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子どもの歯が茶色くなったワケ。その対処法とは?

2024年7月14日

子どもの歯は真っ白できれいなイメージがあるのではないでしょうか。実際に乳歯は永久歯よりも白く、乳白色できれいなことから真珠のようだと表現されることもあります。それがある日気づくと、茶色く変色していてびっくりされたことがあるかもしれません。

今回は、子どもの歯が茶色く変色する原因とそれに対する対処法について詳しくご説明していきます。

 

 

【子どもの歯が茶色くなった原因】

①着色

ウーロン茶や緑茶、紅茶などはカテキンを多く含んでいるので、これらの飲み物によって歯は着色しやすくなります。主に前歯に茶色い着色が付いてくるので、保護者の方も見つけやすく、すぐに気づかれることも多いのではないでしょうか。

着色を除去するには、歯科医院で専用のブラシとペースト(歯科医院専用の歯磨き粉)で落とすことが可能です。ご家庭でのケアで落ちない着色に気づいたら、歯科医院での専門の機械を用いたプロフェッショナルケアによって落としましょう。

着色しやすい飲み物や食べ物としては、上記以外にもココアやチョコレートのようにポリフェノールが多く含まれるものや色の濃い調味料、カレーなどが挙げられます。これらの食べ物や飲み物を全く食べないようにするのは難しいでしょうし、食事の楽しみという面からもおすすめはしません。ですから、対処法として、食べたらすぐに歯をみがいたり、水でうがいをするなどの対応を行っていきましょう。

また、歯みがきの頻度が少ないと汚れが溜まりやすく、着色のしやすいものでなくても着色してしまいます。特に乳歯の歯の溝は、大人の永久歯の歯の溝と比べると深いため、汚れが溜まりやすいのが特徴です。そのため、ざっとみがいただけだとみがき残しが多くなりがちです。奥歯の溝もしっかりみがいてあげるようにしましょう。

 

②むし歯

汚れが溜まったままの状態が長く続くと、むし歯ができてしまっている場合があります。生えてからそれほど時間が経っていない子どもの歯は、大人の歯と比べて歯質がやわらかいためむし歯になりやすいのです。ただの着色だろうと放置していたら、むし歯になっていたということにもなりかねません。

着色かむし歯か区別するには、歯科医院で専門の道具でしっかり検査をしたり、レントゲン写真を撮って判断していく必要があります。もしも気になる部分があれば、早めに歯科医院で着色かむし歯かを調べるのがいいでしょう。

特に子どものむし歯は大人のむし歯よりも進行が早く、すぐに神経にまで達してしまいます。早めの受診をすることが大切です。

 

③神経が死んでしまっている

転んで歯をぶつけたり、歯に大きな衝撃が加わることで歯の中の神経が死んでしまうことがあります。神経が死んだ歯を見ると、通常の歯の色よりも茶色から黒っぽく見えることがあります。

また、一度神経の治療をした歯も少し暗く見えることがあります。

転んで歯をぶつけたり、ボールが顔にぶつかったりしても、目に見えてすぐに変色はしません。変色するまでには1~2週間程時間がかかります。そのため、ある日気づいたらなんとなく色が変わっていたなんてことがあります。特に、転んでぶつけることが多い上の前歯によく見られます。

言葉を話せるくらいの年齢であれば転んだり、打った場合に何か訴えてくることもあるかもしれませんが、低年齢であったりすると保護者の方の目が離れたうちにぶつけていることも稀ではありません。また保育園や幼稚園などの預け先でぶつけていることもあります。

気づいたら歯の色が変わっていたというような時はご相談ください。

 

④エナメル質形成不全

この言葉は、聞き慣れない専門用語で戸惑う方もいるかもしれません。

歯は外側からエナメル質、その中に象牙質、そして神経という層状の構造になっています。エナメル質というのは、歯の一番外側にある最も硬い部分です。その部分が先天的に形成されない状態の歯を意味します。

一番外側のエナメル質は透き通った白い色をしており、ダイヤモンドの粒がついた器具でないと削れないくらいとても硬いのが特徴です。その内側にある象牙質はエナメル質よりやわらかく、茶色っぽい色をしています。歯が白く見えるのはこのエナメル質が外側にあるためです。そのエナメル質がなくなるということは象牙質が見えているような状態なので、通常の歯と比べて茶色に見えます。このため、エナメル質形成不全の歯は茶色く見えるのですね。

また、通常歯は非常に硬いエナメル質に守られているのですが、その防御層がないということは歯の強度が非常に弱いということです。これは、むし歯に非常になりやすいだけでなく、かむ力や歯みがきの力でも欠けたり、すり減ったりしやすいということを意味します。すり減ったり欠けたりしている部分は、プラスチックの詰め物などで人工的に補修してあげなければ、だんだんと神経との距離が近くなってきます。そのまま放置することで、最悪な場合は神経を取らないといけないこともあります。

もしもエナメル質形成不全ではないか?と疑わしい歯がある場合は、歯科医院での定期検診と定期管理が必要となります。もしも色がおかしいことに気づいたら、歯科医院へ早めに受診をしましょう。

【OCEAN歯科からのメッセージ】

このように、子どもの歯の色の変化はさまざまな原因が考えられます。「子どもの歯はいつか抜けるからいいや」ではなく、将来の歯並びやかみ合わせにも影響することですので、適切な処置が必要です。

もしも着色や変色に気付いた場合は、早めに歯科医院を受診し、適切な対処を行っていきましょう。

歯ごたえはどこで感じる?歯根膜の秘密

2024年7月6日

歯ごたえのある食べ物はお好きでしょうか?

歯ごたえはおいしさを感じる大切なポイントのひとつであり、お煎餅やかみごたえのある食べ物を好んで食べる方もいることでしょう。ガリガリ、ポリポリ、歯ごたえを感じる食べ物って美味しく感じますよね。この歯ごたえを感じるためには、口の中のどこの組織が深く関わっているかについて、今回はご説明していきます。

 

【歯ごたえはどこで感じている?】

歯ごたえはどこで感じでしょう?歯でかみ砕いているので、もちろん歯だろうと思われるかもしれません。しかし、実は歯ごたえを感じているのは歯ではありません。

では、どこで歯ごたえを感じているのでしょうか?

歯を支えている骨でしょうか?歯に入っている神経でしょうか?それとも歯ぐきでしょうか?
正解は「歯根膜(しこんまく)」という部位です。

「歯根膜」という言葉を初めて聞く方もいるかもしれませんが、歯の根っこと歯を支えている骨の間にある薄い膜のことをいいます。簡単に言うと、歯の根っこを覆っている膜のことです。

厚みは0.2~0.3㎜ほどしかありませんが、歯にとって重要な役割をしています。

【歯根膜の役割】

①歯と歯槽骨をつなげる

歯根膜はただの膜ではありません。膜といってもとても細い糸でできていて、糸の両端は歯と歯槽骨を繋げている歯根膜の細かい糸をシャーピー繊維と言います。歯の根っこが歯槽骨の骨のくぼみからすっぽりと抜けないのはこの繊維のおかげなのです。つまり、歯根膜には歯の根っこと歯を支えている骨(歯槽骨)をしっかりと結び付けるという役割があります。

 

②歯の衝撃を和らげるクッション
何かをかむ時や食いしばる時には、歯は大きな力を受けています。このような力を受ける時でも

脳にはガンガン響いてはいませんよね。歯根膜は、歯が受ける衝撃が歯の根っこが埋まっている骨(歯槽骨)や脳に直接力を響かせず、歯の根っこと歯槽骨の間で歯を包みこむことで衝撃を和らげてくれているのです。かみ続けることによる歯の擦り減りや傷つきからも守ってくれる役目を果たしています。硬いものをガリッとかんでしまっても、歯や周りの骨に大きな問題がないのは、歯根膜があるからなのですね。

 

③食感のセンサー

歯根膜はセンサーのような役割も担っています。かんだ時に感じる「硬さ」や「感触」といった
微妙な感覚を歯根膜は脳に伝えています。何かを食べるときにどういう感覚なのか、その食べ物が硬いのかやわらかいのかという情報も、歯根膜が刺激を感知して脳に伝えてくれます。おせんべいを食べる時に硬いなと感じたり、キュウリなどのポリポリした感覚、天ぷらのサクッとした食感を楽しめるのも歯根膜があるおかげなのです。

このように歯根膜があることで、かんだ刺激を感じることができ、どれくらいの力でかむのか、食べ物をかみ砕く時の力加減なども調節ができます。

 

【失ったら2度と戻らない歯根膜】

歯が抜けてしまうと、歯根膜も一緒に歯にくっついて一緒にとれてしまいます。ということは、一度歯根膜を失ってしまうと、食べ物を食べたときの食感も一緒に失われてしまうということなのです。入れ歯やインプラント治療によって抜けた部分の歯を補ったとしても、歯根膜が元に戻ることはありませんので、元の感覚は戻りません。

また、歯周病が進行することで歯が埋まっている歯槽骨が破壊されると、歯根と歯槽骨の間にある歯根膜も失われてしまいます。そうすると、歯根膜による結びつきがなくなることでだんだん歯がぐらついてきて、そのまま放置していると歯を失ってしまうことに繋がりかねません。歯根膜を失わないためにも、毎日のご自宅でのケアをしっかりと行って歯を守る必要があります。

【歯根膜に炎症が起きることもある】

歯ぎしりや食いしばりなどが原因となり、歯根膜に炎症が起きることがあります。これを「歯根膜炎」と言いますが、歯根膜に起きる炎症の総称です。原因はさまざまなものがありますが、歯に過度な力が断続的にかかってしまうことで歯根膜炎となり、痛みが出ることがあります。

歯根膜は歯ぐきの下にあり、歯と歯槽骨の間にあるものなので目で確認することはできません。しかし、なんだか歯に違和感があると感じたり、痛みがあるという場合は歯根膜炎の可能性もあります。そのうちに治るだろうと放っておくのではなく、歯科医院へご相談ください。

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

歯根膜の大事な役割についてご理解いただけたでしょうか。歯は見える部分だけでなく、縁の下の力持ちのような役目をしてくれる「歯根膜」があるからこそ私たちはいろんな感触で食べ物を食べることができます。歯周病が進行すると歯を支える歯槽骨がなくなります。それに応じて歯根膜も失われていきます。歯根膜がない歯の感覚は鈍くなり、歯と歯槽骨をつないでいることから構造的にも支えが少なくなって弱くなってしまいます。歯周病になって歯根膜がなくならないように定期的に歯科医院で専門的なクリーニングを受けてきれいなお口を維持していくことが重要です。

初診「個別」相談へのご案内

当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。

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