。それを細かく砕き、奥歯ですりつぶし飲み込みやすい状態にしていきます。

これは食べものを口の中に飲み込むだけでなく、消化していくためにも必要な過程です。

そしてこの過程をスムーズに行うためには歯にも本数が必要になってきます。

1本だけでに食べものを消化に良い状態にするのにはとても時間がかかりますが、親知らずをのぞいても28本生えてくる永久歯を使えば、これを効率的に行うことができます。

厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、歯の本数が20本以上の人は、19本以下に比べて、何でも噛んで食べることができる人が多いという調査結果もあります。

また、20本以上の歯があれば、食生活にほぼ満足することができると言われています。

1989年(平成元年)より厚生省(当時)と日本歯科医師会が推進している「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という8020(ハチマルニイマル)運動が始まりました。これには「生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるように」との願いを込められています。

(おいしく噛めるために必要な歯の本数)

・0~5歯:うどん、バナナ、ナスの煮付けなど

・6~17歯:豚肉(薄切り)、れんこん、きんぴらごぼう、せんべい、かまぼこ、おこわ

・18~28歯:たくあん、フランスパン、堅焼きせんべい、スルメイカ

このように栄養バランスよく、さまざまな食べものをおいしく食べるには歯の本数が残っていることが大切になります。

栄養バランスが偏ることなく、さまざまなものを食べられることは栄養補給だけでなく、毎日の生活の楽しみにもつながります。家族や友人とのコミュニケーションの機会も多くなるでしょう。

噛むことは脳への刺激にもなります。楽しく充実した生活を送り続けるためには、歯の本数を維持していくことが大切です。

もうひとつの大事な歯の役割として『話す』ことがあります。

歯がないと口の中で空気が漏れてしまい、満足に発音することができません。

例えば前歯がなければサ行・タ行はうまく発音できませんし、奥歯を失うとハ行やラ行が発音しにくい状態になります。一般的に受け口と言われるかみ合わせである「下顎前突」では、英語の「f」や「v」の発音が難しくなります。

 

 

歯がなくなると隣の歯が倒れてきたり、かみ合っていた歯が伸びてきたりとかみ合わせにも影響がでてきます。片方の奥歯を失うと、反対側でばかり噛んでしまうため顔の筋肉のつき方までも変わってきます。歯を失うことが口元の印象や表情、顔の形までも変えてしまうことがあります。

 

【歯の種類】

歯の生えはじめは生後6ヶ月です。

それから3歳頃までにはすべての乳歯が生えそろい、20本になります。

成人するまでに永久歯が28本、親知らずまで含めると32本の歯が生えてきます。

最近では親知らずが生えない人も増えていますが、基本的には28本の永久歯を大切にメンテナンスしながら、食べものを食べたり、話したりしていくことになります。

28本の歯はそれぞれ形が異なり、大きく分けて3種類の役割を果たします。

真ん中にあるのが食べものを切るための「切歯」と言われるもので、平たい形をしています。

そしてその横にあるのが、切り裂くために尖端が尖っている「犬歯」です。

奥にあるのが、食べものをよくすりつぶすように臼状になっている「臼歯」です。

 

 

これらの異なる形をした歯は、通常は上下がうまくかみ合わさることによりきちんと機能します。例えば、食べものを切り裂くには、上の犬歯が下の犬歯と第一小臼歯という歯にかみ合うことが必要です。

このかみ合わせがズレたりすると、思うように食べものを切り裂くことができません。

また奥にある臼歯も、上下の臼歯がバランスよくきれいにかみ合うことで食べものをうまくすりつぶすことができます。

このように、歯の本数がきちんとあることと、それが正しくかみ合っていることが食べることには重要です。

1本でも歯を失ったまま放置しておくと、上下や左右の歯のバランスが崩れ、歯が倒れてきたり、かみ合う歯が伸びてくることで、うまく噛めなくなってしまいます。

「1本歯がなくなったけど、他にもたくさん歯があるから大丈夫」「奥歯が抜けたけど、目立つ前歯ではないし、今のところ噛むのも問題ないから放っておこう」なんて思っていると、気づいたらお口の中全体のかみ合わせが変わってきてしまうかもしれません。

正しくかみ合う位置で歯は噛んでいないと、うまく機能もしませんし、変な擦り減り方をしてきてしまいます。

噛むことで歯にかかる圧力は自分の体重とほぼ同じと言われていますが、それだけの圧力が通常耐え得る方向ではない向きにかかると、歯が変な方向に動いてきます。歯を失った両脇の歯は隙間に向かって押され、かみ合わせも悪くなりますし、変な隙間もあいてきます。

歯みがきもしにくくなり、歯みがきの難易度は格段に上がり、むし歯や歯周病にもなりやすくなります。

このように、歯が1本なくなっても口の中のバランスは崩れ、一つの歯が担う役割を他の歯が補おうとすると負荷がかかってしまい、残った歯も失ってしまうことになりかねません。

もし歯が何らかの原因で抜けたり、機能しなくなってしまった場合は、できるだけ早く対処することが必要になってきます。

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

一生の間、自分の歯を保つのは難しいことだと思われますか?

スウェーデンでは、80歳の平均残存歯数(残っている歯の数)が21本もあります。

しかし、かつてはスウェーデンでもむし歯や歯周病にかかる人も多く、歯を失う人も少なくなかったのです。

現在のように、高齢になっても自分の歯を保てるようになった理由は、「予防歯科」という考え方が浸透したからです。

予防歯科とは、むし歯や歯周病など何かが起きてから治療するのではなく、起きる前のメンテナンスやケアにより「歯を予防的に守っていく」という考えに基づいています。

スウェーデンでは、政府が予防歯科の考えを国民に広めたことにより、歯を失う人が格段に減りました。

日本でも8020運動が始まってから、平均残存歯数は改善しつつありますが、皆さんの歯の健康に対する意識はどうでしょうか?

スウェーデンのように80歳で20本の歯を保つというのは、決して不可能なことではありません。ただ、そのためには今自分の歯を保っている人たちが、それを失わないように正しいメンテナンス、ケアをおこなうことが必要になってきます。

健康診断や人間ドックは職場や自治体からの指導もあり、受けていない人は少なくなっています。しかし、定期的な歯科検診についてはまだそこまで浸透していない状態で、何か症状が出てから受診という人が多いのも事実です。

歯科検診は異常がないかを診断するだけでなく、歯科医院での専門的なクリーニングを受ける良い機会です。日頃の自分のケアだけで取りきれなかったプラーク(細菌の塊)やできてしまった歯石を取ったりすることも歯科検診を受ける大きなメリットでもあります。

歯科医師、歯科衛生士など歯科医院のスタッフは歯に関する専門家ですので、歯や口の中に関しての豊富な知識があります。ですが、いくら我々が患者さんにとって必要と思われる知識や技術を施しても、患者さん自身が受け身な態度では、どうしても平均的なご説明にもなりやすく、適切な歯みがきなどのテクニックもなかなか身につきません。

「自分の歯を守ることができるのは自分自身」です。

口の中もそうですが、全身の健康を守るためにも、自分自身で健康を守っていくという意識を持つことが大事です。

ぜひ定期的に歯科医院へ検診へ行く習慣をつけ、生涯自分の歯で噛めるよう歯の健康を守っていきましょう。

たばこが歯やからだに及ぼす影響

2023年6月18日

たばこを吸うと口の中にどういう影響が起きるかと聞かれると、みなさんがまず思い浮かべるものはなんでしょうか?
歯にヤニによる着色汚れがついているのを真っ先に思い浮かべるのではないかと思います。
実は、たばこの害はそれだけでは無く、知らず知らずのうちにからだのさまざまなところに影響を及ぼしていきます。
ここではたばこによって引き起こされると言われている、着色汚れ以外の影響についてもご紹介していきます。

 

 

たばこを吸うと歯や口に出る影響】
・歯の汚れ
たばこを吸うことによって一番に目で見て確認できる変化は、歯の汚れです。
白くピカピカしてきれいだった歯が着色し、黒っぽい色になってきます。
これはたばこの煙に含まれるタールをはじめとするヤニが歯に沈着するために起こるものです。

・歯ぐきの変色
たばこに含まれるニコチンなどの有害物質がビタミンCを破壊し、メラニンの合成が促進され色素が沈着し歯ぐきが変色します。
ピンク色に引き締まっていた健康な歯ぐきの色が変わってきます。
歯ぐきだけでなく、くちびるにも色素沈着が認められます。

・舌の汚れ
たばこに含まれるタールやニコチンなどの有害物質が舌や歯ぐきにくっついて、だ液が出るのを阻害します。そのため、舌苔(舌についている白色〜黒色までの苔のような細菌の塊)や歯垢(プラーク)がたまり雑菌が増え、たんぱく質が分解されることで臭いのもとが作り出されます。
これが口臭の原因の一つになります。

 

【たばこと歯周病】
たばこを吸う人は歯周病になりやすく、重症化しやすいと言われています。
たばこに含まれるニコチンには血管を収縮させる作用があるので、血流量を減少させます。歯ぐきが炎症を起こしても出血しにくいため、本人も気づかないうちに症状が進行してしまいます。
また免疫機能を低下させるため、歯周病への抵抗力も下がり、歯周病を悪化させる一因になります。
さらにニコチンは、歯の根っこを覆うセメント質という組織とよく結びつきやすい性質があり、歯周病治療の効果を低下させてしまいます。
たばこに含まれる一酸化炭素も歯周病を治りにくくさせる原因となります。
一酸化炭素は血液に含まれるヘモグロビンというものと結びつきやすく、組織の酸素不足を引き起こします。
つまり、たばこを吸うと歯ぐきは酸欠状態になり、免疫機能も低下し、傷の治りも遅くなるために歯周病が悪化しやすいのです。
たばこを吸っている人は、歯周病の進み方が早いのに発見しにくいこと、治療しても治りにくいということをよく覚えておいてください。

 

【たばこによる口腔へのその他の影響】
たばこの煙の中には60種類以上の発がん性物質が含まれています。
たばこを吸う人は、吸わない人に比べて口腔がんの発生率が2.9倍(口腔がん)〜32.5倍(咽頭がん)にもなります。
また、口の中以外のからだ全体のがん発生率をみても、たばこを吸わない人の1.65倍もがんになりやすいといわれています。
たばこを吸わないことで、口の中だけでなく、それ以外のところにがんが発生するリスクを減らすことができるのです。

またたばこは歯周病だけでなく、他の歯科治療にも影響を及ぼします。
根っこの神経の治療では、たばこを吸う人は上に述べたように免疫機能や治る力が低下するため、治療の効果が下がります。
抜歯をした後も、たばこを吸う人は痛みがみられることが多く、合併症として歯槽骨という歯の周りの骨の炎症があげられます。
むし歯治療などで天然の歯と同じ色できれいに詰め物をしても、たばこによって着色すると見た目が悪くなってしまいます。

その他にも、口内炎ができやすくなったり、味覚や嗅覚に障害を起こすこともあります。
まただ液が少なくなり、口が乾く症状(ドライマウス)も引き起こしますし、口臭の原因にもなります。

 

 

【たばこを吸うと顔が変わる?!】
たばこを吸う人特有の顔つきをスモーカーフェイスといいます。
しみ、しわ、吹き出物などの肌トラブルが多くなり、特に鼻の下あたりに細かいシワがどんどん出てきます。さらに、唇や歯ぐきが黒ずみ、歯の表面には黒いヤニが着色します。
若いうちは喫煙による肌のハリやくすみなどの変化を感じなくても、ある程度の年齢までたばこを吸い続けると、同世代のたばこを吸わない人に比べて著しく老けた顔つきになってしまいます。
またたばこに含まれるニコチンが肌をきれいに保つビタミンCを破壊します。

たばこ1本でビタミンCが20mg以上も破壊されます。
※たばこ顔の特徴
・黒ずんだシミのある皮膚
・深いシワ
・赤またはオレンジ色のまだらな顔
・歯ぐきが黒く変色
・年齢より老けた顔立ち
・歯に茶色の汚れ

 

【たばこと妊婦と赤ちゃん】
妊娠中にたばこを吸うと、ニコチンの作用により胎盤の血管が収縮し、血流に障害を起こします。またたばこの一酸化炭素の影響で、お腹の赤ちゃんへの流れていく酸素が少なくなります。
そしてたばこを吸うことで、食欲が低下することによりお母さんの栄養を摂る量が減ってしまいます。
もしも妊娠中に喫煙を続けていると、低体重児の発生が約2.5倍、早産の発生率が約3.3倍になります。胎児の体重は約200グラム低くなります。
喫煙により口唇裂・口蓋裂の発生率は1.3倍になります。
乳幼児突然死症候群の発生頻度は両親共に喫煙者の場合には非喫煙者に比べて約4.7倍にもなってしまいます。
このような悲しい現実を起こさないためにも、今たばこを吸っている人が「妊娠したらやめる」のではなく、たばこを吸わないという選択をしていくべきかもしれません。

また授乳中にも、たばこによって悪い影響が起きます。
母乳中のニコチン濃度は、お母さんのたばこを吸う量に比例します。母乳中のニコチン濃度はお母さんの血液中のニコチン濃度よりも約3倍も高いのです。
授乳中のお母さんが、1日に20本たばこを吸うとします。
そうすると、かなりの量のニコチンが母乳中に移行するので、赤ちゃんはイライラしたり、よく眠れなかったり、下痢や嘔吐、頻脈になったりとニコチン中毒の症状がみられることもあります。

 

【たばこを吸わなくても受ける害】
周りの人が吸っているたばこの煙を吸い込むことを受動喫煙といいます。
本人がたばこを吸っていなくても、喫煙している人と同様に健康が損なわれてしまいます。
口の中は特にたばこの影響が出やすいため、喫煙している人はもちろん、身近にいるたばこを吸っていない人の歯にもタールが付いたり、歯肉の色が黒っぽく変わったりと影響が出ることがあります。
たばこの煙はフィルターを介して喫煙者が吸い込む「主流煙」と喫煙者が吐き出す「呼出煙」、たばこの先端から立ち上る「副流煙」の3種類があります。
たばこを吸う本人が吸い込む「主流煙」が最もからだに悪いと思われがちですが、実は「副流煙」
の方が有害物質を含んでおり、害は大きいのです。
ご家族の中で誰か一人でもたばこを吸う人がいる場合、たばこによる影響を受けるのはその本人だけではないことをしっかりと理解しておきましょう。

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】
最近では、従来型のたばこから電子たばこなどに変えた方も多いのではないでしょうか。
しかし、一見良さそうに思える電子たばこも、実は歯周組織にダメージを与えるというデータが出ています。
電子たばこを利用している人の口の中の細菌は、たばこを全く吸わない人よりも喫煙者に近い特徴を示しますし、電子たばこは口の中の細菌のバランスを乱し、炎症や感染を起こしやすくする可能性もあるのです。
電子たばこは従来型のたばこのようにたばこの葉は燃焼させないものの、それ自体に問題のある成分が含まれています。またその蒸気は無害なものではなく、発がんを促すような重金属や化学物質が含まれています。
口の中の健康だけでなくからだ全体のことを考えても、できればたばこは吸わないこと、もし吸っていても早くやめることをおすすめしています。

指しゃぶりについて

2023年6月12日

お子さんが指しゃぶりをするのは決して珍しいことではありません。
そのままずっと放っておいていいものか、どれくらいになったらやめさせるべきかなど、悩むことも多いかもしれません。
指しゃぶりは生理的なものからはじまりますが、クセになるケースも多くあります。
まずは今の指しゃぶりの程度を知り、どのよう対処していくべきかを考えていきましょう。

 

【やめさせた方がいい指しゃぶり】
・3歳を過ぎている
・指だこがある、指がふやけている
・歯並びが悪くなってきた、影響が出てきた(すき間があいてきたり、出っ歯になってきた)
・口元が出っぱっている、上唇がめくれている(いつもポカンと口があいている)
・食べ方がおかしい(ぺちゃぺちゃと音を立てて食べる)
・飲み込み方がおかしい(口の周りの筋肉に力を入れて飲み込む)
・6歳過ぎても発音がおかしい(歯の間に舌をはさんでサ行やタ行を発音する)

 

【少し様子をみてもいい指しゃぶり】
・2歳ごろまで
・歯並びに影響が出ていない
・いつもではなく、時々しゃぶるだけ
・普段の生活は明るく元気に過ごしている

 

【ちょっと心配な指しゃぶり】
・友達とうまく遊べない
・昼間も夜もたえず指を口から離さない
・元気がなくはつらつとしていない
※3歳を過ぎて、指しゃぶり以外にも何か問題行動があるときは、小児科・小児神経科・臨床心理士の先生に相談してみてもいいかもしれません。

このように、一言で指しゃぶりと言っても、程度や状況によりすぐにでもやめさせた方がいい場合やもう少し様子をみてもいい場合もあります。

 

【指しゃぶりを放っておくとどうなるのか?】
指しゃぶりを放っておくと歯並びに影響が出てきます。
その程度は、指をしゃぶっていた期間、回数、吸う強さ、顎の形態(受け口よりも出っ歯の方がしゃぶりやすく影響が出やすい)などによって個人差があります。

 

(0〜2歳)
一般的に2歳頃までは歯科的には問題がないとされており、神経質にならずに様子をみていていいでしょう。
2歳近くになったら、そのまま癖として習慣づくのを防ぐためにも口の中に入っている指をそっとはずしてあげましょう。

 

(3、4歳)
3歳を過ぎて指しゃぶりを続けていると、歯並びにも影響が出てきます。
この時期までに指しゃぶりをやめれば、程度がひどいのを除くと出っ歯にならずに歯並びが元の状態に戻ることも多くあります。
しかし、この時期を過ぎても頑固な指しゃぶりを続けていると、歯並びが自然に治る可能性がグッと下がります。
指しゃぶりによる悪影響を防ぐには、この時期に指しゃぶりを上手にやめられるかが大事なポイントになってきます。

 

(5、6歳)
この時期まで頑固な指しゃぶりを続けていると、歯科的な問題がいろいろと出てきます。
その影響は小学校1年生ごろに生えてくる永久歯にも及ぼされますので、この時期までに積極的に指しゃぶりをやめさせる必要があります。

 

(7歳以上)
この時期以降は、歯並びだけでなく、歯を支えている顎の骨にも影響が出てきます。
出っ歯がひどくなったり、下顎の成長方向が下向きであるため長い顔つきになってしまいます。
歯並びを治すにも、治療は難しくなり、矯正装置を使ったり、歯を抜いたりして本格的な矯正治療をすることも多くなります。治療期間も長くなるので、お子さん自身も大変です。

 

【指しゃぶりをやめさせる時期】
お子さんが自分から自然にやめてくれるのが1番ですが、それをいつまでも待っていたらいろいろな悪影響が出てきます。
待つのは3歳くらいまでとして、4歳以降は積極的に指しゃぶりはやめさせていきましょう。

【やめさせるのにおすすめなタイミング】

①子どももやめようという気持ちがあるとき
保護者の方がいくら一生懸命にやめさせようとしても、本人にやめる気が無ければ逆効果になることもあるので気をつけましょう。

②子どもの健康状態が良いとき
体調が悪かったり、怪我をしているときは子どもの気持ちも安定していません。
からだの調子がいい時がいいでしょう。

③保護者の方も指しゃぶりをやめさせるのに落ち着いて集中できるとき
保護者の方が忙しかったり、体調不良の時ではなく、少し余裕がある時がいいでしょう。

④家庭内が落ち着いているとき
引越しなど環境が変わる時でないほうが望ましいでしょう。

 

【指しゃぶりのやめさせ方】
ただやみくもにやめなさいと言うだけでは逆効果になってしまうこともあります。
子どもの様子をよく観察しながら、保護者の方が焦らないことも大切です。

①指しゃぶりをやめたほうがいい理由を子どもにきちんと説明する
小さいながらも子どもはきちんと話を聞いています。
年齢によって理解力の差はありますが、その子に応じた分かりやすい例や話をして納得させることも必要です。
「お指が痛いっていってるよ」など、本人が理解できそうなことに例えて伝えてもいいかもしれません。

②子どもの気持ちを尊重する
指しゃぶりをし続けるとどういう影響があるのかを伝えた上で、本人に指しゃぶりをやめるかどうかを確認しましょう。
なんとなくでもやめてもいいかな、やめたほうがいいかなという気持ちが感じ取れたら、このまま指導を続けてください。
ただ、もしハッキリとやめたくない意志があれば、無理してやめさせようとせずにやめさせる時期を先延ばしし、数ヶ月してから再度子どもと話し合いましょう。
子どもの気持ちに寄り添いつつ、成長に合わせてなるべく本人の意志でやめるように仕向けていきましょう。

③頑張ったら「褒める」
指しゃぶりをやめていたり、しないように努力しているとき、保護者の方はしっかり褒めてあげましょう。もし、無意識にしてしまっていても、怒るのではなく、指しゃぶりをしていることを自覚させてやめるように励ましてください。
すぐにできるようにはならないかもしれませんが、あまりガミガミと言うよりも根気よく静かに伝え、誉めて自信を持たせてあげることが重要です。

④努力を形にあらわして記録させる
指しゃぶりをしなかった日のご褒美として、カレンダーに好きなシールを貼ったりして記録させるのも一つの方法です。子どもの努力の結果を、家族みんなが褒めたり、認めてあげることでより一層効果があります。

⑤目標は少しずつ大きく
今までずっとしていた指しゃぶりをいきなりやめるのは、本人にとってもなかなか難しいことです。ですから、最初は「夜寝る前だけ」「昼間だけ」など小さな目標を立て、ちょっと頑張ればできるくらいにしましょう。
慣れてきたら徐々に目標の時間や期間(1日しゃぶらないから1週間しないなど)を長くしていってください。
最終目標は「やめている期間が2ヶ月間続くこと」。その頃には指にできたタコもきれいになって歯並びも少し改善しているでしょう。

⑥ごほうびをあらかじめ教える
日常の中でこまめなご褒美をあげましょう。
高価なおもちゃを買ってあげたりするのではなく、目標の1週間を達成したら好きなカレーを作ってあげるなどと工夫して、ごほうびを決めておくのも効果的です。前もって約束しておくと、子どものやる気にもつながります。

⑦指しゃぶりができないようにする
爪に塗る苦いマニキュアを利用したり、手袋や靴下を利用して、指をしゃぶれないようにしてしまう方法も効果があります。
爪に塗る場合は、いつもしゃっぶっている指から他の指にしゃぶる位置が変わってしまう可能性もあるので、全部の爪に毎日塗るのがおすすめです。
手袋や靴下をパジャマに縫い付けたりする方法もありますが、その場合は汗をかきやすいので、あせもにならないように気をつけましょう。

【OCEAN歯科からのメッセージ】
指しゃぶりをしていたら、歯並びへの影響も含めていつまで様子を見るべきか、悩むことも多いと思います。指しゃぶりの程度にもよりますが、決して長く続けて良い癖ではありません。
年齢によらず、心配なことがあったり、口の中へ影響が出ていないかなど気になることもあるかと思います。
当院には小児歯科専門の歯科医師も在籍しておりますので、小さなお悩みでもご相談ください。

口臭について

2023年6月7日

コロナ禍になってマスクをつける時間が長くなりましたが、今まで気づかなかった自分の口の臭い、気になっていませんか?

ゴールデンウィークが明けてからマスクの着用も個人の判断となったことによって、さらに臭いに敏感になっている方もいらっしゃるかと思います。

毎日しっかり歯みがきをしているのにどうしてだろう?

食べたものの臭い?何が原因なんだろう?

そんな疑問を解消するために、口臭の原因と対処法について詳しく学んでいきましょう。

人それぞれ体臭といわれる臭いがあるように、口の中にも人の数だけ臭いがあります。

 

臭いの原因には次の4つが考えられます。

 

①口の中に原因がある

口の中の臭いの多くの原因は「口の中にいる細菌」によるものです。

これは歯科医院で治療をしたり、口腔ケアをすることで軽減することが可能です。

 

②全身的な病気がある

全身症状が原因となって、口臭として臭うことがあります。

原因となる病気を発見し、治療することで臭いが軽減されます。

 

③食べ物や飲み物・嗜好品が原因である

ニンニクやネギ、ニラなどの臭いの強いものを食べた場合や、アルコールを飲んだり、タバコを吸うことが原因で起こります。

からだに取り込まれた臭いの元の成分が胃のなかで消化され、血液を介して全身にめぐり、肺から不快な臭いとして吐き出されます。

歯みがきをしたり、口の中を清潔に保っていても臭うことがあります。

 

④生理的なもの

「誰にでもある臭い」です。

この原因は、寝ている時などに唾液が減少することで口の中の細菌が増え、口臭の原因となる物質(揮発性硫黄化合物)をたくさん作ってしまうことです。

毎日の歯みがきで口の中の細菌や原因となる物質を減らし、食事や水分をしっかり摂ることで唾液の量が増えれば口臭は弱まります。

規則正しい生活を心がけていれば臭いの強さは軽減されていくため、治療する必要はありません。

※女性の場合、妊娠や生理に伴うホルモンバランスの変化によって一時的な口臭もあります。

また、乳幼児期、学童期、思春期、成人期、老齢期など、それぞれの年代固有の臭い(加齢臭)なども挙げられます。

このように口臭の原因はさまざまですが、90%以上が口の中に原因があると言われています。

 

 

【口の中の原因とは?】

 

①歯周病

一番よく考えられるのが歯周病による口臭で、歯周病がひどくなると口臭が強くなり、より不快な臭いを発することがわかっています。

歯周病というのは文字の通り「歯」の「周」りの「病」気です。

つまり、歯の周り=歯ぐきや周りの組織に歯周プラーク(歯垢)の中の歯周病菌という細菌が、病気(炎症)を起こしていきます。

その結果、周りの組織を破壊して歯周ポケットというものを作ります。

このポケットの中は、細菌にとってはとても住みやすく、居心地がいい場所なのです。

細菌の中でも、特に嫌気性菌という菌は、口臭の元になる硫化水素やメチルメルカプタンという物質を作り出します。歯周病が進行すればするほど、口臭はきつくなってしまうのです。

 

歯周病の特徴として、以下の項目に当てはまる場合は注意が必要です。

 

・歯ぐきが腫れてブヨブヨしている

・歯みがきをしたら歯ぐきから血が出る

・歯が抜け変わる時期でもないのに、歯がグラグラする

・食べ物が歯と歯の間によく挟まる(食後の爪楊枝が欠かせない)

・歯ぐきが下がってきた気がする

 

この中でどれだけ当てはまる項目があったでしょうか?

 

歯周病というのは、サイレントディジーズ(静かなる病気)というくらい、進行してからでないと自分ではなかなか気づきません。

ほとんど自覚症状もなく進行していきます。

普段の歯みがきを頑張っている方の中にも、もしかしたら歯ぐきの中のポケットは炎症が起きて歯周病が進んでいるかもしれません。

そして口の中の細菌によって作り出された物質が、不快な口臭の原因を作っている可能性があります。

 

〈対処法〉

歯科医院へ受診されたら、歯ぐきの炎症状態のチェックを行います。

診断に応じて、歯ぐきの炎症をなくす治療をしていくことで口臭は軽減されていきます。

 

 

②むし歯

次によくある項目として、むし歯があります。

小さな虫歯では臭いを発することはありません。

しかし、大きな穴があいたようなむし歯の場合、その中に入り込んでしまった食べ物が取れずに中で腐り、口臭の原因となる臭いを発してしまいます。

また、むし歯が神経まで到達してしまい、神経が腐るとかなりの臭いの原因となります。

 

〈対処法〉

むし歯の治療を行うことで、口臭は軽減されます。

 

 

 

③毎日の歯みがきなどのお口のケア

歯みがきがうまくできていない場合も口臭の原因になります。

歯の表面を舌でさわるとザラザラしたり、ヌルヌルしていませんか?

溜まった歯垢や、取りきれていない口の中の食べカスが嫌な臭いを作り出します。

歯に被せた冠が古くなって穴が開いたり、すき間ができたりすると汚れが溜まりやすくなります。

これらがあるとお口の中が不潔になり、口臭の原因となっている場合が多くあります。

入れ歯も口臭の原因となることがあります。

入れ歯自体が古く、お手入れがきちんとできていないと、入れ歯が臭いの元になってしまいます。

歯がないからといって、口臭の原因がないわけではありません。

 

〈対処法〉

ご自宅での普段の歯みがきやケアの状況をお聞きして、一人ひとりに応じた指導を行います。

そうすることでお口の中が清潔に保たれ、口臭は軽減していきます。

また、不良な被せ物などを治療していくことも必要です。

 

 

④唾液が少ない(口腔乾燥症)

口の中が以前と比べてネバネバしていませんか?

全身的な病気があったり、何らかの原因で口の中を潤す唾液が少ない場合も口臭の原因となります。

唾液が少なくなる原因はさまざまですが、もし最近食べ物が飲み込みにくい感じがしたり、水分を摂らないと口の中が乾燥して気になる場合は一度ご相談されてください。

 

 

⑤舌苔

舌苔とは、体調などが良くない時に歯の表面につくられる白いものです。

鏡で舌を見た際に、舌が白くなっていることがありませんか?

これは単なる汚れではなく、歯垢と同じような細菌の塊です。

無数の細菌がタンパク質を分解する途中で、臭いの原因ともなる硫化水素などをつくることで口臭が発生します。

この場合、舌をきれい(清潔)に保つことで臭いも軽減します。

 

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

これまで述べてきたように口臭の原因は多くあります。

口臭は自覚症状のある場合の方が少なく、大抵の場合は家族や同僚、友人から指摘されることが多いです。

一度でも指摘されたことがあれば、検査をしてみるといいでしょう。

口臭について行われる治療は歯やその他のお口の中の健康のためにはとても重要です。

定期的に歯科を受診し、常にケアされたお口を維持することで身体全体の健康へとつながります。

 

妊娠の予定がある方、妊婦さんが歯科で注意すべきこと

2023年6月2日

『子どもを1人生むと、1本歯が抜ける?』

昔はよく

「妊娠したら歯が悪くなる。」

「お母さんの歯のカルシウムがおなかの赤ちゃんにとられたから、歯がもろくなってしまった。」

ということが言われていました。

これらはもちろんすべてが事実ではありません。

実際に、妊娠すると口の中の環境が変わり、歯や歯ぐきの病気になりやすいのは本当です。

しかし、お母さんの歯などからミネラル(カルシウムなど)が子どもに栄養として与えられたのではなく、妊娠すると口の中の環境は劇的に変化して、むし歯や歯周病が進行しやすい状態になります。そして出産後にその症状を自覚することが多いので、このように言われてきたのでしょう。

妊娠時のお口のトラブルは、適切なケアによって予防することが可能です。

妊娠したらトラブルが起きやすくなることが分かっていれば、妊娠の予定がある段階で検診に通ったり、治療を終わらせたり、予防処置を受けたりすることもできます。

またご自宅でのケアの方法を今一度確認したり、妊娠中や産後に向けて、さまざまな対策を立てることもできます。

妊娠しても歯科治療を受けることは可能ですが、時期によってはおすすめできない場合もありますので、まずは治療が必要にならないように予防に取り組むことが第一です。

妊娠中のお母さんの歯・お口の健康を保ち、安心して出産を迎えられるように準備しておきましょう。

 

【妊娠したらどうなる?】

妊娠すると口の中の環境が悪くなりやすい状態になります。

つわりなどが続くとお口の中の手入れがおろそかになりやすく不衛生になり、口内炎ができやすくなったり、口臭が気になるかもしれません。

親知らずの周りの歯ぐきが炎症を起こして「智歯(ちし)周囲炎」になる妊婦さんもいます。

親知らずが斜めや横向きに生えてきた人は、妊娠してない状態でも歯みがきが難しいのですが、それに加えて、妊娠中は歯ぐきが炎症を起こしやすい状態です。

それまで痛みなど、何も違和感や症状がなかった親知らずが、妊娠すると急に痛みだしたり、歯ぐきが炎症を起こしたりということが起こってきます。

 

 

 

【妊娠したら歯や歯ぐきの状態が悪くなる原因】

①ホルモンのバランスが変動する

女性ホルモンであるエストロゲン、プロゲステロンが増加したり、ホルモンバランスが変わることにより、さまざまな影響を口の中の粘膜や歯ぐきに与えることがわかっています。

具体的には、女性ホルモンは歯肉炎や歯周炎には原因となる特定の細菌の成長を促し、また妊娠中の感染に対する防御機能が抑制されてしまいます。

これは口の中の粘膜や歯ぐきに起こる感染に対する抵抗力の低下を意味します。

つまり、口の中に歯周病を起こす細菌が増えやすくなるのです。

このようなことから、今までお口のトラブルがなかった方でも、通常では起こらないような低いレベルの刺激で炎症を起こしてしまいます。

また、口内環境が不衛生になり、歯周病になると、早産や低体重児出産のリスクも高くなりやすいといわれています。

 

②つわりなどの影響で口の中の清掃状態が低化する

つわりや体調不良により歯をみがく回数が減ったり、奥のほうがうまくみがけなかったりするので歯ぐきが腫れたり、炎症が起きやすい状態になってしまいます。

 

③間食の回数が増えたり、すっぱいものが好きになったりして食生活(好み)が変化する

長い間、すっぱいものや甘いものが口の中にある状態が増えることにより、歯がとけやすい状態になり、むし歯などのリスクが高くなります。また、食事や間食回数が増えることで、歯垢(口腔内細菌)が増えてしまいます。歯がむし歯の菌にさらされる時間も増加してしまいます。

 

④歯科受診のタイミングを逃してしまう

どうしても妊娠中は体調が悪かったり、においがダメだったりして歯科医院への足が遠のく傾向にあります。妊娠中だけでなく、出産後もますます歯科医院へ行く時間がなくなり、そうしている間に口の中の環境は悪化してしまうことが多いのです。

 

⑤だ液の出る量が減少し、だ液の質自体も酸性に傾く

だ液の量が減ると、口の中がネバネバしやすくなります。

まただ液の働きも低下してしまうので、口の中の細菌が増えやすくなります。

口の中もむし歯になりやすい酸性に傾きやすいので注意が必要です。

 

【妊娠の予定があるとき、また妊娠中はどんなことに気をつけたらいいの?】

妊娠中は口の中が炎症が起きやすかったり、食生活の変化からむし歯や歯周病になりやすいことから、普段以上にお口のケアに気をつけていただくことが大切です。

普段より食事や間食の回数が増えることや、好みが変わり、すっぱいものや糖分が多いものなどをダラダラと食べ続けてしまう場合もあるでしょう。

そんなときは、食後にはできるだけこまめなうがいや歯みがきを心がけましょう。

また、つわりのときは歯みがきが難しいこともあります。

少しでも気分のよいときに歯みがきをしたり、ヘッドが小さな歯ブラシを使ったり無理ない範囲でお手入れをしていきましょう。

もしどうしてもできないときは、ブクブクうがいをしたりと口の中に汚れがたまらない工夫をしていきましょう。

 

 

【妊娠中、または妊娠の可能性がある場合の歯科治療】

赤ちゃんや母体への影響が心配で、歯の痛みや違和感をガマンしたりする方もいらっしゃいます。しかし、歯の痛みをガマンしている方がストレスになったり、お腹の赤ちゃんへの影響も心配です。妊娠の可能性をお伝えいただければ、時期や症状に配慮した歯科治療をおこなうことができますので、必ず事前にお申し出ください。

赤ちゃんや母体の健康や安全に最大限の配慮をした治療をおこなっていきます。

時期によっては安全に治療ができる時期まで応急処置にとどめておいた方が良いこともありますが、症状などに配慮した歯科治療をおこなうことは可能です。

また、あらかじめ歯科治療の予定がある場合は、産婦人科の主治医にも妊婦健診のときに相談しておくのも良いでしょう。何か注意すべき点がある場合などは必ず治療の前に申し出られてください。場合によっては産婦人科の主治医との相談をおこなった上で、治療内容を決めていきます。

 

<妊娠中も受けられる治療と避けた方がいい治療>

治療が可能な時期はあくまで目安であり、個々人によって治療に耐えられる状況なのかは変わってきます。

通常はこの時期であれば無理なく治療を受けていただけますが、それ以外の時期に強い症状が現れた場合にも心配せずにご相談ください。

状態をきちんとご説明し、ご納得いただいてから、できる範囲での治療を実施します。

 

<歯科の治療に適した時期>

妊娠しているときに歯科の治療を受けるのにもっとも適しているのは、

妊娠中期(妊娠5~7ヶ月)と言われています。

歯科の治療に関しては、基本的には治療をおこなって悪い時期というものはないとされていますが、妊娠初期と妊娠後期の中盤以降は避ける方がいいと思われます。

 

<具体的にどんな治療ができるのか?>

・むし歯治療  → 妊娠5~7ヶ月

・歯周病の治療 → 妊娠5~7ヶ月

・クリーニングや歯石とり →   妊娠直後~7ヶ月(ただしつわりがひどいときは避けましょう)

 

<避けた方がいい歯科治療は?>

・ホワイトニング → 妊娠中のホワイトニングによる母体・胎児への影響が不明であるため。

・矯正治療    → 炎症が起きやすいため、矯正器具をつけてのご自宅でのケアが難しい。                  レントゲン撮影が必要。

※レントゲン撮影だけでの母体・胎児への影響はないとされていますが、さまざまな状況などを加味して、積極的にスタートするのは望ましくないと判断されます。

 

<妊娠中の歯科治療で3つの心配>

①レントゲン撮影

歯科で撮影する範囲は、基本的に顎まわりなどの部位に限られます。

被ばくの量もごくわずかであり、防護エプロンを使用すれば赤ちゃんへの問題はないとされています。

 

②麻酔

歯科で使用する麻酔は、治療する一部分のみをしびれさせる局所麻酔であり、全身麻酔とは違います。また使用する量も少量であるため、赤ちゃんへの影響はないとされています。

麻酔成分が胎盤を通過することはありません。肝臓で分解され、尿と一緒にからだの外へ排出されます。

痛みを耐えて治療したりしてストレスがたまる方が赤ちゃんへの影響が大きいとされています。

 

③お薬

抗生剤は赤ちゃんへの影響を考え、原則的には使用することはありません。

痛み止めのお薬は、痛みの度合いを考え、どうしても必要な場合に限り、母体や赤ちゃんにとって安全性の高いものをお出しします。

 

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

妊娠中はできるだけ早めに歯科検診を受けましょう。

そのときに見つかった簡単な治療は早めに済ませられますし、複雑な治療が必要な場合は、妊娠4~7ヶ月の時期(安定期)におこなっていけます。

また、歯磨きのときに吐き気がして困るなど、妊娠時の症状それぞれに応じた対応、予防法もお伝えすることも可能です。

体調のよいときなどに無理ない範囲で、お気軽にご相談いただければと思います。

妊娠中の方は、全身的にもつらい時期かもしれませんが、歯の病気は(細菌)感染症でもあります。これから生まれてくる子どものためにも、できるだけ口の中を清潔に保つように心がけましょう。

 

初診「個別」相談へのご案内

当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。

047-351-2288
  • 診療時間
    10:00~12:30 14:00~19:00
  • 休診日:第2水曜日
OCEAN歯科クリニック URAYASU
このページの先頭へ戻る