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シーラント~子どもの歯をむし歯から守ってくれる特別なプラスチック~

2023年3月17日

お子さまの虫歯予防でよく耳にする【シーラント】というものがありますが、具体的にどのようなものかご存知でしょうか。

むし歯の予防方法には、歯みがきやフッ素を利用したりとさまざまな方法があります。

その中で、特に生えてたての子どもの歯に対しておすすめの予防方法がシーラント処置と言われるものです。

シーラントとは、やわらかいプラスチック素材のシーラント材をむし歯になりやすいところに流し込んで、むし歯にならないようにする予防方法です。

歯の溝をシールする(封をする)方法なので「シーラント」と呼ばれています。

具体的には、奥歯のかみ合う溝(咬合面)にシーラント材を流し込み、特殊な光でかためて溝を埋めていきます。溝を埋めると言ってもほんのわずかな量を流し込むため、かみ合わせやお食事などの普段の生活で違和感が出ることはありません。

専門の道具や薬剤を使って、歯の溝をきれいにクリーニングしてごく少量のシーラント材を流し込むだけなので、麻酔をしたり、削ったりなどの痛みを伴うことはありません。

1.シーラントをするのはいつがいいの?

シーラントができるには、奥歯まですべて乳歯が生えそろっていることと、うがいができることが必要です。また、話す内容がある程度分かるくらいの年齢がいいでしょう。

実際には3歳半くらいからでしょうか。

生えてきたての歯の質はとても弱く、また溝がかなり深いことが多いです。

特に奥歯は、仕上げ磨きをしていてもなかなか歯ブラシが溝の深いところまで届きにくく、むし歯になりやすい部位でもあります。

乳歯がすべて生えてきて、お子さんの発達的にも、歯科医院のスタッフとのコミュニケーションがうまく取れて、歯科に対する恐怖心などがなければ、定期検診などで徐々に歯科医院の雰囲気や器具に慣れていくことから始めていきましょう。

どんなに上手なお子さんでも、慣れない場所でいきなりシーラント処置からはじめてしまうと嫌がることが多くあります。初めて口の中に入れる器具や水に驚き、歯科に対する恐怖心を抱いてしまう原因となります。

シーラントができる年齢になる前に、少しずつ歯科医院へ慣れていきましょう。

目安としてはシーラントの練習として、3歳頃から定期的に通うのが理想的です。

また乳歯が生え変わった後の、新しく生えてきた大人の歯もシーラントをしていくのをおすすめします。

生えてきたての大人の歯は、カルシウム成分が少なく、むし歯になる危険性がとても高いのです。

このため「幼若永久歯」とも呼ばれています。

大人の歯の中でも、6歳臼歯と言われる6歳頃生えてくる永久歯は1番大きく、体重の半分を支えると言われるほど大事な歯ですが、かなり多くの人がむし歯にしてしまいます。

この6歳臼歯の溝は、目で見るよりもとても複雑で、溝が深く歯の中に入り込んでいます。

仕上げ磨きをしていても、溝の奥までしっかりと磨くことが難しいこともあります。

シーラントをしないままでは、この複雑で深い溝の中に入り込んだ汚れや細菌の塊が原因となり、簡単にむし歯を作ってしまいます。

6歳臼歯が生えてくるのは、幼稚園や保育園の年長さん、小学校1年生あたりです。

お家でのお菓子や歯みがきに注意してむし歯にならないように気をつけていても、どうしても他のお子さんと遊ぶときなど、お菓子が長時間口の中に入っていたり、むし歯になりやすい状況になってしまいます。

早めにシーラントでむし歯を予防することで、むし歯になる不安を取り除けるのではないでしょうか。

6歳臼歯が生えてきて、見落としがちなのが12歳臼歯です。

保護者の方の仕上げみがきも終わり、本人に磨かせていたらあっという間にむし歯になっているなんてことも多くあります。

この歯が12歳頃生えてくる頃には、本人は習い事だったり部活などで忙しく、また保護者の言うことを聞かない反抗期に入っているかもしれません。口の中の状態も、保護者の方はあまり把握できていない可能性もあります。

部活などで飲むスポーツ飲料や完食などで食べるものが長時間口の中に残り、あっという間にむし歯を作ってしまいます。

ぜひ12歳臼歯もシーラントでむし歯予防をしていきましょう。

 

2.シーラントは取れてしまう?効果はあるの?

シーラントはすぐには取れませんが、数年したら取れてしまうこともあります。

それでも大丈夫です。

シーラントの目的は、1番むし歯になりやすい時期を乗り越えることです。

歯の表面を覆うエナメル質という部分にカルシウム成分が増えて、むし歯になりにくくなる時期まで子どもの歯を守るためのものであり、むし歯の治療後のようにずっと形が変わらずあるものではありません。

ただ、シーラントをしたからといって甘いものやジュースが長時間お口の中にあるような状態だとシーラントが取れやすくなってしまいますし、むし歯にもなります。

絶対的にむし歯にならないものではないことは注意しておきましょう。

シーラントは、1960年代から奥歯の溝に対するむし歯予防対策のひとつとして研究開発され、日本でも予防効果について研究がおこなわれています。

2016年ADA(アメリカ歯科医師会)では、永久歯の奥歯で80%のむし歯予防効果があるとされています。

 

3.シーラントのデメリット

シーラントはむし歯予防にとても有効な方法です。

ですが、シーラントでは予防できない部分もあります。

シーラントは歯の溝を埋めて、溝からむし歯になるのを防ぐものであり、その他の部位はむし歯の予防はできません。

むし歯になりやすいのは

1位 歯の咬む溝

2位 歯と歯の隣り合ったところ

3位 歯と歯ぐきの境目

ですので、シーラントをしても他の部分がむし歯になる可能性は十分にあります。

毎日の歯みがきと定期的な検診、クリーニングは必要になってきます。

 

4.シーラントの手順

①専用のブラシや薬剤で歯の溝を清掃していきます

②シーラント材を溝に流し込んでいきます

③専用の光を当て、シーラント材を固めていきます

※だ液がシーラント処置中に溝に流れ込むと、シーラントがうまくつかないため、適宜、だ液が入らないように、綿を口の中に入れたり、だ液を吸い込む掃除機のようなバキューム器具を使うことがあります。また歯の溝を水で流したりもします。

 

5.シーラントは保険適応

シーラント自体に年齢制限はありませんが、保険が適応されるのは6~12歳のお子さんです。

13歳以上のお子さんや健康な歯に対するむし歯の予防目的では保健は適応されません。

むし歯のない歯や永久歯が生えそろった場合などは、保健適応外となり、自費治療になります。

保健適応のうちにシーラント処置をしておきましょう。

 

6.OCEAN歯科からのメッセージ

子どもの歯がむし歯にならないようにするのは、毎日のご家庭での仕上げみがきが1番大事です。

ですが、仕上げみがきをしっかりしているつもりでも、目に見えない深いところの溝までは残念ながらきれいにみがくことはできません。

ご家庭での歯みがきに加えて、歯科医院でのシーラントによって目に見えない細かいところまでむし歯予防をしていきましょう。

歯のなかや歯の周りのこと、歯の種類について

2023年3月7日

みなさんにとっての歯は、つるんとして白く、歯ぐきの上にあるイメージでしょうか。

実際の歯のなかは、何層にも分かれていて、見えている白い歯の部分のほかにもしっかりと支える根っこがあります。

歯の構造が分かると、むし歯はどうして小さいうちに治療していた方がいいのかもよく分かります。自分の歯を大切にしていくためにも歯の構造を知っておきましょう。

 

(1)むし歯になったらどうなるのか?

むし歯になったとき、冷たい水を口に含むと歯がズキンとしみることがあります。

もっとひどくなると、歯が壊れてしまい、壊れた歯のなかには赤い血のような塊が見えることがあります。

これは歯の中にある神経や血管などが入っている歯髄という組織です。一般的に歯の神経と言われているところですが、2つの層で守られています。エナメル質と象牙質という層です。

【エナメル質】

一つは一番外側にあるエナメル質というとても硬い層です。人間のからだのなかで一番硬い組織で、おせんべいやクッキーなどもバリバリ食べることができるのはエナメル質があるおかげなのです。

どれくらい硬いかというと、エナメル質を削るためには宝石で知られているダイヤモンドで削らないといけないくらいです。

ダイヤモンドは世界で一番硬い石などと評されることもありますよね。

そんなに硬くて丈夫なエナメル質ですが、むし歯菌が出す酸やすっぱい食べものや飲みものが苦手で、ずっと酸に触れていると溶けはじめてしまいます。

だから「歯をみがいて口の中をきれいにして、フッ素でエナメル質をさらに丈夫にする」のはとても大事なことなんです。

毎日しっかりかんで食べても歯が壊れないのは、エナメル質がリン酸カルシウムという結晶がジグソーパズルのようにギッシリと詰まってできていて、とても丈夫な構造をしているおかげなのです。

 

【象牙質】

エナメル質と歯髄の間にあるのが象牙質という層です。象牙質は痛みなどの感覚をキャッチするセンサーの役割を果たしています。

象牙質はエナメル質というとても硬い層で覆われているときは大丈夫なのですが、むし歯菌の出す酸によってエナメル質が溶けてしまうと象牙質がむき出しになってしまいます。

象牙質は歯の本体である歯髄とつながっているため、むき出しになった象牙質にばい菌が入ったり刺激が加わると「緊急事態!」というサインが出ます。しみたり痛んだりするのはこの刺激によるものなのです。

むし歯がしみたり痛んだまま放置してしまうと、象牙質につながった歯髄もずっとばい菌の攻撃や外からの刺激を受けている状態です。ですので、歯髄がダメになって歯が死んでしまいます。

むし歯がひどくならないうちに治療するというのは、早く治療することによって歯髄を助けてあげることができるからなのです。

 

(2)歯はどうやって支えられているのか?

歯は見えている部分だけではなく、歯ぐきの中にも根っこがあります。

そしてその根っこを支えている組織もあるのです。

 

【歯の根っこ(歯根)】

ご飯を食べるときにグッとかんでも歯が揺れないのは、歯の根っこがガッチリと支えてくれているからです。普段は歯ぐき(歯肉)に隠れて見えませんが、歯の根っこは大きな木の根と一緒です。

普段目にするのは、土から上の木の幹や葉っぱですが、大きな木を支えているのは土の中に広がった根っこです。台風や冬の寒さにも耐えてくれるように、さまざまな刺激に耐えてくれます。

根っこの本数や長さは歯の種類によって違います。

たとえば、前歯の根っこは細く1本です。しかし、硬いお肉もかみちぎることのできる犬歯の根っこは、前歯のなかでは1番太くて長く丈夫にできています。奥歯の根っこは2~3本あり、食べものをすりつぶすときの横からの強い力も安定してガッチリと受け止めてくれます。

もしもむし歯が広がって歯の根っこまで壊してしまうと、詰め物をしたりかぶせものをしても、歯は元通りの力をなかなか発揮することはできません。歯の根っこは、食事をよくかんで美味しく食べるための縁の下の力持ちです。普段、見ることはできませんが大事な役割を果たしているのです。また、歯の根っこが傷むと、強い力を支えることができずに歯が割れたり折れたりしやすくなります。その結果、歯を失くしてしまうことになりかねません。

むし歯になったら小さいうちに治すことはとても重要なのです。

 

【骨の中に植わっている歯】

歯の根っこを見ると、ピンク色の歯ぐき(歯肉)に覆われています。しかし歯ぐきは歯を支える役目はしていないのです。

歯を支えているのは歯ぐきの下にある歯槽骨という骨です。おせんべいなどの硬いものを食べても歯が倒れないのは、この骨が歯の根っこ(歯根)の周りをしっかりと固めているからです。

高いビルなどをイメージしてみると分かりますが、ビルが倒れないために地下部分にはしっかりとした土台があって、土台の周りをコンクリートなどでしっかりと固めています。

口の中の歯も同様で、歯ぐきの下の骨が歯の根っこをしっかりと固めているから硬いものを食べても大丈夫なのです。

 

【歯の根っこの周り】

歯は骨の中に植わっていますが、この2つの間には歯根膜という膜があり、歯と骨をつをつなぐ役割を果たします。この膜は2つをつなぐだけでなく、ハンモックのように歯に加わる力を和らげてくれます。そのおかげでかんだり、食いしばったりしても、その力が直接骨や脳に響かないのです。

歯根膜は強い糸でできていて、歯の根っこが骨から抜けないようにつないでいます。

歯や骨を作ったり壊したりする細胞や、血管、神経も含まれています。膜の骨側では骨を作る細胞がありますし、歯の側では歯のセメント質という部分を作る細胞があります。

転んで歯を打ったりして抜けてしまったときなどは、この歯根膜が生きているかがとても重要になるなど、普段目で見ることはできないですが、とても重要な組織なのです。

また歯根膜は太い神経につながっていて、食べものをかんだ情報が、脳の「やる気」「考える力」「記憶」に関係する場所を刺激することも分かっています。

かむことが元気に生きることにつながっているのです。このようなセンサーが歯根膜のなかにあるこので、歯を健康に保つことが元気に生きることに直結していることも分かりますね。

 

(3)歯の種類と役割

歯にはいろんな種類と役割がありますが、それは歯の形によって異なります。

歯の形にはきちんとした理由があって、すべてがそろってバランスよく食事ができるのです。

 

【歯の形】

歯の形は場所によって異なり、それぞれに役割があります。

前歯4本は食べものをかみ切るように鋭くなっていて切歯と呼びます。その横にあるのが犬歯や糸切り歯とも呼ばれる歯です。お肉などの硬いものをかみちぎるときに使います。人間の前歯は肉食動物の歯と似ていて、特に肉食動物のキバは人間だと犬歯に相当します。

奥歯は食べものをすりつぶすことができ、臼歯と呼びます。草食動物の歯に似ていて、臼のような形をしています。馬やヤギは一日中草を食んでいますよね。奥歯が臼のような形をしているので、草などの繊維をすりつぶすのに適しているのです。一方、肉食動物は引き裂いた肉をすりつぶすことはできないため、丸飲みしています。

人間は雑食なので、肉も野菜も食べます。そのため、人間の口の中は肉食動物と草食動物に似た歯がバランスよく入っているのです。いろんな形態の食べものが食べられるのはそのためなのです。

(4)OCEAN歯科からのメッセージ

歯と一言でいっても小さな構造のなかにはいろんな組織があり、それらが密接につながって私たちはいろんな形状のものをかんだり、栄養として取り込むことができるのです。

「1本くらい歯がなくなってもいいや」ではなく、「大事な機能の一つが失われてしまう」という意識を持っていれば、口の中の健康に向き合う姿勢も変わります。

持って生まれた歯を大事にしながら、口の健康や全身の健康を保ってきましょう。

歯科の治療回数が何回もかかる理由

2023年3月3日

こんにちは。OCEAN歯科クリニックURAYASU 歯科衛生士の佐藤です。

当院では患者様に治療回数の目安をお伝えしています。なぜ1回で終わらないのか、何をしているのか、気になったことはないでしょうか。

本日は「歯科の治療回数が何回もかかる理由」をお話ししたいと思います。

 

みなさんが歯科医院から足が遠のく理由の一つは、一度で治療が終わらず何度も通う必要があるからではないでしょうか?
もちろん一回で終わる治療は、数は少ないですが、あります。しかし、歯科での治療は複数回通っていただくものが大半を占めています。

多くの方が治療のイメージとしてお持ちなのが、医科での治療でしょうか。
風邪をひいた、熱が出た、おなかが痛いなど、具合が悪いところを診査・診断し、薬を処方してすぐに治していくのがほとんどでしょう。
一方で歯科は何度も通って治していくのがほとんどなので、医科のようなイメージで来られるとどうしてなんだろう?という疑問を持たれるのは当たり前かもしれません。

医科の治療と歯科の治療の一番大きな違いというのは、自然に治るかどうかです。
もし風邪をひいた場合、処方された薬を数日間服用して安静にしておくことで、次第に回復していくことがほとんどでしょう。しかし、むし歯などで一度あいた穴は自然には戻ることはありません。穴があいた部分に対して処置をしていく必要があります。

また、定期検診で来られる方をのぞいて歯科医院に来られる患者様のほとんどは、痛みや腫れなどの何かしらの症状が出て来られることが多いため、来院された時点で病気は進行していることが多いのです。そのため、歯を削ったり、その部分の型をとって詰め物を作ったりと、何度も処置が必要になってきます。
患者様の中には、スケジュール的に難しいので一度でまとめて処置をしてほしいという方もおられます。まとめられる部分があればいいのですが、基本的にはできないことがほとんどです。
削って詰め物を入れる場合、歯科医院でその場で専用の機械によって作れる場合をのぞくと、型をとって詰め物を作るためには時間がかかります。
また保険上、どうしても別の日に分けて処置をしないといけないこともあります。
なによりも、まとめて処置をすることで患者様のからだに負担が多くかかるため、一度にする事ができないというのも大きな理由です。

 

1.治療計画を立てることの重要性
口の中は、かみ合わせや歯ぐきの問題もなく、ただ一部分だけむし歯がある状態ならばいいのですが、多くの場合は他のところにも問題がひそんでいます。
歯は一時的ではなく、一生使っていくものです。
短期的に見れば問題ないところも、長期間使うとなると初期の段階で炎症を発見し、メンテナンスしていくことでより長い間、自分の歯で生活ができます。

例えば、もし歯を抜かなければならなくなった場合などは、その抜けた歯の部分は放っておくわけにはいきませんので今後どういう処置をしていくかを十分に考える必要があります。
保険治療であればブリッジや入れ歯を入れるか、自費治療も選択肢に入れるとインプラントなども治療計画として考えられます。
ブリッジにすると抜けた歯の左右の2本の歯を削る必要がありますし、入れ歯にしても左右の歯に負担はかかります。そのためには使用する歯が炎症もなく、長い間使えるくらい丈夫なのかも調べておく必要があります。もしも炎症があるのであれば処置をして健康な状態にしておかないといけません。

痛みや症状が出ている一部分だけをみるのではなく、全体の歯ぐきの状態やかみ合わせなどバランスを考えながら治療していくことで、無駄な処置もなくなりますし、口の中の健康をより長く
保つことができるのです。

 

2.進行しているむし歯の治療
小さなむし歯の場合はそこの部分だけを削って、その日に詰め物をすることも可能です。
しかしむし歯が大きくて削る部分が大きいと、大きな詰め物や被せ物が必要になります。
治療としては、むし歯を削った後、そこの部分の歯の型を取り、被せ物などを作る必要があります。最低でも2回は歯科医院に通う必要があります。

 

3. むし歯が大きく神経まで達しているとき
むし歯によって神経が死んでしまっている場合は、むし歯を削り、死んでしまった神経をとって、神経が入っていたところをきれいに掃除して、消毒していく必要があります。
この治療は炎症の具合にもよりますが、複数回かかります。何度もかかるからと途中で放置したり、きちんと最後までやらないと痛みが出たりして、最悪の場合は歯を抜かないとけなくなってしまいます。
また歯の部位によっても神経が入っている管の本数が異なるため、かかる回数は変わってきます。
時間はかかりますが、とても大切な処置です。

 

4.進行している歯周病
歯周病の治療は、歯ぐきの検査をして炎症状態などを詳しく調べた後、目で見て分かる部分の歯石を取り除きます。そして必要であれば、歯ぐきの下の見えない部分の歯石や汚れも、歯ぐきを外科的な手術によって剥離して取り除きます。
麻酔をして歯ぐきを剥離することによって炎症はなくなっていきますが、お食事支障も出ますのでいっぺんに多くの場所をすることはできません。
そのため、炎症の箇所が多いと、口の中全体の歯ぐきが炎症もない状態にするまでに回数がかかってしまいます。

 

5.OCEAN歯科からのメッセージ
久しぶりに歯科医院に来られると、あちこち炎症があったり、むし歯があったりと状態に合わせていろんな処置をする必要があるかもしれません。
しかしそれは、長い年月をかけて変化してきた状態に気づかなかったり、痛みなどの症状が出ていなかっただけで、問題がなかったわけではありません。
起きている原因をひとつひとつ解決して口の中を健康に保てば、あとは数ヶ月に一度のメンテナンスで何度も通う可能性は少なくなります。
何度もかかる治療をいっぺんに終わらせることから、少しずつ健康を保っていくことにシフトしていきましょう。

歯みがきの時間とタイミング、歯肉のマッサージ効果

2023年2月25日

こんにちは。

OCEAN歯科クリニックURAYASU 歯科衛生士の佐藤です。

 

皆さんは日々の歯みがきはいつ、どれくらいの時間をかけて行っていますか?

なんとなくTVを見ながら行っていたり、ざっと全体をみがいて終える方もいるのではないでしょうか。

歯みがきにかける時間というのは、口の中の状態や年齢によっても大きな差があります。

たとえば、歯周病が進行している成人の場合と、乳歯が生えそろったばかりの子どもでは口の中の状況は全く異なりますので、一概にこれくらいの時間をかけてみがいてくださいと言うことはできません。

一般的に目安として、1歯20回、1本の歯を20回みがいてくださいとお伝えしています。

1歯20回は歯ブラシを使って歯をみがき、それに追加してデンタルフロスや歯間ブラシをする時間を設けるのをおすすめしています。

 

【どうして1歯20回みがかないといけないの?】

歯をみがくとき、むし歯の予防も含めてフッ化物が入った歯みがき粉を使っている方も多いと思います。

フッ化物が配合された歯みがき粉は、少なくとも30秒から180秒の間は歯をみがいている時間が長くなるほど口の中のフッ化物の量が増えることが示されています。また、歯をみがいた後の1時間程度はフッ化物の濃度が高い状態に維持されることも分かっています。

ですので1歯20回以上、歯をみがくことにより、より効果的に歯に作用します。

フッ化物は口の中で

・結晶性の向上       → 歯を成熟させ、溶けにくい歯をつくります

・フルオロアパタイトの形成 → 溶けにくい歯をつくる

・脱灰の抑制        → 酸から歯を守る

・再石灰化の促進      → 溶けた歯を治す

・むし歯菌の活動抑制            → むし歯菌が酸をつくらなくする

などの働きをしてくれるので、せっかくなら最低1歯20回は口の中で汚れをとりつつ、フッ化物の良い効果を十分に発揮してもらいたいものです。

ですが、適当に1歯20回口にフッ化物が入っていればいいのかと、なんとなくみがくのでは効果は半減してしまいます。きちんと食べものの残りやプラークを除去してからでないと、フッ化物の効果も減ってしまいますので丁寧にみがくことは大切なことです。

 

【歯をみがくタイミング】

歯みがきは基本的には、朝起きてからと食後すぐに歯をみがくのが理想的です。

朝起きたら歯をみがくのは、寝ている間はだ液が出る量も少なく、口の中の雑菌が多く繁殖しているため、それを取り除くことが目的です。朝はそんなに時間がとれないという場合は、口をゆすぐだけでも効果は大きいので、朝起きてからうがいをして朝食後にしっかりみがきましょう。

食後すぐに歯をみがく理由は、プラーク(歯垢とも言い、むし歯をつくる細菌が多く含む)と食事によって口の中に残った糖質を早く取り除きたいからです。

(例外的に、口から食事をとれない状態で胃などに直接栄養を入れたり、点滴などをしている場合などは、口の中を清潔に保つために食事の有無とは関係なく、雑菌が増えるのを防ぐために定期的にブラッシングすることがあります。)

 

【歯みがきによる歯肉のマッサージ効果】

歯ブラシで歯をみがくことにより、プラークや口の中に残った食べものを取り除くことができます。

そしてもうひとつ忘れてはならないのが、歯みがきによる歯肉(歯ぐき)のマッサージ効果です。

歯肉のどこをみがくのだろう?と思われるかもしれませんが、歯みがきをするときに歯ぐきの周りの歯の汚れをとるようにみがくことでマッサージの効果があるのです。

無理に歯ぐきの奥まで歯ブラシの先を突っ込んでみがく必要はありません。

歯ブラシが歯と歯ぐきの境目付近の歯ぐきにあたることで、直接歯ぐきが歯ブラシで刺激されます。その刺激によって、歯ぐきが角化してかたくなり、細菌が通りにくくなります。つまり、細菌に対して防御する力が高まるのです。

また歯周病がある人の歯ぐきのポケット(歯周ポケット)の内部は、炎症によって傷や潰瘍ができているような状態です。歯ぐきをマッサージすることで刺激が加わり、歯周ポケットの内側の細胞が増え、その傷が治ることも期待できます。(もちろん、歯科医院で歯石を取ったり、ポケット内の清掃は必要不可欠です。)

マッサージによって刺激を与えることで血流量も増えるので、炎症が治りやすい環境にもなります。

このように歯ぐき周りを丁寧にマッサージすることで、組織が強くなることもできるのです。

むやみやたらに強くみがく必要はありませんが、歯だけをみがくのではなく、歯ぐきまでマッサージして口の中をきれいにしていくという意識を持って行いましょう。

 

【歯みがきをしていれば、甘いものを食べていてもむし歯にならない?】

むし歯は、むし歯菌が糖質から酸を作って歯を溶かしてしまうことによって起こります。

もしも歯ブラシによって口の中にむし歯菌がいない状態を常にキープできれば、むし歯はできません。しかし、現実には口の中には深い溝や歯ブラシの毛先が到達しにくい部位がありますので、プラークを100パーセント完全に取り除くことは困難です。

実際に歯ブラシによってプラークが除去できる確率は、歯みがき粉を付ける付けないに関わらず、約50パーセントという報告があります。

砂糖が含まれたお菓子などを1日1回以上食べる方は、歯をみがくことでむし歯になるリスクを下げることはできますが、摂取量に比例してむし歯も増加する傾向にあります。

日々の丁寧な歯みがきに加えて、毎日フッ化物配合の歯みがき粉を使うことやむし歯になりにくい代用甘味料などを利用したり、定期的な歯科医院での検診とクリーニングによって上手に口の中の健康を維持していくことが大事です。

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

歯みがきは口の健康を守る上で一番必要なことです。

歯科医院での定期検診やクリーニングを受けることはもちろん大事なことですが、どうしても数ヶ月に1度のメンテナンスだけではきれいな状態を維持するのは難しく、毎日のご自分でのケアを丁寧にしていかないと健康を守ることはできません。

歯科医院でのクリーニング時にはどこがみがけていないか、どういう歯みがき粉を選んだらいいかなどのアドバイスも可能です。歯みがきの指導を長い間受けていない方も多くいらっしゃると思います。

歯ブラシの選び方や細かい操作方法まで一緒に確認し、情報を活用しながら日々の歯みがきを頑張っていきましょう。

歯並びとかみ合わせ

2023年2月17日

こんにちは。

OCEAN歯科クリニックURAYASU 歯科衛生士の佐藤です。

突然ですが、コロナ禍でマスク生活をする間に、口元の歯並びを治しはじめたいなと思ったり、歯並びの大切さを再認識された方も多いのではないでしょうか。

当院に来院される患者様の多くに、マスク生活のうちに「歯並びを良くしたい」というお考えの方が多いように感じます。

“マスク生活のうちに”というきっかけはもちろん大切ですが、歯並びを適切な状態に保つということはどんな時でも重要です。

今日は、【歯並びとかみ合わせ】をテーマにお話ししたいと思います。

 

そもそも歯並びというのは幼少時代から徐々に構築されていくもので、すぐにガタガタになったり、出っ歯になったりするものではありません。からだの成長と同様に顎の成長も進み、歯並びや噛み合わせもしっかり完成していきます。
大人になってからの歯並びの乱れは、子どものときの乱れがそのまま引き継がれて、八重歯や歯並びがガタガタになったり、受け口などになる場合もありますが、歯周病やむし歯によって歯が失われ、その結果歯が変な位置に移動したりなど、歯の病気によって病的に変化した場合、年齢的な生理的変化による場合と、いろいろあります。

年を重ねても快適な生活を送るために、正しい口の機能を保つことはとても重要です。
もしも歯並びが気になるようであれば、どの年齢でもいいので早めにご相談ください。
その時期に応じたご相談ができると思います。

ここでは大人になってから歯並びが悪くなっていくことについてご説明していきます。

 

 

1.かみ合わせがおかしい気がする

成人してからのかみ合わせは、歯並びと同様にすでに完成していますが、理想的なかみ合わせであっても生理的であったり、病的な原因により歯は移動します。
その結果、かみ合わせが以前と違う感じがしたり、おかしくなったように感じることがあるのです。
具体的にどのようなことが起こっているかというと、歯周病が進行すると歯を支えている骨や歯ぐきが弱くなります。そうすると、毎日のお食事でのかむ力や、舌による圧力などにより歯が移動していきます。少しずつの変化なのですぐには気がつかないかもしれませんが、かみ合わせの異変に気づく頃には、適切なかみ合わせとは異なり1本の歯だけが強く当たるようになってしまいます。
また、何らかの原因により奥歯がなくなったまま放置すると、そのスペースに向かって歯は倒れてくるため、かみ合わせのバランスが崩れたり、前歯が以前より出てきた気がします。

 

2.ほっぺたの内側をよくかむ
お食事のときにあやまってほっぺたをかんでしまうことは、ときどきあるかもしれません。
しかし、その頻度が多くなってくると話は別です。
ほっぺたをかむようになった原因は、歯周病によって歯が徐々に移動することによってほっぺたを排除できなくなることなどが考えられます。
また親知らずが生えてきて、かみ合わせがズレてきた可能性もあります。

 

3.前歯がズレてきて、歯が重なるようになってきた
以前は前歯の歯並びがきれいだったのに、前歯がズレてきた気がする、歯がだんだんと重なるようになってきて歯みがきがしにくい言われる方もいます。
これも歯周病によって歯が動いてきたり、親知らずが後ろから押してきて前歯がズレてきたことなどが原因で起こります。

 

4.歯並びやかみ合わせが悪かったり、ズレてくると頭痛がしたり、肩こりが起きる?
私たちは食べものを食べたり飲んだりするとき、上顎の歯に下顎の歯をカチカチと接触させたりしてかんだり、飲んだりしています。このときに、歯並びやかみ合わせが悪いと、よくかめるところを探してかんだり、邪魔なところやかみにくいところを避けてかんだりします。
かむ位置を調整していくのは下顎です。
この下顎を動かしているのは顎の左右についている筋肉で、一部は上顎にもくっついています。
偏頭痛の症状が起きたりするのは、さまざま理由はありますが、この筋肉が過度に伸びたり、縮んだりを強制されることによっても起きてきます。
さらに、これらのかむことに関係している筋肉は、首や肩の筋肉とも共同して働いていますので、肩こりなどの症状が出ることもあります。
同様に、かみしめや歯ぎしりなども、これらのかむ筋肉を過度に緊張させる原因となります。

またかみ合わせが悪い位置で長い間かんでいると、顎の関節部分が痛くなったり、ジャリジャリと変な音がしたり、口が開きにくくなることがあります。これは顎関節症といって顎の関節部分の異常です。
顎関節症は歯並びだけでなく、複合的な原因によって起こることが多いとされています。
異常な口の開け閉めの運動や、歯ぎしりなどの顎に加わる異常な力、合っていない入れ歯や冠が装着されていたりと、さまざまな原因によるかみ合わせの異常や筋肉の緊張によるものとされています。
顎関節症の治療としては、何が原因となっているかをきちんと見極め、その原因を除去していくことが一番大切です。歯並びを改善するために矯正をしたり、負荷がかかっている顎の部分を安静にするため、寝るときにマウスピースを入れるスプリント療法などもあります。

 

 

5.OCEAN歯科からのメッセージ
永久歯がすべて生えて、歯列が完成した後も歯並びは一定ではなく、少しずつ変わってきます。
その変化が違和感を感じるほどでなければ、大きな問題となることはないかもしれません。
しかし、痛みを感じたり、かみにくさを感じるくらいまで放っておいてしまうと、治すには時間も費用もかかってしまいます。
定期的に口の中をクリーニングしたり、むし歯や歯周病を治療してメンテナンスを続けていくことでかみ合わせのバランスというのはある程度保たれていきますし、ちょっとした問題であればすぐに対処できますので時間もそこまでかかりません。
大きな問題になる前に、定期的な歯科医院でのメンテナンスとチェックで問題を取り除く習慣をつけていきましょう。

予防歯科って知っていますか?

2023年2月10日

突然ですが、「歯の予防」というと何をイメージされるでしょうか?

文字から、むし歯などにならないうちに予防していくことなのかなと、なんとなくのイメージはできるかもしれません。

最近では予防歯科という言葉をコマーシャルなどでよく耳にする方もいらっしゃると思います。

実際の歯科医院での予防とは「むし歯や歯周病になったら治療する」のではなく、むし歯や歯周病にならないように「お口の健康を守って、維持する」ということです。

みなさんが「歯科医院に行かなくちゃ」と思うときは、何か痛みがあったり、治してほしいところがあるからというのが多数かと思います。

むし歯の治療は「むし歯になっている歯を削る」ことから始まりますので、どんなに治療をしても「元どおりの歯を取り戻す」ことは不可能です。風邪をひいたときのように薬を飲んだからといって、元どおりの歯には戻りません。歯周病に関しても、一度悪化してしまうと、歯周病になる前の状態にまで完璧に治すことは難しいのが現実です。

歯は一度悪くしてしまうと時間やお金がかかってしまいます。そうならないための一番の方法が何と言っても予防なのです。

 

【歯の予防って何するの?】

では、歯を予防するために実際には何をするのでしょうか。

むし歯や歯周病にならないためには、口の中を清潔にしていくことが大事です。

 

①自宅での毎日のケア

口の中の健康を保つためには、毎日のご自分でのケアが大切です。

歯ブラシだけでは、必ず歯と歯の間に磨き残しがありますので、正しいセルフケアには、デンタルフロスや、歯間ブラシが必需品です。フロスで奥歯を清掃するのが難しい、どこに入っているか分からないという人もいらっしゃいますが、簡単に解決できる方法をご紹介します。

フロスを上手に使うためには、フロスを巻き付ける指に気をつけましょう。

まず、フロスを巻きつけるのは“中指”にしましょう。そして、左右の人差し指の腹で、ピンと張って歯間に入れます。この方法なら奥歯まで簡単に届きます。そしてフロスは、歯肉に1~2ミリほど優しく入り込ませ、歯に巻きつけるように引き上げます。力まかせにグイッと一気に入れてしまうと、歯ぐきを傷つける危険性があります。

これでも難しいという人は、「Y字型」のフロスを使用してみましょう。鏡を見ながら、どこの部分に入れているかをしっかりと見ることができるので、手に巻きつけるよりもやりやすいかもしれません。

フロスには、水分を含むと膨れるタイプや、平たいテープ状のタイプなど様々な種類があります。口の状態を検診時などに歯科医院のスタッフが診て、適切な道具を選んでいくことも重要です。

また、歯間が開いてしまっている方は、フロスよりも歯間ブラシのほうがいい場合もあります。

歯間ブラシにはさまざまなサイズがあります。歯間の幅より太い歯間ブラシを使用すると、歯肉を傷つけてしまいます。個人差もかなりありますので、検診時などに歯科衛生士に適正サイズをチェックしてもらいましょう。

フロスは物が挟まった時だけ、という人がまだまだ多いですが、それでは予防になりません。

たまに使うのではなく、毎日の習慣にしていきましょう。

②磨き残しをチェックしてもらう

むし歯や歯周病の原因となるプラークには、とても強い粘着力があります。

ご自分で一生懸命に磨いている人でも、意外にプラークが落ちていないことも多くあります。ときどき歯科医院で確認してもらい、磨き方にも注意しましょう。

 

③クリーニングを受ける

定期的に歯科医院でクリーニングを受けることも、歯の予防の大切なポイントです。

どんな人でも、磨けていない部分がありますので、そこの歯周ポケットにプラークや歯石が溜まります。これは、専門的な道具を使わないと清掃できません。歯石は、専門のスタッフによるクリーニングで定期的に除去する必要があり、そうすることによって、より確実に歯の健康を守ることができるようになります。歯のクリーニングやPMTCと呼ばれる専門的なクリーニング、ブラッシング指導などを組み合わせて、患者様一人ひとりのお口の状態に合わせた治療や指導を行っていきます。

菌や歯周病菌などの細菌は、一度除去しても再び付着してしまう可能性があり、細菌は約90日で増殖します。そのため、3か月ごとを目安にメインテナンスを受けていただくのが理想的です。また、定期的な検診を受けていれば、もしもむし歯などになってしまっても、早期発見・早期治療が可能となります。

ご自身でのお手入れと歯科医院でのケアを計画的に行うことで、最大の効果が発揮できます。一生ご自身の歯で過ごせるよう、力を合わせて歯の健康を守っていきましょう。

 

【こんな方に予防歯科がおすすめ】

 

☆口臭が気になる方

☆歯の汚れを落としたい方

☆歯ぐきが後退してきた方

☆歯周病が気になる方

☆いつまでもご自身の歯で食事を摂りたい方

削ったり抜いたりしたくない方こそ、予防歯科が大事なのです。

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

「予防歯科」の基本は、歯が生えはじめた時から歯の健康を考えることにあります。歯を失うと生活の質(QOL)が下がってしまいます。そうならないためにも、正しい知識を身につけ、生涯を通じて歯をトラブルから守り、管理していく歯の予防が重要です。

また、むし歯や歯周病の治療を受けたあと「二度とむし歯や歯周病になりたくない」という思いで歯の予防に通われる方も多くおられます。

OCEAN歯科では、歯周ポケットの測定やレントゲン撮影を大人の方全員に行い、徹底した予防歯科に関わる歯周病の検査を行なっています。

“もう遅い”ではなく、今の状態からでも“まだ間に合う”患者様に合ったプランを一緒に考えていきます。

一生、健康な歯とお口でいるために、今から歯の予防をはじめましょう。

 

 

かかりつけ医がいる人は寿命が長い

2023年2月1日

OCEAN歯科クリニックURAYASU 衛生士の佐藤です。

開院から約3ヶ月が経ち、多くの患者様にご来院いただいており嬉しい気持ちでいっぱいです。

OCEAN歯科クリニックが皆様の歯の健康に携われるようスタッフ一同努力して参ります。

 

さて、本日は「かかりつけ医がいる人は寿命が長い」をテーマにお話ししたいと思います。

特に痛みなどがなくても、今のうちからかかりつけ歯科医を見つけて、口の中を定期的に診査することは大切です。

かかりつけ歯科医をもつ人ほど死亡率が下がるとともに、要介護状態にもなる割合も低いことを明らかにした研究もあります。その理由は、かかりつけ歯科医をもつ人が、「歯と口との中の健康への配慮を持った生活習慣」を身につけている人であると考えられます。

そういった高い健康意識や好ましいライフスタイルが、口の中の健康だけでなく、実際に健康寿命にも関係してくるのだと思われます。

また、かかりつけ歯科医をもって、口の中の健康が保たれると、高齢になっても食事や会話、人との交流を積極的に楽しむこともできます。

そうした楽しい生活が、高い満足感や健康であるという実感をもたらし、より一層の健康寿命に貢献したと考えることができます。

 

「かかりつけ歯科医」をもつ人の生活の特性

①自分は「とても健康だ」または「まあまあ健康だ」と思っている

②自分の生活に満足している

③トイレに行くことや、お風呂に入ることなど、自分の力で日常生活を送ることができる

④買いものや書くこと、読むこと、預貯金の出し入れなどにも支障がない暮らしをしている

⑤週に3~4回は外出し、趣味活動も活発におこなっている

⑥週に3~4回は、友人や近所との付き合いをしている

⑦なんらかの病気をもっているが、かかりつけ内科医によって、自身の健康管理ができている

上記を見てみると、かかりつけ歯科医をもつ人の生活の質が高いことがよく分かります。

まわりの人と楽しく付き合い、趣味の活動をおこない、よく外出し、お金の管理ができることはすべて長寿につながっていきます。

「かかりつけ歯科医」と「いきつけ歯科医」の違い

昔は歯科医院というものは、「歯ぐきから出血したとき」「虫歯が痛むとき」「詰め物がはずれたとき」など、口の中で何かが起きたときに行くという認識の方が多かったのではないでしょうか。もちろん現在もそのように思われている方もいらっしゃいます。

ですが、この「何かが起きたとき」にする「いきつけの歯科医」での治療は、その場限りの問題は解決してくれるかもしれませんが、長い目で見ると、口の中の健康を保つ役割は果たせません。

「かかりつけ歯科医」というものは、起きた問題に対する処置に加えて、定期的な予防処置と口の中を健康に保つケアやメンテナンスをおこなっていくことができます。

このように予防医療が十分にもたらされていれば、口の中のトラブルが起きる可能性は減り、治療を受ける必要もなくなってきます。

歯科医院は予防をするところだという意識をもつことこそが、口の健康から全身の健康までを手に入れることにつながっていくのです。

 

「かかりつけ歯科医」でできること

■家庭での歯みがきの助言・指導

歯科治療を終えて、歯や入れ歯の状態を整えただけでは、歯と口の健康維持を続けることは難しいでしょう。口の中を良い状態に保つためには、ご自宅での適切なセルフケアが欠かせません。

かかりつけの歯科医院では、正しい歯ブラシの仕方やデンタルフロスや歯間ブラシなど、補助的な道具の使い方、歯並びや口の中の特徴や状態に合わせたアドバイスが可能です。

■継続的な管理

ご自分でどんなにきれいに口の中をケアしても、隅々までみがくことはなかなかできません。

また歯石などがついてしまうのを、完全に避けることはできません。

そこで大切なのは、定期的な歯科医院でのクリーニングです。

頻度は患者様一人ひとりに応じてさまざまですが、専門家である歯科医師や歯科衛生士によるクリーニング(プロフェッショナルケア)を受けることで、口の中の健康をより確実なものとすることができます。

歯科医院でのケアや、口腔内の診査、診断を受けることで小さな変化に気づくことができ、継続的な口腔内のメンテナンスをしていくことでお口の健康維持ができます。

■そのほかの対応

歯科医院での処置が可能な場合だけでなく、継続的に口の中を診ていくことにより、口の中に現れた全身的な変化にも気づくことができます。

持病がある方の場合も、医科の主治医を連携をとり診療をしていくことができ、ほかの機関の連携をしたり、幅広い対応をとることができるのもかかりつけ歯科医の強みです。

定期的な歯科医院でのチェックの頻度

定期検診を受け、継続的に歯科医院を受診することで、定期的なチェックを受けられます。

その間隔は、患者様一人ひとりの状況によって異なります。

大掛かりな治療の後でしたら、その原因が多くあることが伺えますので、治療直後はできれば短期間でのチェックが必要でしょう。

2~3ヶ月に一度で良い方もいれば、安定してる方だと半年ほどあけても大丈夫でしょう。

 

OCEAN歯科からのメッセージ

「かかりつけ歯科医」をもつことは、それ自体が健康寿命のための基本的な生活習慣の一つであり、毎日の生活に高い満足感と健康感をもたらしてくれる意義があるでしょう。

患者様を家族を想うように治療し、OCEANに来て良かったと感じていただけるよう最善の治療を行います。どうぞお気軽にお越しください。いつでもお待ちしております。

「ブログ」を新設いたしました

2022年12月1日

「ブログ」を新設いたしました。
今後ともよろしくお願いいたします。

初診「個別」相談へのご案内

当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。

047-351-2288
  • 診療時間
    10:00~12:30 14:00~19:00
  • 休診日:第2水曜日
OCEAN歯科クリニック URAYASU
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