セラミック治療の魅力とは?
2026年1月15日
歯の健康と美しさを両立したいと考えている方におすすめなのが、セラミック治療です。
近年、見た目の美しさだけでなく、機能性や健康面からもセラミック治療を選ぶ方が増えています。
そこで今回は、セラミック治療のメリットや種類、注意点について詳しくご紹介します。

【セラミック治療とは?】
セラミック治療とは、金属を使わずにセラミックという材料を使用して行うむし歯治療や被せ物のことです。一般的に保険適用の銀歯やプラスチックの詰め物と比較して、耐久性や審美性に優れています。
従来の銀歯のような金属を使用しないため、金属アレルギーのリスクがありません。また、金属が溶け出して歯ぐきが黒ずむ心配もないため、口元の美しさを長く維持できます。また、セラミックは表面が滑らかで、汚れが付着しにくいため、むし歯や歯周病のリスクを軽減できます。プラーク(歯垢)が付きにくいことで、お口の中を清潔に保ちやすくなります。
セラミックは透明感があり、天然の歯と見分けがつかないほど自然な仕上がりになります。色調の調整も可能で、ご自身の歯にぴったりの色を再現できます。
【保険治療と保険外治療(自費治療)の違い】
歯科治療には、大きく分けて保険治療と保険外治療(自費治療)があります。
①保険治療
・国の決めたルールに沿って行われるため、費用を抑えられる
・使える材料や道具に制限がある
・治療時間や方法にも制約がある
②保険外治療(自費治療)
・高品質な材料を使用できる
・一人ひとりに合わせた最適な治療が可能
・精密な技術を活かした治療が受けられる
セラミック治療は基本的に自費治療となりますが、その分、患者さんの希望に沿ったより良い治療が提供できます。
【セラミック治療のメリット】
1. 見た目が自然で美しい
セラミックは天然の歯と非常に似た透明感や光沢を持ち、見た目の美しさが特徴です。特にオールセラミックは、自分の歯の色に合わせて作れるため、装着しても違和感がなく、自然な仕上がりになります。
2. 金属アレルギーの心配がない
銀歯などの金属を使用した治療では、金属が唾液によって溶け出し、金属アレルギーを引き起こすことがあります。しかし、セラミックは金属を含まないため、アレルギー体質の方も安心して使用できます。
3. 劣化しにくく、長持ちする
保険治療で使われるプラスチックの詰め物や銀歯は、数年で変色や劣化が進むことがあります。しかし、セラミックは硬度が高く、変色しにくいため、長期間美しさを保つことができます。
4. むし歯になりにくい
銀歯やプラスチックの詰め物は細かい傷がつきやすく、そこに汚れが溜まりやすいため、むし歯の再発(二次カリエス)リスクが高くなります。一方、セラミックは汚れが付きにくく、歯との密着性も高いため、むし歯の予防にもつながります。
5. 歯ぐきの変色を防げる
銀歯を使用すると、長期間のうちに金属イオンが溶け出し、歯ぐきが黒ずむことがあります。セラミックは金属を含まないため、歯ぐきの変色を防ぎ、より健康的な口元を保てます。
【セラミック治療のデメリット】
1. 費用がかかる
セラミック治療は保険適用外となるため、銀歯やプラスチックの詰め物などの保険治療よりも費用が高くなります。しかし、長期的に見ると、耐久性や健康面でのメリットを考慮すれば、十分に価値のあるコストパフォーマンスの良い治療法と言えるでしょう。
2. 強い力で割れることがある
セラミックは硬い材料ですが、陶器のような素材であるため、強い力がかかると割れることがあります。歯ぎしりや強いかみしめの癖がある方は、ナイトガードの使用を検討するのもおすすめです。しかし、最近の技術では強度の高いジルコニアなどの素材も登場しており、割れにくい選択肢も増えています。
【セラミック治療が完了するまでの期間】
セラミック治療は、歯を削ってから仮歯を作成し型取りなどを行って、最終的にできあがったセラミックを装着します。
セラミックの歯が完成するまでの期間は、1本あたり2~3週間ほどが一般的でしょう。1本だけでなく何本もの歯を治療する場合、当然1~3か月と治療期間は長くなります。
もしもセラミック治療において歯の神経を処置する根管治療が必要になれば、まずはしっかりと神経の治療を終わらせることが必要であるため、治療期間がより長くなります。
根管治療は一回で終わるものではなく、どうしても複数回に分けて行わなければなりません。お口の状態にもよりますが、必要な場合は根管治療だけで1ヶ月ほどかかることもあるでしょう。
根管治療をしっかり行わなければ、いくら良いセラミック治療を行なっても意味がありません。しっかりと治してからセラミック治療に臨みましょう。
【セラミック治療の通院回数】
セラミック治療は基本的に2~3週間ほどの時間がかかります。しかしながら、毎日通院しなければならないわけではありません。平均すると、2回ほどの通院で完了することが多いでしょう。
削った歯に合わせた詰め物・被せ物を作成するため、詰め物や被せ物ができるまでに1~2週間ほどかかります。その期間は通院の必要はありません。
治療する本数が多い場合は、通院回数もその分増える可能性がありますのでご注意ください。
【セラミック治療はこんな方におすすめ】
・銀歯が気になり、白い歯にしたい
・金属アレルギーがあり、安心して治療を受けたい
・むし歯の再発を防ぎ、長持ちする治療を受けたい
・歯の美しさにこだわりたい
・歯ぐきの黒ずみを防ぎたい
【セラミックを長持ちさせるポイント】
①毎日の丁寧な口腔ケア
セラミック治療は、むし歯になりづらい治療法です。しかしながら、適切なケアなしではそれは難しいのが実情です。長い間お口の中に汚れが溜まってしまうと、セラミックと歯の隙間からむし歯になってしまい、詰め物やかぶせ物のやりかえが必要になってしまいます。
毎日の歯みがきなど、日頃から口腔ケアを丁寧に行うことでお口のトラブルを予防することができ、セラミックの寿命を長くすることにもつながります。
セラミック治療をしたからと安心せず、日頃のお口のケアは十分に行っていきましょう。
②歯ぎしりや食いしばりがある方
セラミック治療は強度の高い材料を使用しますが、強い衝撃が加わると割れたり欠けたりしてしまうことがあります。夜間の歯ぎしりをされる方や日中もかむ癖がある方(TCHといいます)は、自分が知らないうちに強い力がかかってしまうため、特に注意が必要です。
夜中、寝ている時に歯ぎしりをされる方はマウスピースを装着することをおすすめしています。TCHの自覚がある方は、無意識にかむ癖を治す必要もあるかもしれません。
いずれにせよ、歯にかかる負担を軽減させることでセラミックの寿命も長くなります。
【セラミック治療と医療費控除】
セラミック治療は保険適用外ですが、医療費控除の対象となる場合があります。一定の条件を満たせば、医療費控除を利用することで確定申告で医療費控除を受けることができ、治療費の一部を所得税の還付として受け取ることができます。詳しくは、税務署や専門家にご相談ください。

【OCEAN歯科からのメッセージ】
セラミック治療は、見た目の美しさだけでなく、耐久性や健康面でも大きなメリットがあります。金属アレルギーの方や、美しい歯を長く保ちたい方にとって、最適な選択肢と言えるでしょう。費用はかかりますが、その分メリットも大きく、健康で美しい口元を維持するために最適な選択肢の一つです。
セラミック治療と一言で言っても、むし歯により深く削った歯に行う詰め物(インレー)とクラウン(冠という意味)など大きさが違いますし、お口の中のそれぞれの状況に応じておすすめできるものも異なります。また、どのようなセラミック材料を使用するかによっても価格も特徴も異なります。
お一人で悩まずに興味のある方は、ぜひ一度ご相談ください。
子どもの歯みがき中の事故を防ぐために知っておきたいこと
2025年12月30日
子どもが歯みがき中に、ちょっとした隙に転んだりぶつかったりして、歯ブラシでのどをついてしまい、大きな事故に繋がることがあります。消費者庁では、子どもの歯みがき中ののどつき事故について注意を呼びかけています。歯みがきは毎日の大切な習慣ですが、事故を防ぐためにはどんな点に気をつけるべきなのでしょうか?
ここでは、実際の事故事例や予防方法を詳しく解説します。
【歯ブラシによる事故、5年間で120件】
少し古いデータにはなりますが、消費者庁の調査によると、2016年4月から2021年3月末までの5年間に、6歳以下の子どもが歯みがき中に歯ブラシをくわえたまま転倒してのどをつき、口の中に刺さってけがをしたという報告が120件寄せられています。
この事故が最も多く見られる年齢層は、1歳から3歳の子どもです。この年齢の子どもは、まだ自分で体のバランスを保つのが難しく、転倒やぶつかりが多いため、事故が起こりやすいです。事故の原因として最も多いのが転倒で、他にもぶつかりや転落などのケースがあります。
【事故事例:実際に起きた痛ましいケース】
消費者庁の調査によると、過去にはこんな事例もありました。
・2歳児の事故
2歳の子どもが歯ブラシをくわえたまま、大人用ベッドの上でジャンプしているときに転倒し、歯ブラシがのどに刺さった事例です。口の中に歯ブラシを入れたまま泣いていたところ、すぐに歯ブラシは取り除かれましたが、転倒によって咽頭(いんとう)部に刺さり、空気がたまったために集中治療室に入院することになりました。この子は8日間入院を余儀なくされました。
・3歳児の事故
3歳の子どもが歯みがき中、上の兄妹とじゃれ合いながら転倒し、歯ブラシを口に入れたままうつぶせになってしまいました。口腔内に傷を負い、頸動脈の周囲にも空気がたまるなどして、集中治療室に6日間入院することになりました。
・5歳児の事故
5歳の子どもが歯みがき中に転倒し、歯ブラシがのどに刺さってしまいました。受診の際、頸動脈血管損傷が疑われ、集中治療室に10日間入院しました。
【歯ブラシ事故によるけがの治療】
消費者庁の調査によると、歯ブラシ事故によるけがのうち、通院や入院が必要となったケースは63%にのぼります。事故が発生すると、その影響で歯のけがや口腔内の損傷だけでなく、頸動脈血管損傷や咽頭部の傷など、命にかかわるような重大な結果を招くこともあります。このような事故が起きると、救急対応が必要となり、場合によっては集中治療室に入院することもあります。子どもが歯みがき中に事故を起こすことは、決して珍しいことではなく、非常に深刻な結果を招くこともあるため、事故を未然に防ぐことが非常に大切です。

【事故を防ぐための3つの約束】
では、子どもが歯みがき中に事故を防ぐためには、どのような対策が必要でしょうか?以下の3つの約束を守ることで、歯ブラシ事故を予防することができます。
1. 椅子や床に座ってみがく
自分で歯みがきができるようになると、子どもは立ってみがくことが多くなります。しかし、立った状態で歯ブラシを使っていると、動きたくなるものです。歯ブラシをくわえたまま動いているうちに転倒することがよくあります。特に3歳以下の子どもは転倒しやすいため、必ず椅子や床に座って歯みがきするようにしましょう。4歳・5歳でも動きやすい子どもは、座ってみがくことを習慣づけることが大切です。歯みがき中に座らせることで、転倒のリスクを大幅に減らすことができます。
2. のどつき防止の歯ブラシを使う
最近では、のどつき防止の機能がついた歯ブラシが販売されています。このような歯ブラシを使うことで、事故を予防することができます。歯ブラシの先端に安全パーツがついており、のどに刺さるリスクを減らすことができるため、特に小さい子どもには効果的です。歯ブラシを選ぶ際には、このような安全機能がついているものを選び、使用する際は正しい方法で使うことが重要です。
3. 歯ブラシは歯みがきのときだけ持たせる
歯ブラシは、歯みがきのときだけ持たせるようにしましょう。歯ブラシを持ったまま歩いたり、遊んだりすることが事故の原因になります。また、きょうだいでじゃれ合ったりしているときに、歯ブラシが口の中に入ってしまうこともあります。歯ブラシを使う時間をきちんと決め、それ以外の時間は歯ブラシを手に取らないように教えましょう。
【事故が起きたときに確認すべき3つのポイント】
万が一、歯ブラシでのどをついてしまった場合には、すぐに口の中を確認しましょう。以下の3点をチェックすることで、必要に応じてすぐに受診することができます。
①口の中に傷や出血がないか ほおの内側や舌の裏側、のどの奥に傷や出血がないかを確認します。
②歯ブラシに血がついているか 歯ブラシのブラシ部分や柄の部分に血がついている場合、すぐに受診することをおすすめします。
③傷や出血がなくても泣き止まない場合 出血や傷が見当たらなくても、泣き続けている場合は、内部に見えない傷があるかもしれません。念のため受診し、専門医に見てもらいましょう。

【OCEAN歯科からのメッセージ】
子どもが歯が生えたばかりの頃から、歯みがきは重要な習慣の一つです。歯みがきが楽しい時間になるように、保護者の方はしっかりとサポートし、安全に行うことが大切です。歯ブラシ事故を防ぐためには、椅子や床に座って歯みがきし、のどつき防止の歯ブラシを使い、歯ブラシは歯みがきのときだけ使うことを徹底しましょう。
歯みがきは、ただのむし歯予防だけでなく、子どもが健康な歯を持つための第一歩です。事故を防ぐために注意深く見守り、楽しい歯みがき習慣を作ることが非常に重要です。
根っこの治療は必要? 症状がなくても治療すべきか
2025年12月15日
「根の先に膿が溜まっているので、歯科医院で根管治療(根っこの治療)が必要だと言われました。でも、今は痛みもなく、腫れもありません。本当に治療が必要なんでしょうか?」
このような疑問を抱く方は少なくありません。歯医者でレントゲンを撮影し、黒い影が写っていると「膿が溜まっています」と説明されることがあります。実際、膿や感染が起こっていても、痛みや腫れが現れる前の段階で発見されることもあります。このような状況で、治療が必要かどうかの判断はどのように行われるのでしょうか?
この記事では、症状がない状態でも根管治療が必要な場合と、不要な場合について詳しく説明します。

【レントゲンで黒い影が見える原因】
歯の根の先に膿が溜まる原因の多くは、細菌感染です。むし歯が深く進行すると、歯の神経にまで達し、最終的には神経が死んでしまうことがあります。その結果、細菌が根管(歯の内部の神経や血管が通っていた部分)に感染し、根の先に炎症が起こります。レントゲンでは、この炎症が黒い影として見えることが一般的です。
黒い影が見えた場合、治療が必要かどうかは、その歯が今どのような状態にあるかを診断することで決まります。以下では、治療が必要な場合とそうでない場合の具体的な例を挙げます。
①治療が必要ない場合
痛みもなく、腫れもなく、自覚症状が全くない場合でも、レントゲンに黒い影が写ることがあります。これは、以前に行った根管治療が現在、治癒過程にある状態かもしれません。このような場合、治療を急ぐ必要はないかもしれません。
治療が不要な場合の特徴は以下の通りです。
- 自覚症状がない
- 触診や打診で異常反応がない
- 以前に根管治療を受けたが、治療からあまり時間が経っていない
特に、最近行った根管治療の影響で炎症がまだ完全に治まっていないことがあります。根管治療後、完全に治癒するまでには時間がかかることが多く、一般的には1年ほどで約8割の症例で治癒の兆しが見られるとされています。さらに、完全に判断するには、数年間ほど経過を観察することが必要です。
もし、最初に撮影したレントゲン写真で黒い影が小さくなってきている場合、これは治癒が進んでいる証拠です。このような場合には、定期的にレントゲン撮影を行い、その影が縮小しているかどうかを確認しながら経過観察を行います。
②治療が必要な場合
一方で、黒い影の原因が細菌感染によるものである場合は、根管治療が必要です。以下のような症状や診断結果がある場合には、治療を行う必要が高まります。
- 歯茎に瘻孔(膿が排出される道)ができている
- 神経が失活していると診断されている(歯の神経が死んでいる状態)
- 以前のレントゲンと比較して、黒い影が拡大している
これらのケースでは、細菌感染が進行している可能性があり、放置すると痛みや腫れといった症状が現れるだけでなく、感染が広がり、歯そのものが抜け落ちるリスクもあります。また、歯周組織や顎の骨にまで感染が広がると、治療がさらに困難になる可能性もあるため、早めの対応が重要です。
【早期治療の重要性】
「今は痛みもないし、自覚症状がないから治療は後でもいいのでは?」と考える方もいるかもしれません。確かに、忙しくて時間が取れない場合や、急を要さないと判断された場合には、治療を先延ばしにすることも一つの選択肢です。しかし、治療を遅らせることで、病変が大きくなり、痛みや腫れが急に発症することもあります。
また、むし歯の治療や被せ物のやり直しを行う場合、根管内に細菌感染が残っていると、新しい被せ物を装着した後で問題が再発する可能性が高くなります。根の治療をしっかり行わずに歯の表面だけを治療しても、後から細菌感染によって痛みや腫れが再発し、結局再治療が必要になることが多いです。
【根管治療とは?】
根管治療は、歯の内部にある感染した神経などを除去し、根管内をきれいに清掃・消毒する治療です。その後、根管をしっかりと封鎖して細菌の再感染を防ぎます。このプロセスにより、歯を抜かずに保存することが可能になります。
治療自体は数回の通院で行われ、各ステップでレントゲンを撮影しながら進めていきます。治療が完了すれば、問題が再発しない限り、痛みや腫れのない快適な状態が続くことが期待されます。

【OCEAN歯科からのメッセージ】
レントゲンで根の先に黒い影が写っている場合、必ずしもすぐに治療が必要とは限りません。症状がなく、治療後の治癒過程にある場合は、定期的な経過観察が推奨されます。しかし、細菌感染の兆候がある場合や、病変が進行している場合には、早めの根管治療が必要です。
歯は一度失うと元には戻りません。放置することで症状が悪化するリスクがあるため、歯科医の判断に基づいて適切なタイミングで治療を受けることが大切です。症状がなくても、定期的なチェックと適切なケアを行うことで、健康な歯を長く保つことができます。
もし気になるようなことがあったら、お気軽にご相談ください。
マイクロスコープを活用した精密根管治療の精度と重要性
2025年11月30日
「根管治療」とは歯の根っこの治療ですが、「痛そう」「治療が長引きそう」といったイメージをお持ちの方が多いかもしれません。しかし、根管治療は歯を抜かずに残すための非常に重要な治療です。そして、近年では歯科用顕微鏡である「マイクロスコープ」を活用することで、従来よりも格段に精密で効率的な治療が可能となり、治療の成功率も飛躍的に向上しています。今回は、マイクロスコープを用いた「精密根管治療」について詳しくご説明していきます。
【根管治療とは?】
歯の内部には「歯髄」という神経や血管が入った部分が存在します。
この歯髄がむし歯や外傷で炎症を起こしたり感染したりすると、激しい痛みが出たり、歯が機能しなくなったりします。根管治療はこの歯髄を取り除き、歯の内部を清掃・消毒して薬剤で封鎖し、歯を保存する治療法です。
この治療が成功すると、痛みがなくなるだけでなく、歯そのものを長期的に残すことが可能になります。一方で、内部が見えづらく複雑な構造をしているため、従来の方法では見落としや不十分な処置が起こりやすいのが課題でした。
【マイクロスコープの役割と必要性】
根管治療では、歯の内部である根管(神経や血管が通る細い管)を清掃する必要がありますが、この部分は非常に細く、複雑に分岐しています。そのため、肉眼や従来の拡大鏡では正確に把握することが難しいことが多いです。
マイクロスコープは、歯の内部を高倍率で拡大して確認できる歯科用顕微鏡です。以下のような点で治療の精度を大きく向上させます
・肉眼では見えない細部まで観察可能:根管の形状や分岐、感染部分を詳細に確認できます。
・見落としを防ぐ:複数の根管や非常に細い根管も発見しやすくなります。
・精密な操作が可能:ミクロン単位での処置ができ、歯をできるだけ残す治療が行えます。

【精密根管治療の流れ】
①初期診断
レントゲンやCTを用いて、歯の内部の状態を詳細に検査します。特に根管の数や形状、感染の進行具合を把握することが重要です。
②マイクロスコープを活用した治療
マイクロスコープで歯の内部を拡大しながら、感染部分を徹底的に除去します。
③根管の清掃と形成
根管内をきれいに掃除し、薬剤を詰めやすい形状に整えます。特に根管の分岐点や隅々まで清掃することで、再感染のリスクを大幅に減らします。
④根管充填
清掃後、根管内に薬剤を隙間なく詰めて封鎖します。この工程が適切に行われることで、治療後のトラブルを防ぐことができます。
⑤最終的な修復
根管治療完了後は、歯の強度を補うために被せ物や詰め物を装着します。これにより、歯の機能性と審美性を回復させます。
【精密根管治療のメリット】
・治療精度が格段に向上
根管内を拡大して観察しながら治療を進めるため、見落としが減り、処置が非常に正確になります。
・再感染のリスク低減
細菌や汚れを徹底的に除去し、隙間なく薬剤を詰めることで、再感染を防ぎやすくなります。
・歯を残せる可能性が高まる
抜歯が避けられないと言われたケースでも、精密根管治療により歯を保存できる場合があります
・快適な治療後の生活
被せ物や詰め物がぴったりフィットするため、違和感やかみ合わせの問題が起こりにくくなります。
【自費治療としての精密根管治療】
精密根管治療は、一般的な保険診療で行われる根管治療よりもさらに高い精度が求められるため、通常は自費診療となります。
自費診療のため費用は保険診療より高くなりますが、以下のような特徴があります。
・マイクロスコープや高精度の器具を使用:治療に必要な先進機器や材料を使用します。
・細部までこだわった治療:ミクロン単位の調整を行い、歯の健康を長期間維持します。
・長持ちする治療:再治療のリスクが少なく、結果としてトータルコストが抑えられる場合があります。
費用については、事前に十分な説明を行いますので、不安な点があればお気軽にご相談ください。
【根管治療に関するよくある質問】
Q. 精密根管治療はどれくらい時間がかかりますか?
A. 通常の治療より時間がかかる場合がありますが、1~3回の治療で終了することが多いです。歯の状態によって回数が異なるため、詳しくは診察時にご案内します。
Q. 保険診療との違いは何ですか?
A. 保険診療では使用できる機器や材料が限られているため、治療の精度に差が出ることがあります。精密根管治療では、マイクロスコープを用いた高精度な処置を行うことで、再治療のリスクを大幅に減らせます。

【OCEAN歯科からのメッセージ】
精密根管治療は、抜歯を回避し歯を長く健康に保つための選択肢として非常に有効です。特にマイクロスコープを用いることで、従来の治療では困難だった細部の処置が可能となり、治療後のトラブルも防ぎやすくなります。
大切な歯を残したいとお考えの方、また過去の根管治療で再発が心配な方は、ぜひ一度ご相談ください。精密な診査と治療で、最善の方法をご提案させていただきます。
部分入れ歯と総入れ歯の違いについて
2025年11月15日

入れ歯(義歯)には、大きく分けて「部分入れ歯」と「総入れ歯」の2種類があります。
それぞれの特徴やメリット・デメリット、作製の流れ、日頃のメンテナンス方法について詳しく解説していきます。
【部分入れ歯とは?】
部分入れ歯は、歯が抜けた部分を補うために作られる入れ歯です。残っている自分の歯を支えとして入れ歯を固定し、失われた歯の機能を補います。
部分入れ歯の特徴
・残っている歯を利用して固定するため、安定しやすい。
・取り外しが可能で、清掃がしやすい。
・ブリッジのように両隣の健康な歯を大きく削る必要がない。
・欠損した歯が複数ある場合でも対応可能。
【総入れ歯とは?】
総入れ歯は、上の歯または下の歯がすべてなくなった場合に作られる入れ歯です。歯ぐきや口腔内の粘膜を利用して支えるため、部分入れ歯とは異なる適応条件となります。
総入れ歯の特徴
・自分の歯が1本もない場合に適応される。
・口の粘膜の上に乗せる形で支える。
・部分入れ歯に比べると、装着時の違和感が大きい。
・咀嚼能力(噛む力)は天然歯に比べて低下しやすい。
【義歯のメリット・デメリット】
歯を失った場合の治療法には、主に ①入れ歯、②ブリッジ、③インプラント の3つがあります。
その中でも入れ歯のメリットとデメリットを見ていきましょう。
★メリット
・ブリッジのように健康な歯を削る必要がない
・インプラントのような外科手術を伴わず、治療の負担が少ない
・取り外しができ、衛生管理がしやすい
・比較的短期間で作製でき、費用が抑えられる
・調整や修理が比較的簡単にできる
☆デメリット
・咀嚼能力が天然歯やインプラントに比べて劣る
・ブリッジやインプラントに比べてサイズが大きく、違和感を覚えることがある
・長期間の使用で歯ぐきの形が変化し、調整が必要になることがある
・食べ物が詰まりやすく、ケアを怠ると口臭の原因になる
・硬いものを噛むのが難しくなる場合がある
・定期的なメンテナンスや修理が必要になる
【入れ歯の作製の流れ】
入れ歯を作る際には、以下のようなステップを踏みます。
① 概形印象(かんたんな型取り)
最初に、お口の中の大まかな型を取ります。この型をもとに、歯の位置や歯ぐきの状態、噛み合わせの特徴などを確認し、入れ歯の設計を考えます。
② 精密印象(精密な型取り)
専用のカスタムトレーを使用して、より精密な型を取ります。この工程によって、お口にフィットしやすい入れ歯を作ることができます。
③ 咬合採得(かみ合わせの記録)
入れ歯が完成した後も適切な噛み合わせになるように、噛む位置を記録します。正しく噛んでいないと、完成後にズレや痛みが生じることがあるため、慎重に行う必要があります。
④ 試適(仮の入れ歯の試し装着)
実際に仮の入れ歯を装着し、痛みがないか、噛み合わせが合っているかを確認します。不具合があれば、この段階で調整を行います。
⑤最終調整と完成
入れ歯の最終調整を行い、実際の使用に適した形に仕上げます。最初は違和感を覚えることが多いですが、徐々に慣れていきます。装着後も、痛みや違和感があれば歯科医院で調整を受けることが重要です。
⑥ 装着後のフォローアップ
入れ歯は使用していくうちにお口の状態に変化が生じることがあります。残っていた歯が抜けてしまったり、骨が痩せていって合わなくなってしまった場合にはその時々で適切な対応を取る必要があります。そのため、定期的な調整とメンテナンスが欠かせません。
自己判断せずに、適切なケアを行い、快適に使用しましょう。
【入れ歯の日頃のメンテナンス方法】
入れ歯を長持ちさせるためには、日頃のケアが非常に重要です。適切な清掃を行うことで、口腔内の健康を保ち、入れ歯を清潔に使用できます。
以下は基本的なメンテナンス方法ですが、状況に応じて変化することもあります。
具体的なメンテナンス方法については、入れ歯が完成した時にご説明します。
①毎食後のお手入れ方法
入れ歯を外して流水で洗う(食べかすをしっかり落とす)
入れ歯専用のブラシで優しく磨く(歯みがき粉は使用しない)
特に金属部分や歯ぐきに接する部分を丁寧に洗う
入れ歯の裏側も忘れずに清掃する
強くこすらず、傷をつけないように注意する
②就寝前のお手入れ方法
毎食後のケアに加えて、入れ歯専用の洗浄剤を使用する
洗浄剤を使うことで、ブラシでは落としきれない汚れや細菌を除去できる
使用する洗浄剤の浸漬時間を守る(長時間浸けすぎると変形の恐れあり)
熱湯は避ける(高温により変形する可能性がある)
寝る前は入れ歯を外し、歯ぐきを休ませることも大切
乾燥すると変形するため、水に浸して保管する
【OCEAN歯科からのメッセージ】
部分入れ歯と総入れ歯は、それぞれの状況に応じて選ばれる補綴装置です。どちらも適切にケアを行うことで、快適に使用し、健康な口腔環境を維持することができます。
もし入れ歯が合わない、違和感がある、痛みを感じる場合は、我慢せずに歯科医院で調整を受けるようにしましょう。定期的なメンテナンスと適切な使用方法で、快適な生活を送りましょう!
保険の白い詰め物「コンポジットレジン」について
2025年10月30日
今回は、むし歯治療で広く使われている白い詰め物「コンポジットレジン」について、詳しくお話しします。コンポジットレジンは、見た目が自然で、治療回数も少なく、保険適用でコストを抑えられるため、多くの方にとって非常に魅力的な治療法です。コンポジットレジンの特徴や利点、デメリット、どのようなむし歯に適しているのかについて解説していきます。
【昔のむし歯治療と今の違い】
以前のむし歯治療では、詰め物の選択肢が限られており、金属を使った治療が一般的でした。小さなむし歯であっても、金属で埋めることが一般的だったため、多くの方が銀歯を入れていた時代がありました。特に高齢の方の場合、前歯でさえ金属で治療されていることも珍しくありませんでした。
しかし、歯科材料は年々進歩しており、現在ではより自然な仕上がりを目指した治療が可能となっています。特に、小さなむし歯に対しては、「コンポジットレジン」という白いプラスチックが多く使用されるようになり、見た目の自然さが大きなポイントとなっています。前歯だけでなく、奥歯の治療にもコンポジットレジンが使われる機会が増えてきました。
【コンポジットレジンとは?】
コンポジットレジンとは、歯科用に開発されたプラスチックで、初めは柔らかく、形を自由に調整することができます。専用の光を当てることで硬化し、しっかりとした詰め物として機能します。昔のコンポジットレジンは、硬度が低く、すぐに取れたり、割れたりすることがあり、治療に使える範囲が限られていました。しかし、現在では材料が大幅に改善され、強度が向上しています。そのため、力がかかる奥歯の治療にも安心して使用できるようになりました。
また、コンポジットレジンは白いため、むし歯治療以外にも審美的な治療に活用されます。例えば、すきっ歯を埋める場合や、形の気になる部分を修正する際にも使われることがあります。

【コンポジットレジンのメリット】
1. 治療が1回で完了する
コンポジットレジンを使った治療は、むし歯を取り除いたその場で詰め物をして完了します。そのため、通常1回の来院で治療が終わります。これに対し、金属の詰め物(インレー)の場合は、型取りをして詰め物ができるまで待ち、次の来院時に装着するというプロセスが必要なため、2~3回の通院が必要です。
2. 見た目が自然
コンポジットレジンは白いプラスチックでできているため、詰めた部分が元の歯とほとんど見分けがつきません。また、コンポジットレジンにはさまざまな色が用意されており、個々の患者さんの歯の色に合わせて自然な仕上がりにすることができます。特に、前歯の治療ではこの審美性が大きなメリットとなります。
3. 保険適用でコストを抑えられる
コンポジットレジンは、基本的に保険治療の範囲内で行われるため、1本あたり1,000円程度で治療が受けられます。一方、変色しにくく、さらに強度の高い保険外のコンポジットレジンも存在しますが、その場合は3万円前後の費用がかかります。保険内治療であっても十分な品質を持つため、コストパフォーマンスが高い選択肢です。
4. 歯を削る量が少ない
むし歯を削って取り除き、その空いた部分にコンポジットレジンを詰めるため、削る量が最小限で済みます。これに対して、インレーなどの詰め物を使う場合、詰め物がしっかりとはまるように歯を大きく削る必要があるため、健康な部分の歯も削らなければならないことがあります。コンポジットレジンなら、歯をできるだけ残す治療が可能です。
5. 金属アレルギーの心配がない
コンポジットレジンは金属を含んでいないため、金属アレルギーの心配がありません。銀歯を使うと、稀にアレルギー反応を引き起こすことがありますが、コンポジットレジンならそのリスクがなく、安心して治療を受けられます。
6. 再治療が比較的容易
コンポジットレジンを使った治療は、再治療がしやすい点もメリットの一つです。例えば、銀歯の周りにむし歯が再発した場合、銀歯を一度削り取ってから新しい銀歯を装着しなければなりません。しかし、コンポジットレジンの場合は、状況にはよりますが、むし歯になった部分のみを削り、そこに再びコンポジットレジンを詰めることでの治療も可能です。これにより、再治療の負担が軽減されます。
【コンポジットレジンのデメリット】
1. 時間の経過で変色することがある
治療直後は、コンポジットレジンを磨いて仕上げるため、表面は滑らかで非常にきれいな状態です。しかし、経年で表面が少しずつ溶けてざらついてくることがあり、その結果、飲食物やタバコなどの色素が付きやすくなります。特に、紅茶やコーヒー、タバコを常用する方は、変色が目立つことがあります。
セラミックの詰め物の場合、表面が非常に硬いため、時間が経っても変色や摩耗が起こりにくいという特徴があります。長期的な見た目の安定を求める場合は、セラミックの方が優れていますが、コスト面ではコンポジットレジンが優位です。
2. 摩耗しやすい
コンポジットレジンはプラスチックであるため、天然の歯や銀歯、セラミックと比較すると硬さが劣ります。日々の食事や歯ぎしりなどの影響で、コンポジットレジンの表面が少しずつすり減ってしまうことがあります。摩耗が進むと、噛みにくくなったり、詰め物の表面がざらついて着色しやすくなります。
また、歯と歯の間にコンポジットレジンを詰めた場合、摩耗によって隙間が広がり、食べ物が挟まりやすくなることもあります。このような場合は、強度のある金属やセラミックを使った治療が適している場合もあります。
3. 割れたり取れたりすることがある
コンポジットレジンは、銀歯やセラミックと比べて強度が劣るため、力がかかる場所では割れたり取れたりすることがあります。特に奥歯のかみ合わせが強い部分では、頻繁に力がかかるため、定期的に点検を受けて状態を確認することが大切です。もし、コンポジットレジンが頻繁に割れたり取れたりする場合は、より強度の高い材質に変更することを検討することが推奨されます。
【コンポジットレジンが適応できるむし歯とは?】
コンポジットレジンは、小さなむし歯や力のかかりにくい部分の治療に適しています。前歯は比較的力がかかりにくいため、コンポジットレジンで治療することが多いです。ただし、むし歯が大きくなりすぎると、コンポジットレジンでは強度が足りず、被せ物を使用することがあります。
奥歯の場合も、表面の浅いむし歯にはコンポジットレジンが適していますが、歯と歯の間にできたむし歯は少し難しくなります。むし歯の範囲が小さければコンポジットレジンで治療できますが、力がかかるとすり減ってしまい、食べ物が挟まりやすくなることもあるため、慎重に判断する必要があります。

【OCEAN歯科からのメッセージ】
コンポジットレジンは、見た目が自然で治療回数が少なく済み、歯を削る量も少ないため、むし歯治療において非常に有効な選択肢です。しかし、変色や摩耗、力がかかる場所での破損などのリスクもあります。特に、むし歯が小さいうちであれば、コンポジットレジンでの治療が有効ですので、定期検診を受けてむし歯を早期発見することが重要です。
歯ぐきが下がる原因と対策 〜20代でも要注意!〜
2025年10月10日
最近、鏡を見て歯が長くなったように感じたことはありませんか?その原因は、歯ぐきが下がって歯の根元が露出しているからかもしれません。歯ぐきが下がる原因には様々なものがありますが、ここではその主な原因と対策について詳しく解説します。

【歯ぐきが下がる原因】
①歯周病
歯ぐきが下がる最も一般的な原因は「歯周病」です。歯周病は、プラーク(歯垢)に潜む歯周病菌が歯ぐきに炎症を引き起こし、最終的には歯を支える顎の骨が溶けてしまう病気です。顎の骨が溶けると、それを覆っている歯ぐきも徐々に退縮していきます。そのため、歯周病が進行するにつれて歯ぐきが痩せ、歯が長く見えるようになります。
[歯周病の予防方法]
・定期的な歯科検診:半年に一度は歯科医院でチェックを受けましょう。
・正しいブラッシング:力を入れすぎず、優しく丁寧にみがくことが大切です。
・フロスやデンタルリンスの使用:ブラッシングだけでは取りきれない歯垢を除去できます。
②間違ったブラッシング
毎日のブラッシングで強くみがきすぎると、歯ぐきが傷つき「擦過傷(さっかしょう)」という状態を引き起こすことがあります。歯ぐきに傷ができことが続くと、歯ぐきが退縮してきて歯の根元が露出してしまいます。これにより、歯が長く見えるだけでなく、知覚過敏などのトラブルも引き起こす可能性があります。
[正しいブラッシングのテクニック]
・ブラシの選び方:柔らかめの歯ブラシを選びましょう。
・力の入れ方:軽い力で磨くことを心がけましょう。
・ブラッシングの角度:歯と歯ぐきの境目を45度の角度で磨くと効果的です。
③乱れたかみ合わせ・食いしばり
一部の歯だけが強くかみ合わさっている場合、その部分の歯ぐきに過剰な力が加わり、徐々に歯ぐきが痩せていくことがあります。
[乱れたかみ合わせへの対応]
状態によりますが、改善のためには矯正治療などが必要なこともあります。
[食いしばりの改善策]
・ストレス管理:リラックスする時間を作りましょう。
・ナイトガードの使用:夜間の食いしばりを防ぐことができます。
④根尖病巣
重症のむし歯が歯の根っこまで進行すると、「根尖病巣」という状態になります。これは、過去のむし歯治療で歯の神経が死んでいる場合にも発生し、根の先に膿が溜まることが特徴です。膿が毒素を分泌し、歯ぐきに炎症を引き起こして痩せさせてしまいます。
[根尖病巣の治療方法]
・根管治療:歯の根っこの治療を行い、感染した部分を取り除いて消毒して封鎖します。
・抜歯:重度の場合、歯を抜かなければならないこともあります。
⑤その他の原因
加齢も歯ぐきが下がる一因です。年齢と共に顎の骨が痩せるため、それを覆う歯ぐきの位置も下がってしまいます。また、歯が少ない状態だとかむ力が顎の骨に伝わりにくく、結果的に歯ぐきが退縮してしまうことがあります。
[加齢による対策]
・歯の定期検診:どのご年齢でも。お口の中の状態に応じたケアを受けることが重要です。
・適切な義歯の使用:適合の良くない義歯(入れ歯)を使用しているのもよくありません。
かむ力を均等に伝えるためには適切な義歯を使用するのが重要です。
【歯ぐきが下がるとどうなる?】
歯ぐきが下がると、見た目が老けて見えるだけでなく、歯と歯の間に隙間ができやすくなります。これにより食べ物が挟まりやすくなり、歯垢(プラーク)が溜まりやすくなります。さらに、放置すると歯周病が進行し、最終的には顎の骨が溶けて歯が抜け落ちることもあります。歯が抜けると、見た目や日常生活に大きな支障をきたします。
【歯ぐきが下がったらどうすればいい?】
歯ぐきが下がっていることに気づいたら、早めに歯科医院を受診しましょう。歯周病が原因であれば、専門的な治療が必要です。歯みがきの方法を見直すことも大切です。歯ぐきを傷つけないよう、優しくブラッシングすることを心がけましょう。
[具体的な治療方法]
・ケーリングとルートプレーニング:歯科医院で炎症などの原因となっている歯周ポケット内の歯石やプラークを除去することも重要です。
・歯周外科手術:重度の歯周病には外科的な処置が必要となることもあります。
・歯ぐきの移植手術:退縮した歯ぐきを元に戻すために必要であれば行う手術です。
【若年層でも要注意】
20代や30代の若い人でも、口腔内環境が悪ければ歯周病に感染し、歯ぐきが下がることがあります。特に、歯ぐきからの出血や腫れが見られる場合は、早急に対処が必要です。
予防策として、毎日の口腔ケアを見直して正しいブラッシングとフロスの習慣をつけましょう。また、早期発見のためにも定期検診をうけることも大切です。

【OCEAN歯科からのメッセージ】
歯ぐきが下がった状態を放置すると、どんどん歯ぐきが下がり、見た目が悪くなるだけでなく、歯ぐきと歯の間に隙間ができ、食べ物が挟まりやすくなります。さらに、歯周病が進行すると、最終的には歯が抜け落ちることもあります。歯が抜けてしまうと、見た目や日常生活にも大きな支障をきたすことでしょう。
歯ぐきが下がる原因はさまざまですが、もっとも多いのは歯周病です。そのため、歯ぐきが下がってきたら、まずは歯周病を疑いましょう。早期発見・早期治療が歯の健康を守る鍵となります。
歯ぐきが下がっていると感じたら、早めに歯科医院を受診して適切な治療を受けることが大切です。
歯の破折とは?原因と対策を知って健康な歯を保ちましょう!
2025年9月30日
みなさんは「歯の破折」についてご存知でしょうか?これは、文字通り歯が割れたり亀裂が入ることを意味します。歯の破折には大きく分けて「歯冠破折」と「歯根破折」の2種類があります。今回は、それぞれの破折について詳しく説明し、その原因や対策についても解説していきます。
【歯冠破折とは?】
まず、歯冠破折について説明しましょう。歯冠とは、歯の頭の部分、つまり口の中で見える部分のことを指します。歯冠破折は、硬い物をかんだ時や強い衝撃を受けた時に、この歯冠部分が欠けたり割れたりすることを意味します。
①歯冠破折の原因
歯冠破折の主な原因は、硬い食べ物をかんだ時や強い外力が加わった時です。例えば、ナッツや氷、キャンディなどの食べ物をかんだ時に歯が欠けることがあります。また、スポーツや事故で顔に衝撃を受けた場合にも歯冠破折が起こることがあります。
さらに、むし歯や歯の治療によって歯の構造が弱くなっている場合も、歯冠破折のリスクが高まります。特に、詰め物や被せ物が大きい場合、その周りの歯質が薄くなっているため、破折しやすくなります。
②歯冠破折の症状
歯冠破折が起こると、欠けた部分が尖っていたり、触ると痛みを感じることがあります。また、破折が深く進行すると、歯の神経にまで影響を及ぼし、強い痛みを伴うことがあります。この場合、歯の根っこの治療が必要となることがあります。
③歯冠破折の治療方法
歯冠破折の治療は、破折の程度によって異なります。小さな欠けであれば、詰め物や被せ物で修復することが可能です。しかし、破折が大きく神経に達している場合は、歯の根っこの治療を行った後にクラウン(被せ物)を装着することになります。

【歯根破折とは?】
次に、歯根破折について説明します。歯根とは、歯の根っこの部分で、骨の中に埋まっている部分を指します。歯根破折は、この歯根部分に縦の亀裂が入る、または割れることを意味します。
①歯根破折の原因
歯根破折の主な原因は、過度な力が歯に加わることです。
以下のような状況が考えられます。
・かみ合わせの状態が不均等である: 歯並びが悪く、一部の歯に過剰な負担がかかる場合
・歯ぎしりや食いしばりがある: 無意識に力強くかみしめる癖がある場合
・歯にメタルコアやポストが入っている: 歯を治療した時に金属の土台が大きく深く入っており、歯質が薄くなっている場合
・神経を取っている歯や加齢による劣化、むし歯などで歯が弱っている場合
・ブリッジ治療をしていて歯に負担がある: 3本の歯を2本で補っている場合、土台となる歯が耐えきれなくなることがあります。
・欠損歯の放置(歯がなくなったまま放置している): 欠損した歯を長期間放置していると、残った歯に過度な負担がかかります。
②歯根破折の症状
歯根破折が起こると、初期には症状が現れないことも多いですが、次第に以下のような症状が現れます。
・歯の動揺
・歯が浮いたような感じ
・かむと痛みがある
・歯ぐきの腫れがあったり、膿が出る
放置すると、破折部分から細菌が入り込み、根の先で膿を溜め始めます。膿が溜まると、強い痛みを感じるようになり、骨を溶かしてしまうこともあります。上顎の場合、膿が上顎洞まで到達し、蓄膿症のような症状や顔の腫れを引き起こすこともあります。
③歯根破折の治療方法
歯根破折が発生した場合、抜歯を余儀なくされることも多いです。もしも抜歯になった場合は、次のような方法で治療が行われます。
・インプラント:抜歯した箇所に人工の歯根を埋め込み、歯を再建する方法です。インプラントは天然の歯に近い見た目と機能を持ち、長期間使用できます。
・ブリッジ: 両隣の歯を土台にして、欠損部分を補う方法です。ブリッジは短期間で治療が完了しますが、隣接する健康な歯を削る必要があります。
・部分入れ歯: 欠損部分を補うための入れ歯を作る方法です。部分入れ歯は取り外しが可能で、清掃がしやすいですが、慣れるまでに時間がかかることがあります。
・親知らずを移植する: 親知らずを欠損部分に移植する方法です。親知らずが適切な位置にあり、健康である場合に限られます。
④歯根破折を予防する方法
歯根破折を防ぐためには、以下の方法があります。
・マウスピースの使用: 歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合、就寝時にマウスピースを使用して歯にかかる負担を軽減します。マウスピースは、歯科医院で自分に合ったものを作ることができます。
・歯列矯正:不正咬合によって一部の歯に過度な負担がかかっている場合、歯列矯正を行うことで均等にかむことができ、破折のリスクを減少させます。歯列矯正は見た目の改善だけでなく、かみ合わせの改善にも役立ちます。
・定期検診::定期的に歯科医院でチェックを受け、過度な力がかかっている部分がないかを確認してもらいましょう。早期発見と適切な処置が、歯の健康を保つためには非常に重要です。

【OCEAN歯科からのメッセージ】
歯の破折は、痛みや治療の手間を伴う厄介な問題ですが、適切なケアと予防策を講じることで、リスクを大幅に軽減することができます。硬い食べ物を避ける、歯ぎしりや食いしばりの癖を治す、定期的に歯科検診を受けるなど、日常生活でできることから始めましょう。
歯科医院での定期検診を怠らず、健康な歯を維持するために日常のケアを心がけることで、歯の破折を予防し、快適な生活を送ることができます。歯の健康は全身の健康にも大きく影響しますので、しっかりとケアしていきましょう。
癌を見逃さないための症状と間違えやすい病気
2025年9月10日

口の中に何か変化が現れた時、癌の兆候を心配される方も多いのではないでしょうか。
実際には、癌ではないことが多いものの、早期に気づくことで治療の可能性が広がることもあります。
今回は、口の中に現れる癌になりやすい病変や、癌と間違えやすい病気について、詳しく解説します。
自分の健康を守るために、どんな症状に注意すべきかを知っておくことが大切です。
【癌になる前に知っておくべき症状】
癌に進行する可能性のある病変には、早期に気づくことで予防が可能なものも多いです。特に「前癌病変」という状態は、癌になるリスクが高いものの、早期発見することで治療を行うことができます。まずは、この「前癌病変」について理解しておきましょう。
【前癌病変とは?】
「前癌病変」という言葉は、耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にどのような状態を指すのかは、なかなか理解しにくいこともあります。簡単に言うと、「癌になりやすい状態ではあるけれど、現時点では癌ではない」という状態を指します。
WHO(世界保健機関)では、前癌病変を「正常な組織と比較して、癌の発生しやすい形態的な変化を伴った病変」と定義しています。言い換えれば、癌に変わる可能性がある段階ではあるが、今すぐに癌ではないということです。
この段階での発見が非常に重要です。早期に発見し、経過観察や必要に応じた治療を行うことで、癌を未然に防ぐことができる可能性が高くなります。
【癌になりやすい病変の種類】
癌になりやすい病変にはいくつかの種類があります。その中でも特に注意が必要なものを、詳しくご紹介します。
①白板症(はくばんしょう)
白板症は、口内の粘膜に白い斑点や板状の病変が現れる症状です。この病変は、将来的に癌に発展する可能性があります。日本では、白板症の5~10%が癌に進行するとされています。
・原因: 喫煙や義歯などによる慢性的な刺激が主な原因とされていますが、具体的な原因が不明な場合もあります。
・現れる場所: 舌のふち、頬の内側、歯ぐき、舌の下などに現れることが多いです。
・年齢・性別: 40~60代の男性に多く、特に喫煙者に多く見られます。
・特徴: 自覚症状はほとんどなく、白い部分はガーゼやティッシュで拭いても取れません。
・見た目: 白い部分の周りの境目ははっきりとしており、表面は凸凹があったり平坦だったり、ザラザラした感じが見られます。また、一部に赤い斑点が現れることがあります。この場合、癌に進行する可能性が高くなります。
②紅板症(こうばんしょう)
紅板症は、口内に現れる赤い斑点や板状の病変です。日本では、紅板症の約40%が癌に進行するとされています。
・原因: 喫煙やアルコールの摂取が関係しているとされていますが、はっきりとした原因は分かっていません。
・現れる場所: 舌、歯ぐき、頬の内側、口蓋などに見られます。
・年齢・性別: 40~60代の男性に多く見られます。
・特徴: 通常は自覚症状がないことが多いですが、触れると痛みを感じることがあり、違和感を覚えることもあります。すでに上皮内に癌が進行している場合もあるので注意が必要です。
・見た目: 病変部分は周囲の組織と境目がはっきりと分かれており、赤みが鮮やかです。
【癌と間違えやすい病気】
癌と間違えやすい病気もいくつかあります。これらの症状は癌ではない場合が多いですが、無理に自己判断をせず、専門家に相談することが大切です。以下に代表的なものをご紹介します。
①口内炎(こうないえん)
口内炎は、口の中にできる小さな潰瘍のことです。通常、2週間以内に治癒しますが、もし2週間経っても治らない場合は、他の病気が隠れている可能性もあります。
・原因: ストレスや栄養不足、免疫力の低下などが原因とされています。さらに、口内が不潔だったり、義歯や矯正器具で粘膜が傷ついたりすると発症することがあります。
・現れる場所: 舌、頬の内側、歯ぐき、唇など、口の中のさまざまな場所に現れます。
・症状: 赤く円形の腫れが現れ、その中心がえぐれていることがあります。複数個集まってできることもあり、食事の際にしみたり、触れると痛みを感じます。
・治療: 通常は1~2週間で自然に治癒しますが、2週間以上続く場合は一度歯科医院で診てもらうことをおすすめします。
②扁平苔癬(へんぺいたいせん)
扁平苔癬は、口内の粘膜に慢性的な炎症が起き、白い斑点が現れる病気です。まれに癌に進行することもありますが、そのリスクは低いため、経過観察が大切です。
・原因: 主に自己免疫疾患が原因とされていますが、銀歯や入れ歯の金属に対するアレルギー反応やホルモンの影響も関係していると考えられています。
・現れる場所: 多くの場合、頬の内側に両側性で現れますが、舌や歯肉、唇にも見られることがあります。
・年齢・性別: 30~60代に多く、特に50代以降の女性に多く見られます。
・症状: 通常は自覚症状がないことが多いですが、痛みや違和感を感じることもあります。
・見た目: 網目状、またはレース模様の白い斑点が数多く現れるのが特徴です。また、水ぶくれができたり、ただれたり、深くえぐれたりすることもあります。
【その他の注意すべき病気や形態】
①重度歯周病
歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶け、歯が動揺します。歯ぐきからの出血や膿が出ることがあり、かんだときに痛みを感じることもあります。
・原因: 歯周病菌による感染が主な原因です。
・症状: 歯ぐきの出血、膿、歯の動揺などが見られます。
②口蓋隆起(こうがいりゅうき)、下顎隆起(かがくりゅうき)
これらは遺伝や歯ぎしり、食いしばりによって引き起こされることがあります。通常、無症状ですが、入れ歯が作れない場合などに切除が行われることもあります。
【定期的なチェックで口腔癌を予防する方法】
口腔癌を早期に発見するためには、定期的に口腔内をチェックすることが重要です。自分でできる簡単なチェック方法と、歯科医師による専門的な検診を組み合わせることが、癌の早期発見に繋がります。
①自宅でできるチェック方法
自分でできる口腔内チェックは、毎日のお手入れの一環として行うことができます。以下のポイントに注意してみましょう。
・鏡で口の中を確認する:明るい場所で鏡を使って、舌の表面や裏側、頬の内側、歯茎、口蓋の状態を確認しましょう。異常な色や形の変化がないか、赤や白の斑点、しこり、腫れなどがないかをチェックします。
・痛みや違和感を感じたら注意:口の中に痛みや違和感を感じる場合は、その部位を触ってみて、どのような変化があるのかを確認します。特に、痛みが続く場合や、長期間治らない潰瘍がある場合は要注意です。
・歯ぐきの状態を確認する:歯茎からの出血や腫れが続く場合は、炎症や歯周病だけでなく、口内癌の可能性も考慮する必要があります。
②歯科医院でのチェック
歯科医師による定期的な口腔内チェックは、癌の早期発見に欠かせません。歯科医院では、口腔内を専門的に検査し、セルフチェックでは見逃しやすい病変も発見することができます。
口腔癌を予防するためには、定期的な口腔内チェックと健康的な生活習慣が不可欠です。異常を感じた際には早期に専門家に相談することで、癌を未然に防ぐことができます。自分の健康を守るために、定期的な検診と生活習慣の見直しを実践し、口腔癌を予防しましょう。
災害時における口腔ケアの重要性と具体的な対策
2025年8月30日
災害時には、食料や水の確保、避難生活の整備が優先されがちで、口腔ケアが疎かになりやすいです。しかし、適切な口腔ケアは、命を守るうえで非常に重要な役割を果たします。特に、高齢者や持病を持つ方は、口腔内が不潔な状態が続くことで、肺炎や全身疾患のリスクが高まるため、日常的なケアが求められます。今回は、災害時における口腔ケアがどんな効果をもたらすか、実際の対応策についてもご説明していきます。

① 肺炎予防のための口腔ケア
災害時に最も気をつけたいのが、肺炎の予防です。口の中が不潔になるのと肺炎とどのような関係があるのかと不思議に思われる方もいるかもしれませんが、お口の中が清潔でないと、細菌が増殖し、これが肺炎の原因となります。特に高齢者は、免疫力が低下しているため、細菌が気管に入り込みやすく、誤嚥性肺炎を引き起こすリスクが高くなります。避難生活が長引くほど、そのリスクはさらに増大します。したがって、災害時でも歯みがきを欠かさないことが、全身の健康を守るために非常に重要です。
②入れ歯のケア
入れ歯を使っている方は、入れ歯のケアも忘れてはいけません。実際の災害現場ではなかなか難しいところもあるかもしれませんが、食後には必ず入れ歯を取り外し、流水で洗浄する習慣を持つことを忘れないようにしましょう。また、夜寝るときには入れ歯を外し、清潔な状態で保管することで、口腔内の菌の繁殖を防ぐことができます。災害時には水が不足することも考えられるため、ガーゼで食べ物の残りや汚れを拭き取ることも有効でしょう。これにより、口腔内を清潔に保ち、肺炎やその他の疾患のリスクを軽減できます。
③歯ブラシがない場合の対応
災害時には、歯ブラシが手元にない場合も想定されます。その場合でも、食後に少量の水やお茶でうがいをすることで、口内の汚れをある程度除去することが可能です。また、ハンカチやティッシュを使って歯垢(プラーク)を拭き取る方法も効果的です。これにより、細菌の増殖を抑え、むし歯や歯周病の進行を防ぐことができます。可能であれば、避難袋の中に簡易的な口腔ケア用品を常備しておくと、安心でしょう。
④だ液の分泌を促す工夫
だ液は、口腔内の健康を保つために欠かせない役割を果たしています。だ液には、細菌を洗い流す働きがあるため、だ液の分泌を促すことが重要です。災害時のストレスや脱水症状によって、だ液の分泌が減少することがありますが、耳の下、ほお、あごの下を手でもんだり、温めたりすることで、だ液の分泌を促進できます。これにより、自然な方法でお口の中の細菌を減らし、口腔内の健康を保つことができます。
⑤水が少ない場合の歯みがき方法
水の供給が限られる災害時でも、少量の水で効果的に歯みがきを行う方法を知っておくと便利です。まず、約30mlの水を用意し、歯ブラシを軽く濡らしてから歯みがきを行います。歯みがき中にティッシュで歯ブラシの汚れを拭き取りながら進めると、より効率的です。最後に、少量の水を2~3回に分けて口に含み、すすぎます。また、液体歯みがきや洗口液がある場合は、それらを使用することで水を節約しながら口腔内を清潔に保つことができます。うがい薬もお口の中を清潔に保つのに効果的です。
⑥キシリトールガムの活用
災害時には、水が全く手に入らない状況も考えられます。そのような場合でも、キシリトールなどのノンシュガーのガムをかむことで口腔内の健康を保つことが可能です。キシリトールは、虫歯の原因菌であるミュータンス菌の活動を抑制し、口腔内を清潔に保つ効果があります。また、ガムをかむことでだ液の分泌が促進され、自然な洗浄効果が期待できます。マウスウォッシュを併用することで、口腔内をリフレッシュし、細菌の繁殖を防ぐことができます。
⑦災害時の口腔ケアのまとめ
災害時には、お口のケアを疎かにしないことが、健康を守るために重要です。特に高齢者や持病を持つ方は、口腔ケアを怠ることで全身の健康に悪影響を及ぼすリスクが高まります。日常的に災害に備え、少量の水や代替品でのケア方法を習得しておくことが大切です。また、キシリトール入りのガムやマウスウォッシュなど、非常時に役立つアイテムを備えておくことも有効です。
非常時でも安心して過ごせるよう、事前に適切な対策を練っておくことをおすすめします。

【OCEAN歯科からのメッセージ】
災害時の口腔ケアは、日常のケアと同様に重要です。しかし、災害時の特殊な環境下では、普段とは異なる工夫が必要となります。普段から災害時を想定して防災グッズを用意してある方も多いかもしれませんが、そのなかに口腔ケアに必要な物品を準備しておいてもよいでしょう。例えば、非常時の持ち出し袋に歯ブラシや歯みがき粉、液体歯みがき、キシリトールガムを備えておくのもひとつのアイデアです。また、災害時に急に歯が痛くなったとしても、緊急時にはなかなか対応できるとは限りません。そのため、定期的に歯科医院でのチェックアップを受けることも大切です。
日常の口腔ケアに加え、災害時の口腔ケアに対する備えも万全にしておきましょう。
災害はいつ起こるかわかりませんが、事前に準備をすることで、非常時でも健康を守っていきましょう。