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知っていますか?6歳臼歯の大切さ

2024年3月31日

永久歯は親知らずを除いて28本ありますが、その中でもお口の中でとても重要な役目をする奥歯があります。5~6歳頃に生えてくる初めての永久歯で、6歳臼歯といいます。歯は28本どれが欠けてもいいわけではなく、それぞれに役割はあるのですが、その中でもとりわけ重要とされるのがこの6歳臼歯なのです。そんな大事な歯がもう6歳で生えてくるのかと驚かれるかもしれませんが、生涯にわたって大事にしなければならない歯です。

今回はこの6歳臼歯の重要性とその役割についてご説明していきます。

 

【6歳臼歯ってどんな歯?】

6歳臼歯は、6歳ごろに乳歯の奥に生える最初の永久歯です。

6歳頃生えるといっても、成長により前後するため早い子では4歳半から生え始め、6歳では約半数が生えています。前歯から数えてちょうど6番目の大きな歯で、乳歯が生え変わるのではなく、新たに歯ぐきを破って生えてきます。乳歯の奥にそっと生えてくるため、生えてきたのに気づかない保護者の方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、生えてくる際に多少痛みが生じることもあり、お子さんが奥歯が痛いと訴えたり、なんだか変な感じがすると言われて保護者の方が萌出に気づくこともあるでしょう。歯の周りに汚れが溜まりやすく歯肉炎を引き起こすこともあります。

生え変わりはなく、またとてもむし歯になりやすい歯ですので、むし歯予防に気をつけなければなりません。歯の溝も大きく、存在感があるので、口の中をのぞいてみたらすぐに分かるのではないでしょうか。

 

【6歳臼歯の働き】

6歳臼歯は歯の王様とも呼ばれます。

その理由として、以下の3つのものが挙げられます。

①かむ力が一番大きい

永久歯の中で最も大きく、最もかむ力の大きな歯です。自分の体重と同じくらいの力がかかると言われています。全ての歯の中で最も大きく、食べ物をかみ砕く際に最重要となる歯です。

②永久歯への生え変わりの主軸

乳歯から永久歯への生え変わりの主軸として重要な歯です。

6歳臼歯は生え変わらないため、その位置関係もその後の生え変わりに重要となります。

③歯並びやかみ合わせの中心

6歳臼歯は、歯並びやかみ合わせにおいて中心となる歯です。

この歯を基準に、かみ合わせのズレやどのように歯並びを治していくべきかを考えていきます。

歯にはそれぞれに機能はありますが、その中でも6歳臼歯は歯並びやかみ合わせ、かむ力においても中心となる歯なのです。

 

【むし歯から守るために】

6歳臼歯は、生えるスピードがゆっくりです。そのため、しっかり萌出して、歯ブラシがきちんと当たるようになるまでに時間がかかります。乳歯をみがくように普通にみがいていても、歯ブラシがうまく当たっていなくて汚れが全然取れていないことも多いのです。しっかりと生えてかめる高さにまでなるには1年程度かかりますので、それまでにむし歯になるリスクがとても高い歯でもあります。

また、6歳臼歯はかみ合わせの溝が深く、生えたての歯は歯質が未熟なため生えて2~4年間が最もむし歯になりやすい時期です。この時期のむし歯予防には、溝の部分を予防t形に埋める処置(シーラント)をすることで、かなりの確率で虫歯を予防することが可能になります。

さらに、フッ化物を上手に利用するのもおすすめです。

フッ化物は歯の質を強くして、むし歯から歯を守る働きがあります。具体的には歯科医院での高濃度のフッ化物歯面塗布、ご家庭でのフッ化物洗口やフッ化物配合歯磨剤の利用などがあります。興味がある方はスタッフまでご相談ください。年齢に応じたフッ化物の利用法や濃度について、ご説明いたします。

 

【6歳臼歯のみがき方のポイント】

生え初めの頃の6歳臼歯は、乳歯に比べるとかみ合わせの位置がとても低いのが特徴です。そのため、歯ブラシがなかなか当たりません。6歳臼歯をみがく時のポイントは「つっこみみがき」をすることです。

①歯ブラシは横から突っ込む

生えている乳歯と同じようにみがいても、なかなかみがけていません。

横から歯ブラシを突っ込むようにして、ブラシの毛先をしっかり6歳臼歯に当てましょう。

②本人がみがくときは肘を上げてみがく

仕上げみがきではなく、本陣がみがくときは肘を上げてみがいたほうが歯ブラシの角度的にも歯面に当たりやすくなります。

③1本ずつ丁寧にみがく

乳歯と一緒にゴシゴシみがくのではなく、6歳臼歯1本を丁寧にしっかりみがくように心がけましょう。

④タフトブラシを使用する

通常の歯ブラシよりも小さく、操作もしやすいタフトブラシがおすすめです。

細かいところよりもしっかりとみがくことができ、歯面にもしっかり当てることができます。

⑤仕上げみがきをする

6歳臼歯が生えてくる頃は、また本人だけではうまくみがくことができません。

「小学生に入ったから1人でみがきなさい」ではなく、10歳頃までは仕上げみがきが必要です。特に6歳臼歯は、本人だけのブラッシングではむし歯になる確率がグンと高まります。生涯使用する重要な歯ですので、保護者の方も協力して守っていきましょう。

 

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

6歳が近づいてきたら、乳歯の奥を注意深く観察してみましょう。歯ぐきの膨らみや盛り上がりに気づくかもしれません。生えてくる6歳臼歯を、できるだけ早めに発見して、適切にみがいていくことが大切です。シーラントなどの処置が可能になるのにも時間がかかります。定期的に歯科医院で清掃してみがいていくことと、ご家庭でのケアが重要となります。

かみ合わせの上でも、かむ力の面でもとても重要な歯ですので、むし歯にならないように大切にケアしていきましょう。

雨の日や気圧の変化によって発生する歯の痛み

2024年3月19日

いつも何ともないけれど、「雨の日や低気圧になったら何だか歯が痛い」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

昔から「雨が降ると古傷が痛む」「雨が降ると関節が痛む」などと言われてきたように、天候は私たちのからだに大きな影響を与えます。それは歯についても例外ではなく、「天気が悪い日は歯が痛む」という人は、意外と多くいらっしゃいます。

今回は、「雨の日や気圧の変化が大きくなると起こる歯の痛み」について、その原因と対処法を解説していきます。

 

【気圧の変化と歯の痛み】

「天気の悪い日は歯が痛む」というのは、昔から知られていましたが、科学的な説明はなされていませんでした。現在も、まだその原因や痛みの機序について、すべて明らかになってはいません。しかし、雨の日に歯痛が発生する原因のひとつとして考えられるようになったのが「気圧の変化」です。

通常、からだは外からかかる気圧と体の内側から外への押し返す力によって、圧力のバランスが保たれています。しかし、気圧が変化すると、体へかかる空気の圧力も変わりますので、それに対応していく必要があります。

低気圧になると体にかかる圧力が軽減されるため、体の内側から外へ押し出す力が大きくなります。山に登ったり、飛行機で高度の高いところに行くと、ポテトチップスなどの袋がパンパンになるのと同じ理論です。

体の中には、空洞や血管などの管が多くありますが、低気圧になると外から体を押す力が弱くなるため、体の中にある空洞や管が膨らみます。膨らんだ空洞や管などの組織が、周囲にある神経や血管が圧迫されることで、痛みを感じてしまうのです。

 

【複雑な歯の構造】

歯は、外から見ると分かりませんが、実は3層もの異なる層に分かれています。

そして、歯の中心には「歯髄腔」と呼ばれる神経(歯髄)が入っている空間があります。簡単にいうと、神経が入っている部屋ですね。その周りを象牙質、さらにその外側をエナメル質が包む3重の構造になっています。むし歯など、表面のエナメル質のみだと痛みは出ませんが、象牙質にまで進行していると痛みを生じたりと、それぞれの層で厚みや性質が異なります。

 

【気圧の変化と歯の痛み】

神経が入っている歯髄腔の内部の気圧というのは、通常であれば、外の気圧と同じになるように保たれています。しかし、短時間に急に外の気圧が変化すると調整が間に合わず、外の気圧と歯髄腔の内部の気圧に差が生じてしまうことがあります。

低気圧というのは、気圧が低い状態です。低気圧になると、歯髄腔の外の気圧は通常に比べて低下します。その結果として生じる歯髄腔の内側と外側の気圧差によって、内部から歯に圧がかかることで歯が痛むことがあるのです。これは低気圧が接近しているときだけに起こるのではありません。身近な例で言うと、飛行機が離陸する際や着陸するときに「耳がキーンとつまった感じがする、痛くなる」といった症状が出たことはないでしょうか。これも飛行機の離着陸などの時に、機内の気圧が変化することで、鼓膜の内側と外側で「気圧の差」が生じてしまうために起こるものです。このように、同じ場所や気象の条件であっても、高度が上がれば気圧は下がります。ですので、飛行機に乗ったり、高い山に登った場合も同様のメカニズムで歯痛が起こることがあります。

 

【痛みを感じやすい人の特徴】

「雨が降ると歯が痛む」のは、昔から多くの人が経験してきたことですが、みんな同じように歯が痛いかというとそうではありません。実際に、これを読んでいる人もそのような経験がない方も多いのではないでしょうか。

気圧が下がるからといって、世界中のみんなが歯に痛みを感じることはありません。気圧による変化を受けやすいのは、次のような状態であることがわかっています。

・むし歯がある

・むし歯の治療中である
・詰め物や被せ物をした歯がある
・歯ぐきや歯の根っこの先に膿がたまっている

つまり、歯にもともと何かしらの痛みの原因となるものがある場合です。

外の気圧が下がって、歯髄腔の中との気圧差が生じると、相対的に圧が高くなった歯髄腔の空気は膨張して周りの神経に刺激を与えます。その結果、歯痛は起こります。

そのため、治療しないままだったむし歯があったり、前に治療したところがある場合は、痛みを感じやすくなってしまいます。歯ぐきや歯の根っこの先に膿が溜まっている場合も同様です。

ここで気をつけておきたいのが、治療済みの歯も痛みを感じる可能性があるということです。治療していなかったり、何か問題がある場合にこのような痛みがあるのはなんとなく理解できるかと思います。けれど、治療し終わったのに痛みが出ることもあるのです。

これは、普段は特に痛みを感じなくても、詰め物や被せ物をしてから数年経っていると、小さな隙間から治療した歯の中に細菌が侵入し、再び虫歯になっていたという可能性もあるからです。

【痛みが出ないためにはどうしたらいいの?】

まだ症状が軽い場合や、すでに歯の神経を抜いてしまっているときは、むし歯が進行していても気がつかないことがあります。もし、雨などの天気によって歯が痛くなったり、飛行機に乗る度に同じところに痛みを感じるようなら、一度歯科医院での検診を受けて、お口の中を全体的にチェックするのがいいでしょう。

残念ながら、気圧の変化による歯の痛みは、気圧をコントロールすることができない限り、防ぐことはできません。しかしながら、口の中の状態を整えることで痛みを防ぐことはできます。

 

【痛みの予防方法】

まず一番におすすめしたいのが、普段から定期健診に通うことです。

普段から歯科医院に通って、お口の中をむし歯や歯周病のない健康な状態に保っておけば、急な気圧の変化や旅行で飛行機に乗ることがあっても心配ありません。登山に出掛ける前、飛行機に乗る前には、むし歯は治してしっかりとメンテナンスしてある状態にしておきましょう。

次にできることは、対処療法にはなりますが鎮痛剤を飲むことです。

歯科医院での治療中にどうしても飛行機に乗る必要がある場合などには、歯科医院で相談して必要であれば鎮痛剤を処方してもらうのがいいでしょう。

【OCEAN歯科からのメッセージ】

天候によってが体調に変化があるというのは、気のせいではなく、根拠があるものです。

口の中にむし歯や治療途中の歯があると、天候や季節の変化によって、予想していない痛みを感じることがあります。日頃からの自分でのケアと歯科医院での定期健診を通じて、口腔内の健康を維持し、突然の痛みが起こらないようにしていきましょう。

「治療中断」したらどうなる?!

2024年3月12日

歯科医院での治療は一回で終わるものもあれば、何回も通わなくてはならないものもあり、都合を合わせるのが難しい場合も多いかもしれません。痛みがないからいいかと自己判断で治療を中断する方もいらっしゃいますが、そのまま治療しないでいるとどうなるでしょうか?

おそらく、皆さんが思っている以上にデメリットが多いのが現実です。

今回は治療中断に伴うリスクを考えていきたいと思います。

 

【治療中断したら起こること】

①治療にかかる時間がさらに伸びる

例えば、むし歯の治療を例に考えていきましょう。

一度で処置が終わるような治療であれば、その日に治療が完了しますので中断になることはありません。しかし、神経の治療などをしたり、その次の来院日に治療が完了する場合、「仮の詰め物」や「仮歯」をつけることがありますよね。

これらは「仮」という名前の通り、最終的な「つめもの」や「かぶせもの」を作っている間の一時的なものです。すぐに外せるようになっており、強度もそれほど強くありません。そのため、治療を中断して長時間つけておくようなものではないのです。

仮の詰め物を付けている間に「もう痛くないから」と自己判断で歯科医院での治療をやめてしまうと、いつの間にか詰め物が外れていたり、隙間が開いて、状態が悪くなってしまうことにもなります。つまり、むし歯が再発する場合や、治療開始時より悪化してしまうということにもなり得るのです。

また、むし歯の治療でかぶせものをする時は型取りをしますが「型取りを終えたあと」の中断も注意が必要です。あまり長く放置すると、かぶせものも合わなくなり、再び型取りをしてつめものやかぶせものを新しく作り直さなくてはならない場合もあります。そのため、無駄に治療期間が延びてしまうことになるのです。

 

 

②歯の寿命が短くなる

治療を中断してしまうと「歯の寿命が短くなる」リスクが高まります。

仮の詰め物や仮歯をしている部分は、最終的な詰め物やかぶせものよりも、どうしても細菌が溜まりやすくなります。そのため、中断して放置すると清潔を維持するのが難しく、新たなむし歯ができやすい環境になってしまいます。

最初の治療では小さかったむし歯も、最終的なかぶせものを入れずに放置してしまい、新たなむし歯が生じで神経にまで到達するように大きくなる可能性もあります。神経にまで達してしまうと、神経をとらなくてはならず、歯の寿命がとても短くなります。

神経にまで達しなくても、新しいつめものを作成する際には新たに歯を削る必要性もあるので、自分の歯がどんどん小さくなってしまいます。

神経を抜いてある歯の中断も注意しなければなりません。神経をとった後はむし歯になりやすいだけでなく、神経がある歯よりも脆いため、歯の根が割れたりヒビが入ったりしやすくなります。最悪の場合は「抜歯」せざるを得なくなることが多いため歯の根の治療は中断せずに必ず最後まで受け流のをおすすめしています。

 

治療中断でリスクが高まるのはむし歯や神経の治療だけではありません。歯周病治療の中断も
歯の寿命に大きな影響を及ぼします。歯周病は歯ぐきが腫れるだけの病気ではありません。進行すると歯を支えている骨が溶けてしまいます。歯周病がこわいのは、病状が進行しているのに気づかないまま、気づいたら骨が溶けていたり炎症が進んでしまったということです。サイレントディジーズとも言われる所以です。

 

歯周病の原因は歯周病菌であり、歯石除去をしたり、適切な歯科医院でのクリーニングがないと、歯周病は進行していきます。歯周病の進行を食い止めるためにも歯石を取り除くことは重要です。しかし、治療を中断してしまうと、数えきれないほど多くの細菌が歯石に隠れて増殖します。結果として、歯を支える骨を溶かし続け、やがては歯が抜け落ちてしまうのです。

 

③治療にかかる費用が高くなる

上記の①や②でもご説明しましたが、治療を中断することでそれまでやっていた治療を再度新しくやり直す必要性が出てきます。状態が悪化して、治療時間が長くなることも考えられます。そうすると、当然の如く時間も治療費も余計にかかってしまいますよね。

中断しなかったスムーズに終わっていた治療も、途中でやめてしまうことで歯の状態も悪くなり、それに伴う費用も多くかかることになります。

最後までしっかり通院することで得られるのは、歯の健康だけではありません。

歯科医院に通う時間も長い目で見ると短くなりますし、経済的なご負担も抑えることができるのです。

【OCEAN歯科からのメッセージ】

風邪などと違い、むし歯や歯周病といった歯科医院で扱う口の中の病気は、放っておいても自然に治る病気ではありません。誤った状態で放置すると、確実に悪化していきます。

口の中全体で問題がなくなり、治療が完了するまでは欠かさず通院を続けることをおすすめします。それが最終的には時間もコストも抑え、口の健康を守ることにもつながるのです。

もしも、トラブルや急用などでやむを得ず来院できないときには、スタッフまでご相談ください。せっかく治そうと思って来院されたのですから、口の健康維持のためにどうしたら良いかを一緒に考えていきましょう。

大人になっても乳歯が抜けない原因(先天性欠如)

2024年3月5日

生まれたての赤ちゃんの口には歯が全くありません。そこから成長とともに乳歯が生え、それが抜けて永久歯に生えかわります。乳歯は上下左右合わせて20本あり、永久歯が生えることで自然と抜けるか、歯科医院で処置をしてもらって永久歯が生えてきます。

ところが、乳歯がなかなか抜けずに大人になってもずっとそのまま乳歯が生えている方もいらっしゃいます。本来なら成長に応じて抜けるべき乳歯が抜けないのは、どのような原因があるのでしょうか。今回は乳歯が大人になっても抜けない原因についてご説明していきます。

 

【乳歯の生え変わりの時期】

乳歯は生後6カ月くらいから生え始め、6歳ごろから少しずつ抜けていきます。もちろん個人差がありますので、一概にこの時期に抜けていないとおかしいということ言えませんが、14歳ごろには全て永久歯に生え変わっているでしょう。

乳歯は上下左右合わせて20本あります。下から永久歯が生えることで根が永久歯に吸収され、徐々に乳歯がグラついてきて自然に脱落するのが一般的です。しかし、グラグラしているものの、なかなか抜けなかったり、今後の歯並びに影響が出ると診断された場合は、自然に抜けるのを待たず歯科医院での抜歯になることもあります。

 

【 乳歯が抜けないのはなぜ?】

乳歯がなかなか抜けない場合は心配になりますよね。その場合はレントゲン写真を撮ってみたら、乳歯の状態と骨の中での永久歯の状態が分かります。永久歯が正しい位置にあり、永久歯の生えるスペースもあり、しばらくすると乳歯の根を吸収して生えてきそうな場合はそのまま様子をみていて大丈夫です。

しかし、レントゲン写真を確認すると、乳歯の後継の永久歯がないこともあります。

これは、本来生えるはずの永久歯のもとになる歯胚(しはい)がない「先天性欠損」という永久歯がない状態を言います。

本来なら永久歯が乳歯の根を吸収していくことで、乳歯がグラついてきて抜けますが、その永久歯が無ければ、乳歯は当然グラグラすることもありません。そのため、乳歯が全く抜ける気配がない場合は、まず先天性欠損が疑われます。これはそんなに珍しいことではありません。

永久歯の先天性欠損でない場合、次に考えられるのが永久歯が通常萌出してくる方向ではなく、異常な方向を向いて生えてきている場合です。通常、永久歯は乳歯の根に沿って出てきます。しかし、そもそも骨の中で変な方向に向いている場合は、乳歯の根に沿って出てくることはできません。それでも、永久歯は萌出しようとしますので、通常とは違う変な方向に向いて歯が出てきてしまいます。場合によっては、他の永久歯の根を溶かしてしまったりするので注意が必要です。このような永久歯の萌出方向の異常というのも、レントゲン写真を撮ることで確認することができます。状況に応じて、適切な対処をしていくことが重要になります。

 

【先天性欠如の原因と好発頻度・部位】

永久歯の先天性欠如の原因は明らかになっていませんが、遺伝や全身疾患、栄養欠如、薬物の副作用などが原因と考えられています。ただし、はっきりとした原因や因果関係は不明です。

好発する頻度は上顎よりも下顎の方が高く、部位は側切歯と言われる前から数えて2番目の永久歯と、第2小臼歯と言われる前から数えて5番目の永久歯で見られる事が多いと言われています。欠損歯の左右差はないとも言われています。

 

【先天性欠損歯と診断された場合はどうすればいいの?】

後継永久歯が先天性欠如の場合、今ある乳歯を大切にしなければいけません。乳歯は永久歯に比べて歯質が薄くむし歯も進行しやすいので、日頃から十分に適切なケアをしていきましょう。もしも乳歯がむし歯になって残せないような時は、最悪抜歯になってしまうことがあります。

しかし、いくら乳歯を大事にしても一生使うことは難しいでしょう。成人してからしばらくして脱落する可能性があります。そのため、もしも永久歯が先天的にないと診断された場合、経過観察を含めた長期的な治療計画をたて、適切な時期に適切な治療を行っていく必要があります。

先天性欠如歯が見つかったからと言って、乳歯を適切でない時期に抜歯をし、その後の部位をブリッジやインプラントで処置してしまうと、顎骨の成長を妨たげたり歯牙を傷つけることにもなりかねません。将来的に抜歯をしたり、脱落してしまう可能性など、歯がなくなってしまうことを考えたとしても、残っている乳歯のお手入れをしっかりとして歯並びに悪い影響が出ないよう長期的な管理を行うことが大切です。

 

【先天性欠如の治療法】

先天性欠如のところに歯を動かしてくる矯正治療、欠損した歯の両隣の歯を削ってスペースを補う数本が一体型になったブリッジと言う差し歯、インプラントと言う治療方法など、さまざまなバリエーションが考えられます。これは一概に先天欠如の部位だけの問題ではなく、その時点での口の中全体の歯並びやかみ合わせ、顎の骨や欠損の状態を考慮して行っていく必要があるため、問題は複雑になる場合があります。また、治療法の中には保険治療ではなく自費治療も含まれます。

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】
歯がなかなか抜け変わらなくて心配だったり、先天性欠如が発見された場合は、歯科医師とよく相談して、今後どのように治療方針を立てていくかを考えていく必要があります。

定期検診を受け、歯並びや咬み合わせなどに影響が出ないように治療をし、適切に管理していくことが重要です。

インプラント治療をしているとMRI検査はできないの?

2024年2月28日

インプラント治療というのは、皆さんもご存知の通り、歯がないところに人工歯根を埋め込んで、歯がある状態と同じようにかめるようにしていく治療です。具体的には、顎の骨に金属(チタン)製の人工歯根を埋め込みます。

そのため、インプラント治療をすると、MRI検査を受けられないのではないか?という疑問を持たれることがあるかもしれません。

MRI検査というのは、全身の健康状態を調べる上でとても重要なものです。実際のところはどうなのかについて、今回はご説明していきましょう。

 

【MRI検査ってどんな検査?】

MRI検査とは、正確には「Magnetic Resonance Imaging」と呼ばれるもので、レントゲン検査やCT検査と同じように「画像診断」のために実施される検査です。検査には、強力な磁石と電波を使って磁場を発生させる装置を用います。ざっくりとしたイメージですが、レントゲンやCTは、骨のような硬い組織を検査するのに用いられます。一方で、MRIは内臓などのやわらかい組織の異常を調べるのに用いられます。

MRIが一般的な画像検査とは異なるところは、放射線を使用しないところです。その代わりに、磁石を使って検査を行います。ですので、撮影をする時は金属類を身につけたり、持ち込んだりすることはできません。もしも金属類を身につけたままMRI検査を受けてしまうと、装置にそれらが引き寄せられたり、検査結果にも悪い影響を与えることがあります。そのため、原則としてペースメーカーや人工内耳などの医療機器を体に埋め込んでいる人はMRI検査が受けられないのです。

 

【インプラント治療をしているとMRI検査ができない?】

このように、身体に身につけた金属は外さなければなりません。では、インプラント治療を受けた後はどうでしょうか?人工歯根を身体に埋め込んでいますよね。

結論から先にいうと、インプラント治療後もほとんどの場合はMRI検査は受けられます。

では、どうしてインプラント治療をしても、MRI検査を受けることは可能なのでしょうか?

 

【歯科で用いられるインプラント】

「インプラント」と一言で言っても、医療界にはさまざまなインプラントが使用されています。

歯科治療に用いられるインプラントが全てではありません。

歯がないところを補うために埋め込む人工歯根は「デンタルインプラント」です。現在の多くの方が認識してあるインプラントは、デンタルインプラントのことではないでしょうか。

しかしながら、医療の分野ではその他にも異なるインプラントがたくさんあり、心臓ペースメーカー、人工内耳、神経刺激装置などの医療機器もインプラントの一種です。これらはデンタルインプラントとは異なり、MRI検査が受けられません。

このような精密機器は、MRI撮影の画像を乱してしまったり、身体にも大きな影響を及ぼします。

これらの機器に用いられる金属は磁気に反応します。しかしながら、デンタルインプラントや整形外科などで用いられる人工関節や結合プレートなどに用いられるものは非磁性金属です。つまり、磁気による影響を受けません。ですので、歯科医院でインプラント治療を行った後でもMRI検査を受けることは可能なのですね。

 

 

【インプラント治療後でもほとんどの場合、MRI検査はできる】

現在、デンタルインプラントにはさまざまな種類があります。そのため、全てを網羅してご説明ということは大変難しいのですが、インプラント治療後でもほとんどのケースでMRI検査を受けられるでしょう。

基本的に、一般の歯科医院で行なっている標準的なインプラント治療であれば、まず問題なくMRI検査を受けられます。歯科で用いられるインプラントで使用しているのは「チタン」という金属です。チタンには磁力がありません。ですので、磁石と電波によって強力な磁場を発生する装置に近づいても大した影響を受けません。

しかしながら、現在用いられているインプラントのすべてがチタンで作られているわけではないというところが注意しなければならないポイントです。

 

【注意しなければならないインプラントの種類】

MRI検査ができない可能性があるインプラントというのも存在します。

実際には、インプラントオーバーデンチャーと医療用インプラントは十分に注意しなければなりません。

 

①インプラントオーバーデンチャー

インプラントオーバーデンチャーという言葉は、聞きなれない言葉かもしれません。

どのようなインプラントかというと、入れ歯のような取り外し式の上部構造を装着するタイプのものです。入れ歯とインプラントは、一般的に、磁石によって固定していきます。磁力があるものをMRIの検査時に持ち込むと、装置の故障を招くことがあるため、原則として磁石を使用したインプラントオーバーデンチャーはMRI検査には禁止されています。

しかしながら、インプラントオーバーデンチャーの中にも、磁石を使用しないものもあるのです。この場合は、インプラントオーバーデンチャーでも問題なくMRI検査が受けられます。

そのため、インプラントオーバーデンチャーを使用中でMRI検査を受ける必要のある方は、MRI検査を受けることや使用している装置がどのようなものであるかについて、歯科医院でよく聞いておきましょう。

 

②医療用インプラント

①のインプラントオーバーデンチャーも歯科で使用される「デンタルインプラント」の仲間ですが、これとは別に「医療用インプラント」というものがあります。心臓・整形・美容外科などで使用されるもので、体の中に埋め込みますが、これらを示すものです。具体的には心臓ペースメーカーや人工関節などです。

心臓ペースメーカーや人工関節が体内に埋め込まれていても、使用している金属や装置の構造などによって、MRI検査を受けられるかどうかは変わります。人工関節のように金属が使われていても、MRI装置や検査自体に影響がないものもありますので、きちんと主治医に確認しておくことが重要です。

 

 

【チタンってどんな材料?】

これまででチタンでできた一般的なデンタルインプラントは、MRI検査を受けられることはご理解いただけたかと思います。チタンは金属ではありますが、磁性体ではないため、磁力を用いるMRI検査に悪影響を及ぼすことはありません。

またチタンには、顎の骨と結合しやすいこと、人体に馴染みやすく安全性が高いこと、金属アレルギーのリスクがとても低いこと、 耐久性が高いが高いなどの特徴があることから、歯科医院でのインプラント治療によく用いられるようになりました。

このように安全なチタンですが、注意しておかなければならないことは、多くはありませんが、チタンにアレルギーを持っている方もいらっしゃるということです。

つまり「金属アレルギーの可能性が全くないというわけではない」ということです。

チタンにアレルギーがないか分からずに心配だという方は、事前にパッチテストなどの検査を受けておくことがいいでしょう。

 

【インプラント治療をしていることでMRI検査が断られてしまったら】

インプラント治療をしていても、チタン製のものであればMRI検査は受けることができます。

しかしながら、インプラントを勘違いされていたりして断られてしまうこともあるかもしれません。そのような場合の対応をご説明しておきます。

 

①上部構造のみを外す

インプラントが入っているということで断られた場合は、インプラント治療を受けられた歯科医院で上部構造を外してもらうとMRI検査を受けることができます。

骨に埋め込まれているインプラントの本体が、チタンなどの磁力を持たない金属である場合、被せ物の部分の上部構造のみを外すことでMRI検査が受けられます。磁石を使っていないタイプのインプラントオーバーデンチャーも同様です。

ただ、これはスクリュー固定式のインプラントに限られます。セメントで固定しているインプラントの場合は上部構造を外すことはできませんのでご注意ください。インプラントを外すように指示をされた場合には、インプラント治療を受けた歯科医院で上部構造のみを外してもらうのがいいでしょう。

 

②チタン製のインプラントであることを伝える

デンタルインプラントが金属製であるからとのことでMRI検査を断られた場合は、チタン製であることを伝えましょう。画像検査をする医療スタッフであれば、チタン製の医療機器がMRIに悪影響をもたらさないことを知っているので対応してくれることでしょう。

 

③歯科医師に相談する

自分が入れているインプラントが分からなかったり、どのようなものか忘れてしまった場合、MRI検査を受けていいか分からない場合は、インプラントを埋入した歯科医院に尋ねるのが一番早いでしょう。インプラント治療を受けた歯科医院・歯科医師であれば、使用したインプラントについて詳しく知っていますし、MRI検査を受けても問題がなければ、その安全性などを担当の先生に伝えてくれるはずです。

あやふやなまま自己判断してしまうと、思わぬ事故につながることも十分にあります。MRI検査を受ける前には、自己判断だけでなく、トラブルを防ぐためにも事前に歯科医師に相談することも重要です。

 

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

インプラント治療を受けていても、基本的にはMRI検査は受けることができます。しかし、まれに例外はありますので、自己判断ではなく歯科医院で確認するのがいいでしょう。

歯科のインプラントとMRI検査の関係について困っていたり、相談したいことがあればお気軽にスタッフまでお声がけください。

2024年2月21日

歯ぐきに何か「できもの」ができたことはないでしょうか?

ニキビのようなもので、最初は口内炎かな?とか気のせいかな?と思っていても、プクッと膨らんでいるのに気づくはずです。

これは「フィステル」というもので、歯ぐきにできてしまったできもののことです。

今回は、このフィステルについて、できてしまう原因から治療法に至るまでをご説明していきます。

 

【フィステルって何?】

フィステルとは、歯ぐきにできるできもので、日本語で「瘻孔(ろうこう)」と訳せるものです。内歯瘻(ないしろう)やサイナストラクトと呼ばれることもある症状です。見た目は、お顔にできるニキビに似ていますが、その中身は全く異なります。一般的なニキビと同様に、黄色く見えるかもしれません。それは膿(うみ)がたまっているからです。

その膿がどこから発生したかということが一番の問題です。

 

 

【口内炎とは違うの?】

結論から言うと、口内炎とフィステルは全く違うものです。

その原因から具体的な症状に至るまで、さまざまな違いが見られます。

フィステルの原因は、主に歯や歯ぐきの中に存在していますが、口内炎の多くは、歯ぐきの表面に細菌感染が生じたものです。鋭い食べ物や歯ブラシで歯ぐきを傷つけたり、入れ歯のパーツなどで歯ぐきを傷つけることによって口内炎ができます。

そのため、口内炎では強い痛みが生じやすくなっていますが、だんだんと傷が治っていくとそうした症状も消えていきます。もちろん、口内炎の原因となる入れ歯や矯正装置による物理的な刺激が原因となっている場合は、それらを適切に調整することが必要です。

口内炎が再発し続けないように、正しい調整をしていかなければなりません。

 

【フィステルの原因】

フィステルが歯ぐきにできる原因はさまざまなものがあります。

歯ぐきにできたできものは、あくまで膿の排出場所でしかありません。元をたどると、必ず感染源となるものが存在しています。

以下に、主な原因を詳しく説明していきます。

 

①虫歯が進行してしまった

虫歯が進行するとどうなるでしょう。小さかった虫歯がどんどん大きくなって、歯の神経まで感染が広がり、歯の根っこの中にも汚染が進みます。その状態を放置していると、歯の根っこの中部の細菌や汚れが歯の根の先に漏れ出て、膿のかたまりを形成します。専門的には根尖性歯周炎と言いますが、フィステルはその症状の一部と考えられます。

 

②歯の根っこが折れてしまった(歯根破折)

なんらかの原因で歯の根っこが折れてしまった場合もフィステルができることがあります。

外傷を受けたり、歯ぎしりによる力によっても歯の根っこが割れることがあり、フィステルの原因となることがあります。

歯の根の割れた部分で細菌感染が起こり、その影響が歯ぐきにまで広がるのです。

 

③根管の中が再び感染してしまった

過去に歯の根の治療(神経の治療)を行った歯が再び感染してしまうことによって、フィステルが形成されることがあります。

 

④歯を打撲した(転んで打った)

スポーツなどをしている時や転んで歯を強打した際、その場では特に症状がなくても、後にフィステルが形成されることがあります。これは歯を打った際の強い衝撃によって、歯の神経に炎症が生じた結果です。

「歯が折れたり欠けたりせずに良かった」と安心しているかもしれませんが、見た目には何の損傷も受けていないのにも関わらず、神経と血管で構成されている歯髄(しずい)には炎症が起こ流のです。何もせずそのまま放置することで、細菌感染が生じるケースもあります。

そうなると、むし歯を重症化させた時と同じように、フィステルが歯ぐきに形成されます。

 

【フィステルを放置するとどうなるの?】

フィステルは歯ぐきのできものもありますが、それと同時に、瘻孔と呼ばれる穴でもあります。

ですので、たまった膿は気づかなくても定期的に排出されています。

そのため、一時的に症状が自然と改善したからといって安心して何もせず放置していると、症状がどんどん悪化していきます。根本的な原因が解決していないからですね。

フィステルの原因は、上でご説明しましたように膿が排泄されている部分ではありません。ほとんどが感染した根管やその周囲の炎症によるものです。

根本的な原因を取り除かずに、大丈夫だろうとフィステルを放置すると、痛みや腫れといった症状が強くなるだけでなく、最悪の場合は原因となっている歯の抜歯をしなければならないケースも少なくはありません。

一見良くなったからと安心は禁物です。

フィステルができたら、すぐに歯科医院でチェックしてもらうのをおすすめします。

 

【フィステルを治療するには?】

フィステルの治療は、その原因に応じて異なります。

以下に、一般的な治療法をご紹介していきます。

 

①歯の根っこの治療(根管治療)

むし歯が歯の神経にまで達した場合や、一度神経の治療をした歯などに行う治療方法です。

根管治療をしっかりと行うことで、歯ぐきの腫れや炎症、フィステルの症状を改善したり予防することが可能になります。歯の根の中の感染部位の清掃をして、神経の代わりとなる薬を詰めて終了となります。この治療法は、歯の保存と痛みの軽減に非常に効果的な方法です。歯の根の治療を行った後は土台を作って被せ物をつけていきます。

②歯根端切除術(しこんたんせつじょじゅつ)

歯の頭(上)ではなく、根っこの方(下)からアプローチして、フィステルの原因となっている細菌や汚染物質を取り除く治療法です。歯の頭の方からアプローチする根管治療が行えない、あるいは根管治療による効果が認められない場合に限って行います。上記の治療がうまくいかなかったり、根っこが治療しにくい形をしているときなどに用いる方法です。

麻酔をして歯ぐきをメスで切開して、歯の根っこの先端と膿の塊を外科的に摘出する処置となるので、通常の歯の根っこの処置とイメージは異なります。

 

③ヘミセクション

ヘミセクションとは、下顎の奥歯のような根っこが2本ある歯の片方だけを外科的に切除する方法です。根の治療でも治癒する傾向が見られないことが条件です。歯の根だけでなく、歯冠(歯の頭の部分)も半分、取り除くことになります。歯を丸ごと抜くのではなく、感染源となっている歯根側だけ切除するので、奥歯としての機能をある程度は残すことができます。

 

③抜歯

①~③の治療が難しい場合や歯の根っこが折れてしまっている場合、その歯を残すと症状がさらに悪化してしまう場合など、どうしても歯が残せない理由がある場合に行います。

歯を抜くのに抵抗がある方もいらっしゃるとは思いますが、周りの歯や口の中の健康を守るためには必要な処置となります。放置することでますます状態は悪化しますので、早めに決断するのをおすすめします。

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

フィステルは歯ぐきにできるできものですが、お肌にできるニキビのようには治療することはできません。フィステルの原因となっている感染源をしっかり取り除くことによって治ります。単に「歯ぐきのニキビ」という感覚で軽視していると、歯を失うことになるだけでなく、感染がさらに広範囲に広がるリスクも生じるため、十分にご注意ください。

血液サラサラのお薬を飲んでいるときに注意すること

2024年2月13日

健康上の問題から、医科の病院にかかっていていろんな薬を飲んでいることもあると思います。ご自分が飲まれている薬について、どのような効果があるかをしっかり把握されているでしょうか?

薬の中には、血液がサラサラになる作用があるものもあります。全身の健康のためにその薬を飲んでいる場合でも、歯科治療の際には特に気をつけなければならない場合もあります。

今回は特に、その薬の作用と歯科治療に際して注意するべきことについてご説明していきましょう。

 

【血液サラサラの薬ってどんなもの?】

血液をサラサラにする薬は抗血栓薬(こうけっせんやく)というもので、血をサラサラにしたり、血小板が働きにくくなるために血が固まりにくくする薬のことです。実際に血液をサラサラにする薬を服用されている方は、脳梗塞・心筋梗塞・不整脈・心臓手術後などの患者さんが予防や治療のために飲んでいる方でしょう。

【血のかたまりができるとどうなるの?】

皆さんのからだは至る所に血管が巡っています。手を少し切っても、口の中の粘膜を少し傷つけても簡単に出血しますよね?その血管をふさいで詰まらせてしまう血のかたまりのことを血栓といいます。

血管の中にこの血栓ができてしまうと、血管が詰まって循環の不全が起こる血栓症という病気になってしまいます。血栓が脳に飛ぶと脳梗塞、心臓に飛ぶと心筋梗塞、肺に飛ぶと肺塞栓症(エコノミー症候群)となります。これらは一度は聞いたことのある病気ではないでしょうか?

血栓症の原因には下の3つがあります。

①血管によるもの
動脈硬化によって血管が固くなってしまうと、血液の流れが悪くなり血栓をできやすくなります。

②血流によるもの
飛行機などで長時間同じ姿勢をしていること等、血液の流れが悪くなることによって起こるもので、肺塞栓症(エコノミー症候群)などが代表的です。

③血液によるもの
通常より固まりやすい血液では血栓ができます。高血圧・糖尿病・高脂血症などの慢性疾患により、血栓が作られやすいです。ピル(女性ホルモン剤)も血液を凝固しやすい成分が含まれるため、血栓を引き起こす原因になることがあります。

 

【血液をサラサラにする薬の種類】

血液をサラサラにする薬は、大きく分けて、2つに分類されています。

それは、抗血小板薬と抗凝固薬というもので、病気により使い分けられています。

具体的な商品名は下の通りですが、聞いたことのある名前もあるのではないでしょうか?

①抗血小板薬
・バイアスピリン®︎、バファリン81®︎、パナルジン®︎、チクロピジン®︎、プラビックス®︎、プレタール®︎、ペルサンチン®︎、アンギナール®︎、アンプラーグ®︎、エパデール®︎、ロトリガ®︎、ロコルナール®︎、ドルナー®︎、プロサイリン®︎、オパルモン®︎、プロレナール®︎、エフィエント®、ブリリンタ®

②抗凝固薬の商品名
ワルファリン®、プラザキサ®、イグザレルト®、エリキュース®、リクシアナ®

 

【血液をサラサラにする薬を飲んでいる患者さんが注意すること】

どのような病気のためにどのような薬を飲んでいるかを正しくお伝えください。血液をサラサラにする薬を飲んでいると歯科の治療に注意が必要になる場合もあります。

もしも、歯科医院のスタッフに何も伝えないまま抜歯などの出血する処置をした際に、血が止まらなかったりして危険だったりとさまざまな問題があります。

もしも血液をサラサラにする薬を飲んでいる患者さんが抜歯をする必要があるときには、適切な止血処置を行う必要があります。もしもの時の出血に備え、しっかりと準備して抜歯などの処置を行和なければなりません。

また必要に応じて、血圧や脈拍等を確認しながら行うこともあります。

このように、薬を飲んでいることによって、いろいろなことを考えなければなりませんが、面倒だからといってご自身の判断によって薬を中止することは危険です。ですから、勝手に判断をして中止することは、絶対にしないでください。

かかりつけ歯科医院での抜歯が難しい場合は、総合病院や大学病院の口腔外科で抜歯を行ったりとご紹介をします。

 

【飲んでいる薬は歯科医院に報告をしましょう】

初めての歯科医院を受診する場合には、問診票などで飲んでいる薬などを記入してもらいますので、どのような薬を飲まれているか歯科医院も把握することができます。しかし、歯科医院にずっとかかっていて、途中から医科の病院で何らかの薬を処方された場合、歯科医院は把握することができません。ですので、血液サラサラの薬だけでなく、何か新しい薬を処方された場合は歯科医院のスタッフに教えてください。

普段、治療中に何気なく使用している麻酔薬や処方する薬の中には、医科で出された薬との飲み合わせや処置上の注意を必要とすることもあります。どのような薬であれ、個人的に判断してしまうのは危険です。

【OCEAN歯科からのメッセージ】

医科の病院から指示された薬を飲んでいても、歯科治療とは関係ないだろうと思っていた方もいるのではないでしょうか?どのような薬であれ、歯科医院スタッフへお伝えください。

くれぐれも自己判断で薬を飲んでいるのに何も言わずに歯科治療を受けたり、医科の先生に確認なしに薬を中止するようなことはやめましょう。

服用している薬をお伝えいただくことで、全身の状態を含めて歯科医院が状態を把握することもできます。大きなトラブルにならないためにも新たな薬を飲むようになったら、スタッフまでお伝えください。

「TCH」がもたらすお口のトラブル

2024年2月6日

無意識に歯を接触させる癖というものがあります。

専門的にはTCHといい、Tooth Contacting Habitの略で上下歯列接触癖というものです。

そんなことしてないよと思うかもしれませんが、意外にしている人が多いものです。

私たちは毎日、食事でかんだり飲み込んだり、会話をしたりなどで歯を接触させています。その接触する時間というのは瞬間的なもので、合計しても1日20分にしかならないと言われています。つまり、この20分以外で歯を接触させる必要はありません。

ところが、何かに集中している時や震えるように寒い時などはどうでしょう?

無意識に歯を接触させていることはないでしょうか。その他にも歯を接触させてしまうようなシチュエーションはあると思いますが、このような状態を長く続けてしまう癖をTCHといいます。

すごく弱い力で歯を接触させていたとしても、TCHがある場合は歯や歯ぐき、顎の関節や周りの筋肉に余分な力を加え続けていることになります。

 

【TCHはどんな時にしていることが多い?】

歯ぎしりや食いしばりもTCHの一種と考えていくとイメージしやすいかもしれません。

厳密には、もう少し軽い症状のことを示しますが、パソコンやスマートフォンを見ていたり、操作してる時などにも起こりやすいです。また、コンピュータゲームや勉強や読書をしている時も多いでしょう。あとは、下を向いて集中するような料理、工作、手芸などをしている時も多いかもしれません。また、緊張する場面でもよく起こりやすいと言われています。人前で発表しなければならない時や苦手な人と会うときは無意識に行なっていることも多いでしょう。

 

【TCHがあるときはどうなっているの?】

TCHがあるときは、顎を動かす筋肉が縮んで、歯や歯ぐき、顎の関節に力がかかり続けることになります。その加わっている力は軽く触れている程度の力から、グッとかみしめるような力までさまざまです。しかし、本人は無意識で行っているため、いつTCHが出ているかに気づきません。

 

【TCHによって起きる症状】

以下の症状はTCHだけが原因で起こる症状ではありませんが、TCHがあると悪化すると考えられています。

・顎関節症

・歯がしみるなどの知覚過敏症状

・歯がすり減る

・歯が欠ける

・歯がグラグラする

・歯の根っこにヒビが入る、歯の根っこが折れる

・詰め物がとれる、詰め物が割れる

・入れ歯が合わなくなる、入れ歯が壊れてしまう

・歯周病が悪化する

・むし歯が進行する

・頭痛がする

・肩が凝る

 

 

【TCHがあるかを確かめる方法】

TCHがあるかはご自分ではなかなか気づけません。

セルフチェックする方法をご紹介しますので、チェックしてみましょう。

このチェックをするときは、背もたれが垂直な椅子に座って行いましょう。背筋を伸ばして座り、正面を向いている状態でやってみてくださいね。

 

①まずは、目を閉じて上下の唇を軽く接触させてみましょう。

この時、唇を強く合わせないように気をつけてください。

上下の歯はどの状態になっているでしょうか?

しっかりかみ合っていたり、前歯だけがあたっている、奥歯だけがあたっている場合はTCHがあると判断できます。どこあたってなければ、TCHはないと言えるでしょう。

 

②目を閉じて、上下の唇を軽く合わせた状態にしてください。

そして、意識して上下の歯がどこにもあたらないように離しましょう。

歯と歯があたらない場合は、広く離す必要はありません。

この時にどんなふうに感じるでしょうか?

何も気にならない方はTCHはないと考えていいでしょう。

もしも、唇が閉じているのに歯が離れているのは違和感があったり、この状態を5分以上続けるのは無理だなと感じたり、歯を離そうとすると同時に唇も離れてしまう場合はTCHがあると考えていいでしょう。

 

③目を閉じて唇を軽く合わせてください。

上下の歯を軽く接触させてみましょう。

この時、どのように感じるでしょうか?

何も気にならなかったり、この状態でも5分以上いられるという方はTCHがありと考えていいでしょう。もしも、歯を接触させていることに違和感を感じたり、10~20秒経過したら顎や口の周りがなんだか疲れるなと感じる場合はTCHはありません。

 

【TCHがある場合、ない場合】

TCHがないときは、そのままの状態を維持していけばいいでしょう。

しかし、もしもTCHがある場合はできるだけ歯の接触を避けるようにする習慣をつけていく方がいいでしょう。無意識のため、なかなかやめようと思っても難しいところがありますが、減らすための方法をお伝えします。

TCHは病気ではありません。そのため、今すぐに医療機関で治療を受けなければならないというものでもありません。

しかし、無意識に行なっているものですので、意識してやめようとしてもうまくいきません。反射的に歯を離すといった行動をとるような習慣を身につけるのが一番効果的でしょう。

まずは、歯を接触させるということが、からだにとっていい状態ではないことをよく理解しましょう。その次に、TCHに気づいた時には、接触している歯をすぐに離すという行動を身につけましょう。「歯を離す」と書いた紙などを家の中のいろんなところに貼るのも効果的です。スマートフォンのリマインダーに設定して、定期的に思い起こすのもいいかもしれません。TCHは無意識にしているので、その紙やリマインダーを見た瞬間に歯を離してリラックスすることを心がけましょう。

このようにしていると、歯を接触させていることに自分でも気づくようになってきます。そうすると、紙やリマインダーを見ずとも歯を離すようになれます。もしも歯が接触していても、それに気づくまでの時間が今までよりも短くなるでしょう。最終的には、歯の接触に気づく前に無意識に歯を離せるようになっていきます。

 

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

今回は、上下の歯が接触するTCHについてご説明しました。

多くの方によく見られる習癖なので、十分に注意してください。

もしもTCHの症状の悩まされている方は、スタッフまでお気軽にご相談ください。TCHを単なる癖だと思っていると、思いもよらない深刻な症状が現れる場合もあります。少しでも気になる点があれば早めにやめるようにしていくのがいいでしょう。

 

お酒と口の健康の関係〜知っておきたい影響とケア〜

2024年1月27日

日々のストレス解消や楽しみの一環として、お酒を楽しむことは多いかもしれません。普段はあまり飲まれない方でも、仲間内での楽しい集まりやイベントなどでお酒を飲む機会はあるでしょう。お酒の飲み過ぎは健康にも影響を及ぼすことはよく知られているかもしれませんが、口の中にも影響を及ぼすことはご存知でしょうか?

むし歯や歯周病など、皆さんがご存知の口の病気も、お酒が影響を与えることはあります。しかし、だからといってお酒を飲んではいけないということではありません。お酒がどのように口の健康に影響を与えるかを正しく理解し、健康を害さないように楽しんでいくことが大事です。

今回はお酒が及ぼす口の健康への影響について解説していきたいと思います。

 

【むし歯とお酒の関係】

①お酒に含まれる糖質

アルコールそのものがむし歯を引き起こすことはありません。むし歯の原因になり得るのは、アルコールに含まれる糖質です。

お酒にはいろいろな種類がありますが、お酒に含まれる糖質は、むし歯菌にとっては格好のエサです。糖質が多く含まれているアルコールを摂取するほど、むし歯のリスクは高くなります。また、お酒が長い間口の中に入っていたり、そのまま歯みがきをせずに寝てしまったりすると、口の中は酸性に傾き、歯が少しずつですが溶けていきます。その結果、むし歯になりやすい状況になってしまうのですね。

お酒にもさまざまな種類がありますが、具体的には、原料に酵母を加えることによりアルコール発酵させて作る“醸造酒”や、醸造酒等に果実、薬草、香料などの成分を配合した“混成酒”は糖分が多いため、飲みすぎはおすすめできません。多飲することでむし歯になるリスクを高めてしまうことがあります。

また、お酒にはよく炭酸を使用したものもありますが、炭酸飲料も口の中を酸性にしてしまうため、むし歯やプラークの原因となってしまう可能性があります。また、他にも酸性のお酒としてワインなどがあります。

 

②むし歯になりにくいお酒

では、何のお酒でもむし歯になりやすいかというとそうではありません。

先ほど紹介した醸造酒、混成酒の摂取割合を少なくし、なるべく“蒸留酒”を飲むといいでしょう。

蒸留酒とは、醸造酒に熱を加えて気化させ、冷却して再び液体化したお酒のことであり、以下のものが当てはまります。

・ウイスキー
・ブランデー
・焼酎 など

 

③むし歯にならないために

長時間ダラダラとアルコールを摂取し続けないことも、むし歯予防につながります。

お酒を飲むときは長時間飲み続けるという方も多いですが、アルコールやおつまみなどの食べ物が口の内に長い間ある状態が続くと、むし歯の原因となる酸が発生しやすくなるためおすすめはできません。

 

【お酒と歯周病の関係】

①お酒は歯周病にどんな影響もたらすのか?

結論から言うと、お酒そのものが歯周病に悪いわけではありません。

しかしながら、お酒を飲むと酔っ払ってしまい、気持ち良くなってそのまま寝てしまう方もいるかもしれません。また、面倒であったりしてお酒を飲んだまま歯みがきなどのケアをしないまま翌朝を迎えることもあるでしょう。

そのようなことが多いことから、お酒は歯周病を進行させる原因の一つと言えるでしょう。

また、寝ている時というのは、通常の起きているときと比べて口の中のだ液の量は減少しています。だ液には口の中を潤すだけでなく、洗浄や殺菌効果があります。夜寝ている時にだ液が減少することで口の中は有害な菌が繁殖しやすくなっています。

お酒に含まれるアルコールは脱水作用があるため、だ液の分泌も減少します。これにより口の中が乾燥し、むし歯や歯周病のリスクが高まります。

もしも酔っ払ってしまっても、きちんと歯みがきを怠らずに行うことを忘れないでください。特に寝る前の歯みがきはむし歯や歯周病の予防に役立ちます。

 

② お酒に弱い人は歯周病のリスクが高まる可能性がある

お酒を飲んだ時に、何も変わらない人がいる一方で、顔が赤くなったり、心臓がドキドキしたり、脈が速くなったり、または頭痛やめまいなどを感じる人もいます。こうした方の身体に対しての影響の原因は何かというと、アルコールが分解されてできる「アセトアルデヒド」という成分に含まれる毒性が原因となっています。

人間の身体にはアセトアルデヒドを分解して排出する機能があるのですが、それには個人差があり、分解能力が低い人は上に記したような症状が出やすいのです。その分解能力の違いの原因は何かというと、一人ひとりの酵素活性の高さによって分解能力が決まるのです。

分解酵素の1つであるALDH2(アセトアルデヒド脱水素酵素2)という活性酵素には、個人差が非常に大きいこと、酵素活性は遺伝によって決まっていること、この2つがこれまでの研究で明らかになっています。

この酵素のタイプを大きく分けると、次の3タイプが存在します。

・お酒に強い活性型(GG型)       ・・・日本人では56パーセント

・すぐ顔が赤くなる不活性型(AG型)   ・・・日本人では40パーセント

・アルコールを受け付けない失活型(AA型)・・・日本人では4パーセント

これに対し、白人や黒人の人々は、ほぼ100%が活性型でお酒に強い方が多いとのことです。

活性型と歯周病の関係を研究した結果によると、お酒を飲んで顔が赤くなる人の歯周病リスクは、飲まない人の4.28倍も高くなることがわかっています。一方、お酒を飲んで顔が赤くならない人は、飲まない人と同程度のリスクと言われています。

結論としては、お酒を飲んで顔が赤くなる方は、歯周病になりやすい方であると言えるでしょう。そのような方は、飲みすぎず、身体に無理のない範囲でお酒との上手な付き合いをしてください。そして、歯周病からお口の健康を守るためにも、より一層歯周病予防に力を入れられることをおすすめします。

また、ここでひとつ気をつけてほしいのが、お酒に強い人は歯周病リスクが低いので予防をしなくても大丈夫と言うことではありませんので注意しておきましょう。

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

お酒を飲むことは楽しみの一つですし、止める必要はありません。しかしながら、その影響を正しく理解し、適切なケアを行うことで、健康な口腔状態を保つことが重要です。お酒を飲む習慣のある方は、飲んだ後にどのようにケアを行うべきか、どのような点に注意したらいいかなど、通常の定期検診でお話しすることも可能ですので、お気軽にご相談ください。

お酒を楽しみながら、口の健康も守っていきましょう。

「1歳6ヶ月未満の子ども」〜口の中の特徴と気をつけるポイント〜

2024年1月20日

1歳ごろの口の中は、上下の前歯 (4 本ずつ)が生えそろっている頃です。

月齢に応じて歯が生えてこないので不安に思われることもありますが、発育段階というのはあくまでも目安です。身長や体重に個人差があるように、お口の発育にも個人差があります。

まずは成長の過程を見守っていきましょう。そして、歯が生えてきたら、はじめての歯みがきを始める準備をしていきましょう。

今回は、はじめての歯が生えてくる頃に気になることや、気をつけるポイントも合わせて考えていきましょう。

【むし歯にはいつからなるの?】

生まれてすぐの赤ちゃんの口の中には、むし歯菌はいません。むし歯は、大人の使っている歯ブラシを子どもが口の中に入れたり、食べかけたものを与えたりすることで、むし歯菌がだ液を介してうつっしまうことから始まります。

保護者の口の中が汚れていたり、むし歯が多いと子どもにむし歯菌がうつるリスクが高くなります。ですから、家族みんなで定期的に歯科医院でメインテナンスをして、お口の健康を保っていくことが大切です。

 

【甘い飲みものは、飲ませていいの?】

ジュースやイオン飲料は酸性の飲み物です。そのため、酸が歯に接している時間が長くなることで、歯が溶けやすくなります。甘い飲みものを飲ませると、子どもは喜ぶかもしれませんが、口の中の環境にとっては良い状況とは言えません。哺乳瓶やストロー付きマグなどで甘味飲料を長時間飲まないように注意していきましょう。

 

【フッ化物(フッ素)塗布は、いつから始めればいいの?】

フッ化物にはむし歯予防効果があります。 歯科医院では積極的にフッ化物によるむし歯の予防をおすすめしています。上下の前歯が生えそろったら、歯科医院で フッ化物塗布を受けることをおすすめします。基本的には1年に2 回以上、継続的に受けることが効果的です。

 

【指しゃぶり、おしゃぶりをしているんだけど、どう対応したらいいの?】

しゃぶる行為には、緊張した時や不安な時に気持ちを鎮める効果があります。

ですから、無理にやめさせるのではなく、声かけをしたり、一緒に遊んだりして、しゃぶる頻度を減らしていくことからはじめましょう。 その後もずっとしゃぶる行為をやめず、離乳が完了して奥歯のかみ合わせができた後も続いていると、歯ならびやかみ合わせにも影響が出やすくなります。

おしゃぶりは 2 歳を過ぎたら、 指しゃぶりは 3 ~ 4 歳頃にはやめられるのが理想です。

 

【かかりつけの歯科医院は、この時期には必要なの?】

自治体における歯科健診(1歳半健診)が開始されるのに合わせ、歯科医院に通う習慣を始めてみるといいでしょう。子どもの口の発育段階に合わせて、歯みがきの方法などの指導を受けたることができます。この時期は、自宅では仕上げみがきがなかなか上手にできないなどと、不安に思うことも多くあるでしょう。仕上げみがきの状態もチェックしていくことができます。

また、歯科医院で定期的に口の健康状態をチェックすることで、必要に応じて歯や口に関する相談もすることができます。

 

【月齢による歯みがきの考え方】

・生後5~6ヶ月

下の前歯あたりの歯ぐきが固くなってきます。これは、もうすぐ歯が生えてくるサインです。

歯が生えてきたら歯みがきをしていきますので、口の中を触られるのに慣れていくことから始めていみましょう。頬に触れたり、口の近くを触られることからだんだんと慣らしていきましょう。

方法としては、清潔な大人の指で口の中をふいてあげるなど、スキンシップをとっていくことから始めます。

・生後7~8ヶ月

上下の歯が2本ずつ生え始める時期です。

歯が生えてきたから、さぁ歯みがきだ!と慌てる必要はありません。

すぐに歯みがきをしようと焦らずに、まずは歯みがきの準備をしていきます。いきなり歯ブラシを入れると、今までにない刺激で赤ちゃんはびっくりしてしまいます。湿らせたガーゼなどで歯をふいてあげましょう。

・生後9~11ヶ月

上下の前歯が 4 本ずつ生えている状態です。

奥歯のあたりの歯ぐきにもふくらみが出てきた頃でしょう。

口の中をガーゼでみがくことに慣れたら、次は歯ブラシを使って歯に触れてみましょう。いきなりゴシゴシと力いっぱいにみがくのではなく、歯ブラシに慣れてもらうイメージでしていくのがいいでしょう。

最終的には、歯をきれいにみがいていくことが重要ですが、まずは歯ブラシに慣れさせて、しばらくして慣れてきたらやさしい力で、1 本ずつみがいてみるといいでしょう。

・1歳~1歳6ヶ月

奥歯が生え始める時期です。

もしかしたら、奥歯から生えてきた歯がむずがゆいのか手でよく触っているかもしれません。

この頃には、朝晩の歯みがきを少しずつ習慣にしていくといいでしょう。

自分で歯ブラシを持ってみがきたがることもあるでしょう。その時は、必ず座らせて、目を離さないようにしてください。 歯ブラシを加えたまま転んでしまったりすることで、歯ブラシが口の中に刺さってしまう事故も考えられます。子どもに渡す歯ブラシは、仕上げみがき用の歯ブラシと別のものを用意しましょう。のど突き防止歯ブラシの使用もおすすめです。

もしも本人にみがかせる場合は、その後に必ず仕上げみがきをしていきましょう。

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

歯が何もなえていない状態から、乳歯が生えそろうまでには口の中にはダイナミックな変化が起こっています。いきなり赤ちゃんをびっくりさせるのではなく、優しく慣らしながら歯ブラシを覚えていってもらいましょう。

もしも口の中の変化や、ご自宅でのみがき方に不安があるときはお気軽にご相談ください。

初診「個別」相談へのご案内

当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。

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    10:00~12:30 14:00~19:00
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