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歯ブラシは電動ブラシ?手用歯ブラシ?

2025年5月20日

みなさんは普段、どのような歯ブラシを使用していますか?

最近では、電動歯ブラシの種類が増え、手軽に購入できるようになってきました。手でみがく歯ブラシも根強い人気を誇っていますが、どちらを選ぶか迷う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、「普通の歯ブラシ」と「電動歯ブラシ」の特徴、利点・欠点を詳しく解説していきます。みなさんにとっての最適な選択を考えてみましょう。

 

【歯ブラシと電動歯ブラシの基本的な違い】

まず、電動歯ブラシには主に「音波歯ブラシ」、「超音波歯ブラシ」、「電動歯ブラシ(高速回転タイプ)」の三つの種類があります。それぞれの特徴を理解することで、自分に合ったブラシを選ぶ手助けになるでしょう。

①音波歯ブラシ

音波歯ブラシは、1分間に約2万~4万回の振動を生み出します。この振動によって、歯の表面だけでなく、歯と歯の間や歯周ポケットの細かな汚れを効果的に除去できます。音波振動が唾液を動かすことで、より洗浄効果を高める役割も果たしています。このため、口腔内の細菌を減少させ、虫歯や歯周病のリスクを低下させることが期待できます。

②超音波歯ブラシ

超音波歯ブラシは、その名の通り、1分間に120万回以上の振動を発生させます。この強力な振動は、プラーク(歯垢)を浮かせ、洗い流す効果があります。特に、歯周病予防に効果的とされており、細かい振動が歯ぐきにも優しいのが特徴です。また、超音波の力で血行を促進し、歯ぐきの健康を保つ効果もあると言われています。

③電動歯ブラシ(高速回転タイプ)

このタイプの電動歯ブラシは、1分間に約3000~7000回の回転運動を行います。振動は少ないですが、ブラシヘッドが高速で動くことで、物理的に汚れをかき出す効果があります。手動よりも短時間で効果的にみがけるため、忙しい方には特に適しています。

 

【電動歯ブラシのメリット】

①清掃効率が良い

電動歯ブラシは、手動のブラシと比べて圧倒的に清掃効率が高いです。特に、忙しい朝や疲れた夜には、短時間でしっかりとみがけるのが大きな魅力です。電動の力で、難しい角度や歯の隙間もしっかりと掃除できます。さらに、特に歯間や歯周ポケットに潜むバイ菌を効果的に除去することが可能です。

②誰でも簡単に使える

電動歯ブラシは、自動的に振動や回転を行ってくれるため、正しく歯に当てるだけで効果的にみがくことができます。特に、力の弱い子供や高齢者でも簡単に使用できるため、家族全員で使うことができるのは大きな利点です。さらに、最近のモデルはタイマー機能が付いているものも多く、適切なブラッシング時間を教えてくれるので、みがき残しを減らせます。

③疲れない

手動でみがく場合、腕に負担がかかることがありますが、電動歯ブラシはブラシヘッドを歯に当てるだけでよいので、腕の疲れを軽減できます。特に、長時間の使用でも楽にみがけるのがポイントです。特に忙しい日々の中で、短時間で効果的に口腔ケアを行いたい方にはぴったりです。

 

【 電動歯ブラシのデメリット】

①比較的高価である

電動歯ブラシは、価格が数千円から数万円と、手用歯ブラシに比べると高価です。

また、交換用のブラシヘッドも必要で、長期的にはコストがかかることがあります。購入時には初期投資がかかるため、継続的な費用も考慮する必要があります。

②電力が必要

電動歯ブラシは、充電式や乾電池式が主流です。

電池切れや充電が切れると使用できなくなるため、定期的な管理が必要です。また、旅行などに持って行く際には充電を忘れないように注意が必要です。携帯性を考慮すると、電動歯ブラシの選択肢には注意が必要です。

③歯や歯ぐきを傷付ける可能性

電動歯ブラシは、力を入れすぎたり、合わないブラシを使用したりすると、歯や歯ぐきを傷つける可能性があります。特に、パワーの強い電動歯ブラシを使用する場合は、力加減に注意が必要です。正しい使い方をしないと、逆に口腔内の健康を損なうリスクがあることを覚えておきましょう。

 

【手用歯ブラシのメリット】

①簡単に手に入る

手用の歯ブラシは、コンビニやスーパー、薬局などで手軽に購入できます。

急に必要になった時でもすぐに手に入るのは大きな利点です。特に、外出先で急に歯ブラシが必要になった際には重宝します。

②コストが安い

手用歯ブラシは数百円から購入でき、非常に経済的です。

交換時期も明確で、理想的には1ヶ月に1回の交換が推奨されています。特に、衛生面を考えると、定期的な交換は重要です。安価であるため、手軽に交換できるのも魅力です。

③様々な種類がある

手用歯ブラシは、毛先の形状や硬さ、デザインが多様です。自分の口腔内の状態や好みに合わせて選ぶことができるため、選択肢が広がります。また、乳幼児用や学童用、歯周病対策用など、用途に応じたものがそろっています。たとえば、敏感な歯ぐきの方には柔らかい毛先のブラシが適しています。

 

【手用歯ブラシのデメリット】

①みがくのに時間がかかる

手動でみがくため、電動歯ブラシに比べるとみがききるまでに時間がかかります。

特に、しっかりとみがこうとすると、数分以上かかる場合もあります。忙しい朝には少し不便かもしれませんが、じっくりみがくことで効果的に口腔内をケアできる点もあります。

 

 

【どちらを選ぶべき?】

結局のところ、電動歯ブラシと手用歯ブラシのどちらが良いかは、使う人や状況によって異なります。年齢、口腔内の健康状態、使用目的、個々の好みなどに応じて選択することが重要です。たとえば、高齢の方は力が弱いため電動歯ブラシが便利ですし、経済的な理由や手軽さを求める方には手用歯ブラシが適しているかもしれません。

また、いずれのブラシを使用する場合でも、正しい使い方をすることが大切です。どちらも効果的にみがくための技術を身につけることが、口腔内の健康を保つ鍵となります。適切なブラシを選び、口腔内を清潔に保っていきましょう。もしもどの歯ブラシを使用したらいいか悩んでいる方はお気軽にご相談ください。

歯ぐきにニキビができちゃった?

2025年5月10日

歯ぐきに何か「できもの」ができたことはないでしょうか?

ニキビのようなもので、最初は口内炎かな?とか気のせいかな?と思っていても、プクッと膨らんでいるのに気づくはずです。

これは「フィステル」というもので、歯ぐきにできてしまったできもののことです。

今回は、このフィステルについて、できてしまう原因から治療法に至るまでをご説明していきます。

 

【フィステルって何?】

フィステルとは、歯ぐきにできるできもので、日本語で「瘻孔(ろうこう)」と訳せるものです。内歯瘻(ないしろう)やサイナストラクトと呼ばれることもある症状です。見た目は、お顔にできるニキビに似ていますが、その中身は全く異なります。一般的なニキビと同様に、黄色く見えるかもしれません。それは膿(うみ)がたまっているからです。

その膿がどこから発生したかということが一番の問題です。

【口内炎とは違うの?】

結論から言うと、口内炎とフィステルは全く違うものです。

その原因から具体的な症状に至るまで、さまざまな違いが見られます。

フィステルの原因は、主に歯や歯ぐきの中に存在していますが、口内炎の多くは、歯ぐきの表面に細菌感染が生じたものです。鋭い食べ物や歯ブラシで歯ぐきを傷つけたり、入れ歯のパーツなどで歯ぐきを傷つけることによって口内炎ができます。

そのため、口内炎では強い痛みが生じやすくなっていますが、だんだんと傷が治っていくとそうした症状も消えていきます。もちろん、口内炎の原因となる入れ歯や矯正装置による物理的な刺激が原因となっている場合は、それらを適切に調整することが必要です。

口内炎が再発し続けないように、正しい調整をしていかなければなりません。

 

【フィステルの原因】

フィステルが歯ぐきにできる原因はさまざまなものがあります。

歯ぐきにできたできものは、あくまで膿の排出場所でしかありません。元をたどると、必ず感染源となるものが存在しています。

以下に、主な原因を詳しく説明していきます。

 

①虫歯が進行してしまった

虫歯が進行するとどうなるでしょう。小さかった虫歯がどんどん大きくなって、歯の神経まで感染が広がり、歯の根っこの中にも汚染が進みます。その状態を放置していると、歯の根っこの中部の細菌や汚れが歯の根の先に漏れ出て、膿のかたまりを形成します。専門的には根尖性歯周炎と言いますが、フィステルはその症状の一部と考えられます。

 

②歯の根っこが折れてしまった(歯根破折)

なんらかの原因で歯の根っこが折れてしまった場合もフィステルができることがあります。

外傷を受けたり、歯ぎしりによる力によっても歯の根っこが割れることがあり、フィステルの原因となることがあります。

歯の根の割れた部分で細菌感染が起こり、その影響が歯ぐきにまで広がるのです。

 

③根管の中が再び感染してしまった

過去に歯の根の治療(神経の治療)を行った歯が再び感染してしまうことによって、フィステルが形成されることがあります。

 

④歯を打撲した(転んで打った)

スポーツなどをしている時や転んで歯を強打した際、その場では特に症状がなくても、後にフィステルが形成されることがあります。これは歯を打った際の強い衝撃によって、歯の神経に炎症が生じた結果です。

「歯が折れたり欠けたりせずに良かった」と安心しているかもしれませんが、見た目には何の損傷も受けていないのにも関わらず、神経と血管で構成されている歯髄(しずい)には炎症が起こ流のです。何もせずそのまま放置することで、細菌感染が生じるケースもあります。

そうなると、むし歯を重症化させた時と同じように、フィステルが歯ぐきに形成されます。

 

【フィステルを放置するとどうなるの?】

フィステルは歯ぐきのできものもありますが、それと同時に、瘻孔と呼ばれる穴でもあります。

ですので、たまった膿は気づかなくても定期的に排出されています。

そのため、一時的に症状が自然と改善したからといって安心して何もせず放置していると、症状がどんどん悪化していきます。根本的な原因が解決していないからですね。

フィステルの原因は、上でご説明しましたように膿が排泄されている部分ではありません。ほとんどが感染した根管やその周囲の炎症によるものです。

根本的な原因を取り除かずに、大丈夫だろうとフィステルを放置すると、痛みや腫れといった症状が強くなるだけでなく、最悪の場合は原因となっている歯の抜歯をしなければならないケースも少なくはありません。

一見良くなったからと安心は禁物です。

フィステルができたら、すぐに歯科医院でチェックしてもらうのをおすすめします。

 

【フィステルを治療するには?】

フィステルの治療は、その原因に応じて異なります。

以下に、一般的な治療法をご紹介していきます。

 

①歯の根っこの治療(根管治療)

むし歯が歯の神経にまで達した場合や、一度神経の治療をした歯などに行う治療方法です。

根管治療をしっかりと行うことで、歯ぐきの腫れや炎症、フィステルの症状を改善したり予防することが可能になります。歯の根の中の感染部位の清掃をして、神経の代わりとなる薬を詰めて終了となります。この治療法は、歯の保存と痛みの軽減に非常に効果的な方法です。歯の根の治療を行った後は土台を作って被せ物をつけていきます。

②歯根端切除術(しこんたんせつじょじゅつ)

歯の頭(上)ではなく、根っこの方(下)からアプローチして、フィステルの原因となっている細菌や汚染物質を取り除く治療法です。歯の頭の方からアプローチする根管治療が行えない、あるいは根管治療による効果が認められない場合に限って行います。上記の治療がうまくいかなかったり、根っこが治療しにくい形をしているときなどに用いる方法です。

麻酔をして歯ぐきをメスで切開して、歯の根っこの先端と膿の塊を外科的に摘出する処置となるので、通常の歯の根っこの処置とイメージは異なります。

 

③ヘミセクション

ヘミセクションとは、下顎の奥歯のような根っこが2本ある歯の片方だけを外科的に切除する方法です。根の治療でも治癒する傾向が見られないことが条件です。歯の根だけでなく、歯冠(歯の頭の部分)も半分、取り除くことになります。歯を丸ごと抜くのではなく、感染源となっている歯根側だけ切除するので、奥歯としての機能をある程度は残すことができます。

 

③抜歯

①~③の治療が難しい場合や歯の根っこが折れてしまっている場合、その歯を残すと症状がさらに悪化してしまう場合など、どうしても歯が残せない理由がある場合に行います。

歯を抜くのに抵抗がある方もいらっしゃるとは思いますが、周りの歯や口の中の健康を守るためには必要な処置となります。放置することでますます状態は悪化しますので、早めに決断するのをおすすめします。

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

フィステルは歯ぐきにできるできものですが、お肌にできるニキビのようには治療することはできません。フィステルの原因となっている感染源をしっかり取り除くことによって治ります。単に「歯ぐきのニキビ」という感覚で軽視していると、歯を失うことになるだけでなく、感染がさらに広範囲に広がるリスクも生じるため、十分にご注意ください。

初診「個別」相談へのご案内

当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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