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保険の白い詰め物「コンポジットレジン」について

2025年10月30日

今回は、むし歯治療で広く使われている白い詰め物「コンポジットレジン」について、詳しくお話しします。コンポジットレジンは、見た目が自然で、治療回数も少なく、保険適用でコストを抑えられるため、多くの方にとって非常に魅力的な治療法です。コンポジットレジンの特徴や利点、デメリット、どのようなむし歯に適しているのかについて解説していきます。

 

【昔のむし歯治療と今の違い】

以前のむし歯治療では、詰め物の選択肢が限られており、金属を使った治療が一般的でした。小さなむし歯であっても、金属で埋めることが一般的だったため、多くの方が銀歯を入れていた時代がありました。特に高齢の方の場合、前歯でさえ金属で治療されていることも珍しくありませんでした。

しかし、歯科材料は年々進歩しており、現在ではより自然な仕上がりを目指した治療が可能となっています。特に、小さなむし歯に対しては、「コンポジットレジン」という白いプラスチックが多く使用されるようになり、見た目の自然さが大きなポイントとなっています。前歯だけでなく、奥歯の治療にもコンポジットレジンが使われる機会が増えてきました。

 

【コンポジットレジンとは?】

コンポジットレジンとは、歯科用に開発されたプラスチックで、初めは柔らかく、形を自由に調整することができます。専用の光を当てることで硬化し、しっかりとした詰め物として機能します。昔のコンポジットレジンは、硬度が低く、すぐに取れたり、割れたりすることがあり、治療に使える範囲が限られていました。しかし、現在では材料が大幅に改善され、強度が向上しています。そのため、力がかかる奥歯の治療にも安心して使用できるようになりました。

また、コンポジットレジンは白いため、むし歯治療以外にも審美的な治療に活用されます。例えば、すきっ歯を埋める場合や、形の気になる部分を修正する際にも使われることがあります。

【コンポジットレジンのメリット】

1. 治療が1回で完了する

コンポジットレジンを使った治療は、むし歯を取り除いたその場で詰め物をして完了します。そのため、通常1回の来院で治療が終わります。これに対し、金属の詰め物(インレー)の場合は、型取りをして詰め物ができるまで待ち、次の来院時に装着するというプロセスが必要なため、2~3回の通院が必要です。

 

2. 見た目が自然

コンポジットレジンは白いプラスチックでできているため、詰めた部分が元の歯とほとんど見分けがつきません。また、コンポジットレジンにはさまざまな色が用意されており、個々の患者さんの歯の色に合わせて自然な仕上がりにすることができます。特に、前歯の治療ではこの審美性が大きなメリットとなります。

 

3. 保険適用でコストを抑えられる

コンポジットレジンは、基本的に保険治療の範囲内で行われるため、1本あたり1,000円程度で治療が受けられます。一方、変色しにくく、さらに強度の高い保険外のコンポジットレジンも存在しますが、その場合は3万円前後の費用がかかります。保険内治療であっても十分な品質を持つため、コストパフォーマンスが高い選択肢です。

 

4. 歯を削る量が少ない

むし歯を削って取り除き、その空いた部分にコンポジットレジンを詰めるため、削る量が最小限で済みます。これに対して、インレーなどの詰め物を使う場合、詰め物がしっかりとはまるように歯を大きく削る必要があるため、健康な部分の歯も削らなければならないことがあります。コンポジットレジンなら、歯をできるだけ残す治療が可能です。

 

5. 金属アレルギーの心配がない

コンポジットレジンは金属を含んでいないため、金属アレルギーの心配がありません。銀歯を使うと、稀にアレルギー反応を引き起こすことがありますが、コンポジットレジンならそのリスクがなく、安心して治療を受けられます。

 

6. 再治療が比較的容易

コンポジットレジンを使った治療は、再治療がしやすい点もメリットの一つです。例えば、銀歯の周りにむし歯が再発した場合、銀歯を一度削り取ってから新しい銀歯を装着しなければなりません。しかし、コンポジットレジンの場合は、状況にはよりますが、むし歯になった部分のみを削り、そこに再びコンポジットレジンを詰めることでの治療も可能です。これにより、再治療の負担が軽減されます。

 

【コンポジットレジンのデメリット】

1. 時間の経過で変色することがある

治療直後は、コンポジットレジンを磨いて仕上げるため、表面は滑らかで非常にきれいな状態です。しかし、経年で表面が少しずつ溶けてざらついてくることがあり、その結果、飲食物やタバコなどの色素が付きやすくなります。特に、紅茶やコーヒー、タバコを常用する方は、変色が目立つことがあります。

セラミックの詰め物の場合、表面が非常に硬いため、時間が経っても変色や摩耗が起こりにくいという特徴があります。長期的な見た目の安定を求める場合は、セラミックの方が優れていますが、コスト面ではコンポジットレジンが優位です。

 

2. 摩耗しやすい

コンポジットレジンはプラスチックであるため、天然の歯や銀歯、セラミックと比較すると硬さが劣ります。日々の食事や歯ぎしりなどの影響で、コンポジットレジンの表面が少しずつすり減ってしまうことがあります。摩耗が進むと、噛みにくくなったり、詰め物の表面がざらついて着色しやすくなります。

また、歯と歯の間にコンポジットレジンを詰めた場合、摩耗によって隙間が広がり、食べ物が挟まりやすくなることもあります。このような場合は、強度のある金属やセラミックを使った治療が適している場合もあります。

 

3. 割れたり取れたりすることがある

コンポジットレジンは、銀歯やセラミックと比べて強度が劣るため、力がかかる場所では割れたり取れたりすることがあります。特に奥歯のかみ合わせが強い部分では、頻繁に力がかかるため、定期的に点検を受けて状態を確認することが大切です。もし、コンポジットレジンが頻繁に割れたり取れたりする場合は、より強度の高い材質に変更することを検討することが推奨されます。

 

【コンポジットレジンが適応できるむし歯とは?】

コンポジットレジンは、小さなむし歯や力のかかりにくい部分の治療に適しています。前歯は比較的力がかかりにくいため、コンポジットレジンで治療することが多いです。ただし、むし歯が大きくなりすぎると、コンポジットレジンでは強度が足りず、被せ物を使用することがあります。

奥歯の場合も、表面の浅いむし歯にはコンポジットレジンが適していますが、歯と歯の間にできたむし歯は少し難しくなります。むし歯の範囲が小さければコンポジットレジンで治療できますが、力がかかるとすり減ってしまい、食べ物が挟まりやすくなることもあるため、慎重に判断する必要があります。

【OCEAN歯科からのメッセージ】

コンポジットレジンは、見た目が自然で治療回数が少なく済み、歯を削る量も少ないため、むし歯治療において非常に有効な選択肢です。しかし、変色や摩耗、力がかかる場所での破損などのリスクもあります。特に、むし歯が小さいうちであれば、コンポジットレジンでの治療が有効ですので、定期検診を受けてむし歯を早期発見することが重要です。

歯ぐきが下がる原因と対策 〜20代でも要注意!〜

2025年10月10日

最近、鏡を見て歯が長くなったように感じたことはありませんか?その原因は、歯ぐきが下がって歯の根元が露出しているからかもしれません。歯ぐきが下がる原因には様々なものがありますが、ここではその主な原因と対策について詳しく解説します。

【歯ぐきが下がる原因】

①歯周病

歯ぐきが下がる最も一般的な原因は「歯周病」です。歯周病は、プラーク(歯垢)に潜む歯周病菌が歯ぐきに炎症を引き起こし、最終的には歯を支える顎の骨が溶けてしまう病気です。顎の骨が溶けると、それを覆っている歯ぐきも徐々に退縮していきます。そのため、歯周病が進行するにつれて歯ぐきが痩せ、歯が長く見えるようになります。

[歯周病の予防方法]

・定期的な歯科検診:半年に一度は歯科医院でチェックを受けましょう。

・正しいブラッシング:力を入れすぎず、優しく丁寧にみがくことが大切です。

・フロスやデンタルリンスの使用:ブラッシングだけでは取りきれない歯垢を除去できます。

 

②間違ったブラッシング

毎日のブラッシングで強くみがきすぎると、歯ぐきが傷つき「擦過傷(さっかしょう)」という状態を引き起こすことがあります。歯ぐきに傷ができことが続くと、歯ぐきが退縮してきて歯の根元が露出してしまいます。これにより、歯が長く見えるだけでなく、知覚過敏などのトラブルも引き起こす可能性があります。

[正しいブラッシングのテクニック]

・ブラシの選び方:柔らかめの歯ブラシを選びましょう。

・力の入れ方:軽い力で磨くことを心がけましょう。

・ブラッシングの角度:歯と歯ぐきの境目を45度の角度で磨くと効果的です。

 

③乱れたかみ合わせ・食いしばり

一部の歯だけが強くかみ合わさっている場合、その部分の歯ぐきに過剰な力が加わり、徐々に歯ぐきが痩せていくことがあります。

[乱れたかみ合わせへの対応]

状態によりますが、改善のためには矯正治療などが必要なこともあります。

[食いしばりの改善策]

・ストレス管理:リラックスする時間を作りましょう。

・ナイトガードの使用:夜間の食いしばりを防ぐことができます。

 

④根尖病巣

重症のむし歯が歯の根っこまで進行すると、「根尖病巣」という状態になります。これは、過去のむし歯治療で歯の神経が死んでいる場合にも発生し、根の先に膿が溜まることが特徴です。膿が毒素を分泌し、歯ぐきに炎症を引き起こして痩せさせてしまいます。

[根尖病巣の治療方法]

・根管治療:歯の根っこの治療を行い、感染した部分を取り除いて消毒して封鎖します。

・抜歯:重度の場合、歯を抜かなければならないこともあります。

 

⑤その他の原因

加齢も歯ぐきが下がる一因です。年齢と共に顎の骨が痩せるため、それを覆う歯ぐきの位置も下がってしまいます。また、歯が少ない状態だとかむ力が顎の骨に伝わりにくく、結果的に歯ぐきが退縮してしまうことがあります。

[加齢による対策]

・歯の定期検診:どのご年齢でも。お口の中の状態に応じたケアを受けることが重要です。

・適切な義歯の使用:適合の良くない義歯(入れ歯)を使用しているのもよくありません。

かむ力を均等に伝えるためには適切な義歯を使用するのが重要です。

 

【歯ぐきが下がるとどうなる?】

歯ぐきが下がると、見た目が老けて見えるだけでなく、歯と歯の間に隙間ができやすくなります。これにより食べ物が挟まりやすくなり、歯垢(プラーク)が溜まりやすくなります。さらに、放置すると歯周病が進行し、最終的には顎の骨が溶けて歯が抜け落ちることもあります。歯が抜けると、見た目や日常生活に大きな支障をきたします。

 

【歯ぐきが下がったらどうすればいい?】

歯ぐきが下がっていることに気づいたら、早めに歯科医院を受診しましょう。歯周病が原因であれば、専門的な治療が必要です。歯みがきの方法を見直すことも大切です。歯ぐきを傷つけないよう、優しくブラッシングすることを心がけましょう。

[具体的な治療方法]

・ケーリングとルートプレーニング:歯科医院で炎症などの原因となっている歯周ポケット内の歯石やプラークを除去することも重要です。

・歯周外科手術:重度の歯周病には外科的な処置が必要となることもあります。

・歯ぐきの移植手術:退縮した歯ぐきを元に戻すために必要であれば行う手術です。

 

【若年層でも要注意】

20代や30代の若い人でも、口腔内環境が悪ければ歯周病に感染し、歯ぐきが下がることがあります。特に、歯ぐきからの出血や腫れが見られる場合は、早急に対処が必要です。

予防策として、毎日の口腔ケアを見直して正しいブラッシングとフロスの習慣をつけましょう。また、早期発見のためにも定期検診をうけることも大切です。

【OCEAN歯科からのメッセージ】

歯ぐきが下がった状態を放置すると、どんどん歯ぐきが下がり、見た目が悪くなるだけでなく、歯ぐきと歯の間に隙間ができ、食べ物が挟まりやすくなります。さらに、歯周病が進行すると、最終的には歯が抜け落ちることもあります。歯が抜けてしまうと、見た目や日常生活にも大きな支障をきたすことでしょう。

歯ぐきが下がる原因はさまざまですが、もっとも多いのは歯周病です。そのため、歯ぐきが下がってきたら、まずは歯周病を疑いましょう。早期発見・早期治療が歯の健康を守る鍵となります。

歯ぐきが下がっていると感じたら、早めに歯科医院を受診して適切な治療を受けることが大切です。

初診「個別」相談へのご案内

当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。

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