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妊娠にも影響を及ぼすし歯周病

2023年10月9日

妊娠は病気ではありませんが、女性のからだが目まぐるしく変化する特別な状態です。

女性は妊娠をきっかけに、からだのホルモンバランスが急激に変化します。

口の中の変化では、妊娠中は女性ホルモンの影響で歯ぐきが赤くなって腫れたり、出血したりする「妊娠関連(性)歯肉炎」になりやすいといわれています。

炎症が歯ぐきのみに限られている歯肉炎から、歯を支える骨にまで影響を与える歯周炎に進行して、早産などのリスクにもなってしまいますので注意が必要です。

 

【女性ホルモンと歯肉炎】

妊娠すると歯肉炎になりやすい理由の一つに、女性ホルモンとの関係によるものがあります。

妊娠中は「エストロゲン」「プロゲステロン」という2つの女性ホルモンが血液中に多く存在しています。これらのホルモンは、一部の歯周病菌の栄養源になってしまうため、歯周病菌が増殖します。口の中でこの歯周病菌が活発に活動するため、妊娠すると歯肉炎という歯周病の初期症状になってしまいます。

このため、多くの妊婦さんは妊娠関連(性)歯肉炎にかかっているともいわれています。

「エストロゲン」「プロゲステロン」の2つのホルモンは妊娠中だけでなく、排卵と生理のサイクルにも影響しているため、女性はもともと歯肉炎になりやすいといわれています。

歯肉炎になっている人が、妊娠してさらに悪化してしまうケースも珍しくありません。

 

 

【一般的な歯肉炎と妊娠関連(性)歯肉炎の特徴】

歯肉炎というのは

「歯肉(歯ぐき)」に「炎症」がある状態です。

これは見た目にも分かりやすく

・歯ぐきの色が赤い

・ぶよぶよと腫れている

・歯と歯の間の歯ぐきが腫れてふくらんでいる

・歯をみがくと出血する

などの症状があらわれます。

妊娠関連(性)歯肉炎の特徴は、この症状に加えて

・部分的に歯ぐきが腫れやすいこと

・妊娠期間中に急速に症状が進みやすいこと

などがあります。

特に、上の前歯の歯ぐきに炎症が認められることが多いのですが、奥歯の歯ぐきも腫れる方もいます。

もしも歯ぐきが腫れていたり、今までと何か違う感じがするときは、早めの歯科医院への受診をおすすめします。

 

【妊娠関連(性)歯肉炎が悪化して歯周病に】

歯肉炎というのは歯ぐきだけの炎症です。

しかし、それをそのまま放置して歯ぐきの炎症が進んでいくと、歯周ポケットと呼ばれる歯と歯ぐきの境目の溝がしだいに深くなっていきます。深い歯周ポケットは、歯周病菌の中でも酸素を嫌う嫌気性菌が増殖しやすく、歯周病は悪化していきます。

歯周病菌はそのうち、歯を支える骨にまで影響を及ぼし、骨を溶かしてしまいます。支える骨を失った歯はグラグラし出して、最終的には歯が抜けてしまうこともあります。

歯周病が怖いのはそれだけではありません。

歯周病が進行すると、腫れた歯ぐきの毛細血管から歯周病菌が全身に流れてしまいます。

そうすると糖尿病が悪化したり、心筋梗塞や脳梗塞にかかるリスクも高まります。

妊娠関連(性)歯肉炎だけでは、歯ぐきが赤くなって腫れたり、出血しやすくなるだけで、歯を支える骨にまで影響は及ぼしません。しかしその炎症をそのまま放っておくと、歯周病にまで進行してしまいます。

妊娠中は体調が不安定だったり、つわりもあったりで口の中のケアが不十分になることが予想されます。ご自分の体調に合わせて、定期的な健診と、早めに治療やケアをしていくことが大切になります。

 

【お腹の赤ちゃんに及ぼす影響】

妊娠中に母親が進行した歯周病にかかっていると、そうでない母親よりも早産や低体重児を出産するリスクが高いという報告があります。

妊娠中は「プロスラグランジン」という、子宮を収縮させる作用のあるホルモンのような物質が分泌されます。これは陣痛促進剤としても使われるほど強力な作用があるもので、お腹の中で赤ちゃんが十分に育ったら、この分泌が増えて分娩を促します。

歯周病が進行すると、歯周病の炎症を抑えるために、からだから「サイトカイン」が増えます。

過剰になったサイトカインは、血液の中に入って胎盤や子宮に運ばれ、プロスタグランジンの分泌を促進してしまいます。そのため、お腹の赤ちゃんが十分に育っていないのに子宮の収縮をさせて出産の合図を勝手に出してしまい、早産になってしまうのです。

早産は、妊娠期間22~36週で生まれることですが、十分にお腹の中で育つ前に生まれた赤ちゃんは、後で重篤な障害が出る可能性が高くなってしまいます。

早産のリスクを高めないように、妊娠中の喫煙やアルコールは厳禁とされていますが、歯周病の影響はこれらに比べても高く、決して軽く見てはいけません。

たとえ早産にならなくても、サイトカインの影響で子宮の収縮が頻繁に起きてしまうと、胎盤からお腹の赤ちゃんへの栄養や酸素がうまく供給されず、発育を妨げる可能性があります。

また、進行した歯周病はお腹の赤ちゃんの成長にも影響を及ぼし、2500グラム未満の低体重児になりやすいといわれています。

普段から歯科医院での定期検診を受け、口の中をきちんとメンテナンスしている人は、妊娠しても急速に歯周病が重症化することはありません。

しかし、妊娠前から歯ぐきが腫れて歯肉炎になっていたり、歯周病にまでなっている人は、妊娠中は女性ホルモンの影響でさらに炎症は進みやすいため、早めに歯科医院でのチェックを受けましょう。

 

【妊娠関連(性)歯肉炎の治療と予防方法】

妊娠関連(性)歯肉炎の治療も、一般的な歯肉炎の治療と同じです。

ご家庭での毎日の歯みがきなどのケアと、歯科医院での専門家による定期的なケアが基本です。歯ぐきの炎症が進行しないように歯と口を健康に保ち、口の中の環境を整えていくことが重要です。

 

①ご家庭での毎日のケア

妊娠関連(性)歯肉炎の原因となる女性ホルモンの分泌は、妊娠すると自然と促されるものであり、自分の力で止めたり、少なくすることはできません。

ですので、治療には口の中を清潔に保つことが一番です。

そのためには毎日、できるだけ丁寧に歯みがきをしていきましょう。

歯ぐきが赤くなったり腫れていると「血が出やすいからあまり触らない方がいいんじゃないか?」と歯ブラシで積極的にみがかない人も多くいます。しかし、みがかないままだと、その炎症はさらに進んでしまいます。

もしも歯ぐきから出血しても、その部分も普通通りに歯をみがきましょう。

ゴシゴシと力を入れてみがく必要はありません。みがくと少し痛いなら、弱い力で丁寧に歯ブラシを当てましょう。

歯ぐきの腫れが気になる場合は、腫れているところの歯と歯ぐきの境目を歯ブラシでやさしく丁寧にみがいてください。毎日続けていると、そのうちに歯ぐきの腫れもおさまり、出血も止まってきます。

 

②定期的な歯科医院でのケア

歯ぐきの炎症を治す基本は、ご家庭での毎日の歯みがきです。

しかし、それだけではみがき残しがあったり、歯ブラシが届きにくい部分のケアは十分とはいえません。

定期的に歯科医院での検診とクリーニングをしていきましょう。

またその際に、日々のケアに対して一人一人に合わせたアドバイスも受けられますので、それをご家庭でも生かして口の中を清潔に保ちましょう。

どれくらいの頻度で歯科医院に通院したらいいかのかも、口の中の状態に合わせて決めていけます。ご自分の体調なども加味しながら、一緒に計画を立てていきましょう。

出産後は育児などでバタバタして、歯科医院へはなかなか通うのが難しくなります。歯肉炎なども悪化しないように、赤ちゃんが生まれる前までに口の中の環境を整えておきましょう。

 

③妊娠関連(性)歯肉炎の予防方法

予防も、治療と同様に、毎日の自分でのケアと歯科医院でのクリーニングが大切です。

特に歯や歯ぐきに問題はなくても、一度ぜひ受診してみてください。

妊娠中は、基本的には歯科医院を受診できない時期はありません。

ただ、妊娠初期はつわりがあって、なかなか歯科医院へは通うのが難しいでしょうし、妊娠後期になると、おなかが大きくなってくるので歯科医院のチェアに仰向けのまま長時間過ごすと苦しいでしょう。

人によっては、妊娠後期に仰向けでいると「仰臥位(ぎょうがい)低血圧症候群」という貧血のような症状になる可能性もあります。この症状は、左側を下に向けて寝ると改善されますし、歯科医院のスタッフも十分に配慮しますので診察に問題はありませんが、もし心配であれば体調が安定している妊娠中期までに来院されてください。

妊娠中は体調などの個人差も多くありますので、ご自分のからだの状態を考え、安定しているときに受診されてください。

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

妊娠中は、歯のトラブル以外にも口臭や口内炎ができやすくなったり、親知らずが痛くなったりする人も多くいます。

女性ホルモンのバランス変化により、だ液の質がネバネバしたものになりやすかったり、だ液が出る量も減少しやすいのです。

だ液は口の中の汚れを洗い流してくれる作用がありますが、その作用が低下し、口の中にさまざまなトラブルも起こしやすくなります。またつわりや食べものの好みも変化もプラスされ、妊娠中の口の中は普段よりも丁寧にケアしていく必要があります。

体調が悪かったり、つわりなどで毎日のケアが難しいこともあるでしょう。

歯をみがけないときは無理せずにうがいをしたり、洗口剤を使ったりなどできる範囲でかまいません。体調が良いときにしっかりと歯みがきをしていきましょう。

乳歯のむし歯予防〜乳歯はむし歯になっても大丈夫?〜

2023年10月3日

【むし歯予防が大切な理由】

乳歯の前歯などにむし歯ができると、歯の間が黒くなったり穴が開いたり、笑ったときに目についたり、見た目にも感じの良いものではありません。

また、乳歯の奥歯が大きなむし歯になると、冷たい飲み物を飲んだときや食べものを食べるときに痛むようになってきます。食事が楽しくなくなることや、偏食のきっかけになってしまったり、口臭の原因にもなります。

ひどいときには痛くて食べられずに食事の量も減ってしまいます。

むし歯がもっと重症化すると、乳歯が抜けてしまったり、抜かないといけないようなこともあります。

そのような状態まで放っておくと、乳歯の後から生えてきた永久歯の色が茶色や黒色に変わったり、かたちが本来の永久歯とはちがう変なかたちになって生えてくることがあります。

また、乳歯が早く抜けてしまってその隣の歯が倒れてきてしまうと、将来生えてくるはずの永久歯が生える場所が生えるスペースがなくなり、永久歯が生えにくくなります。

歯並びがガタガタになる原因にもなったりします。

このように、乳歯がむし歯になるとさまざまな不都合なことが起き、お子さんの将来の歯の健康や歯並びにも大きな影響を与えてしまいます。

 

【むし歯になった歯は、もとどおりには治らない】

ちょっと切った傷や、すれてしまってできた傷は、ある程度の期間が経つと自然にもとどおりに治りますが、

一度できてしまったむし歯は自然には治りません。

むし歯菌でこわされた歯の色やかたちは自然ともとには戻りません。

ですので、むし歯には予防が一番大切なのです。

 

【むし歯の予防のしかた】

むし歯はばい菌(細菌)の感染によって起きます。

つまり、むし歯は細菌が作るのです。

この細菌の種類には

・ミュータンス菌

・乳酸桿菌

と言われるものがあります。

 

この細菌から歯を守るため、以下の4つのことが重要になってきます。

①細菌が歯のまわりにつかないようにする

・歯ブラシによる歯みがき

・デンタルフロスや歯間ブラシなどでの細かいところもみがく

②細菌の活動を抑える、細菌を殺す

・甘いものや糖分が含まれるものを控える

・洗口剤を使用する

③最近のつくる「酸」に抵抗できる歯の質にしていく

・フッ素などを使用していくことで歯の質が強化されます

④シーラントによって奥歯の溝を塞ぐ

奥歯の溝の深いところは歯ブラシが届きません。

その部分をシーラントという薄いプラスチックで奥歯の溝を塞いで、虫歯になるのを予防することができます。

【歯みがきの基本】

むし歯を予防するために一番大切なことは歯みがきです。

そしてその目的は、歯垢(プラーク)という歯の表面についた汚れをきれいにとることです。

毎日歯みがきをしていると言っても、ただ口の中に入れた歯ブラシで考えなしに歯をみがけば良いというわけではありません。

プラークがたまりやすい場所をきちんと理解し、そこをめがけてきれいにみがくことで、歯みがきの時間も短縮され、効果もアップします。

プラークは歯と歯ぐきの境目や歯と歯の間に多くたまる傾向にあります。

歯ブラシのときは歯の表面もそうですが、特にこのような部位も気をつけてみがいていきましょう。

 

〈仕上げみがき〉

子どもは10歳くらいまで、自分で歯みがきをしても自分の歯を十分きれいにすることはできません。

自分で自分の歯をみがいて、きれいにするんだという気持ちを育てるのは大切なことですが、自分で隅々までみがける時期までは保護者の方が仕上げみがきをしていきましょう。

 

①歯をみがく体勢、みがき方

歯みがきをできるだけ短い時間で終わらせるには、どういう状態でみがくかも大切なポイントです。

子どもを仰向きに寝かせて、保護者の方が子どもの頭の上からのぞきこむように歯みがきするのが良いかと思います。

あまりに大きな口を開けさせると、頬がつっぱり、奥歯の後方まで歯ブラシが行き届きません。奥歯をみがくときは、イーっと歯を噛ませた状態で唇を手で持ち上げてきちんと奥まで見ながらみがくのが良いでしょう。

どこの歯に歯ブラシが当たっているかを確認しながら、1本の歯につき、4~5回歯ブラシでゴシゴシみがくように意識するのも大切です。

 

②歯ブラシの選び方

ブラシの毛はあまりに硬いと歯ぐきを傷つけますし、痛いです。

硬さは「普通」のものを選びましょう。

お子さんに持たせるものと仕上げみがき用の歯ブラシは分け、

仕上げみがき用は

・植毛部の長さは歯2本分くらいの幅

・柄の部分は保護者の方が持ちやすく、やや広めのもの

などが望ましいでしょう。

横から見て、毛先が広がってきたら歯ブラシの交換時期です。

1か月に1度くらいの頻度で交換しましょう。

 

 

③デンタルフロス、歯みがき粉、フッ素などの取り入れ方

*デンタルフロス*

歯と歯の間は歯ブラシではみがくことはできません。

デンタルフロスを使って、隙間をみがいていきましょう。

使用方法としては、約30センチくらいに切り、両手の人差し指か中指に巻き付けて使います。滑らせるようにして歯と歯の間にすべりこませ、両側の歯の面にフロスを沿わせて汚れをかき出します。

ワックスがついているものと、ついていないものがありますが、乳歯の場合はどちらでも構いません。

ホルダー付きのデンタルフロスの方が使いやすかったら、そちらでも大丈夫です。

経済的なのは指に巻き付けるタイプでしょう。

積極的に使う部位としては、奥歯の歯と歯の間です。

保護者の方が思うよりも食べものなどが奥歯の隙間につまっています。ずっと食べかすなどがつまっていると痛いですし、歯ぐきまで炎症をきたしていることもあります。

また、気づかないうちに大きなむし歯を作ってしまうこともあります。

1日に1回は使用するようにしていきましょう。

前歯に隙間がある場合は歯ブラシにてみがけるため、フロスを使わずにきれいにみがけます。ですが、隙間がなく歯の間がつまっている場合はフロスを使用し、きれいにしていきましょう。

 

*歯みがき粉*

いろんな種類のものがありますが、香料などの刺激が少なく、フッ素が配合されたものがいいでしょう。

つける量は年齢によりさまざまです。

泡でブクブクにならない程度の量がおすすめです。

特にフッ素入りにものは、種類によって推奨されている量を守りましょう。

 

*フッ素*

むし歯を予防するために、とても有効な手段です。

3~6か月ごとに歯科医院で塗布を受けると効果が高まります。

 

〈フッ素の3つの効果〉

・エナメル質を強くする

歯の表面にあるエナメル質という結晶を、フッ素が化学的に強くすることができます。

また酸に対する抵抗性を増やします。

 

・歯の再石灰化を促進する

エナメル質が酸によって溶け始めても(脱灰といい、カルシウムやリンが失われます)、フッ素が歯の石灰化(失われたカルシウム、リンが再び戻っていきます)を促進して、失われたカルシウムやリンをおぎなってくれます。

 

 

・細菌の活動を抑制する

フッ素イオンには抗菌作用があり、むし歯菌の活動を抑制します

またフッ素が入った液体で口の中をブクブクうがいをして、ご自宅でもフッ素によるむし歯予防をすることも可能です。3歳以上のうがいができるお子さんが対象です。

 

〈フッ素入り歯みがき粉について〉

フッ素入りの歯みがき粉にはごく微量のフッ素が含まれており、むし歯予防には有効です。

フッ素は自然界にあるイオンです。

摂取量が多くなると、歯に白色の斑点が出てきてしまったり、歯をつくる過程でも影響を与えたりもします。しかし、歯みがき粉に入っているフッ素の量は、適量を守っている限りそのような影響が出る心配はありません。

年齢により使用するフッ素入り歯みがき粉の種類も濃度も異なります。

もしご心配なときは、何をどのくらい使っていいか、お気軽にご相談ください。

 

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

乳歯であっても、むし歯になっていいことは一つもありません。

むし歯にならないためにはご自宅での毎日のケアはとても重要です。

歯ブラシの方法や注意点、使用する道具など、歯科医院でお手伝いできることはたくさんあります。

定期検診ではむし歯が大きくなる前の小さな変化に気づくこともできます。

むし歯予防のためにも、定期的な検診とフッ素塗布やシーラントなどの予防処置をおすすめします。

歯ブラシでのみがき方の基本

2023年9月26日

みなさん、ほとんどの方が毎日歯みがきをしているかと思いますが、どのようにみがいているでしょうか?自信を持って、このみがき方で大丈夫!と言える方は、どれくらいいらっしゃるでしょうか。

実際、自分ではみがけているつもりでも、歯科医院でみがけていないところを専用の液で染め出して調べてみると、みがき残しが多く見られることもあります。気づかないうちに、みがき残しの部分がむし歯になってしまっていることもあります。

今回は、歯ブラシでのみがきの基本について、ご説明していきたいと思います。

まずは、歯みがきの必要性から考えていきましょう。

 

【歯みがきってなんで必要なの?】

毎日、一生懸命に歯をみがいている方も「なんのために歯はみがかないといけないの?」と聞かれたら、きちんと答えられるでしょうか。

むし歯にならないため?

食べた後の汚れを取るため?

どちらも正解ですが、歯みがきの1番の目的は、プラーク(歯垢)を落とすことです。
プラークは生きた細菌の塊で、むし歯・歯周病などの原因になります。みがいていないと歯に白っぽい汚れのようなものがついてきますよね。それがプラークです。

決して汚れではなく、細菌の塊です。

顕微鏡で見ると、びっくりする数の細菌が見つけられます。

このプラークは、歯と同じような白っぽい色をしているため、注意してみがかないとみがき残してしまいます。そして、水に溶けにくく、歯の表面にべっとりとくっついているため、うがいでは取り除くことができません。丁寧に歯をみがくことによって、このプラークを取り除き、むし歯や歯周病などにならないようにすることが大切です。

 

【どこに注意して歯をみがくの?】

歯をみがいてプラークを取り除かないといけないことは分かりましたね。

では、どこに注意してみがけばいいのでしょう?

プラークがつきやすいのはどこなのでしょうか?

・「歯と歯の間」

・「歯と歯ぐきの境目」

・「かみ合せの面」

この3つの部位はプラークがつきやすいところです。

歯科医院での歯みがき指導の時も、気をつけるように言われたなと心当たりのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

もちろん、全体的に歯ブラシでみがくことは重要ですが、特にこの3つの部位には歯ブラシの毛先が届くように意識してみてください。

歯と歯の間のプラークは、歯間清掃用具(デンタルフロス、歯間ブラシ)も一緒に使用すると効果的に除去することができます。ぜひ活用しましょう。

 

【歯をみがく順番】

歯をみがく時、右をみがいて、左をみがいて…とあっちこっちをバラバラにみがいていては、どこがきれいにみがけていて、どこがみがけていないか分からなくなります。ですので「右から左へ」などと自分で順番を決めて、みがき残しのないようにしていけば、すべての部位を均等にきれいにすることができます。

歯には裏側、表側、かみ合わせの面があるので、どこもしっかり歯ブラシを当てていきましょう。

 

【歯ブラシの当て方、動かし方、力加減】

歯ブラシをワンランクアップして使うには、

・「毛先の当て方」

・みがく時の「力加減」

・「動かし方」

の3つ気をつけましょう。

それぞれの気をつけるポイントです。

①毛先の当て方

毛先を歯と歯ぐきの境目、歯と歯の間にきちんと当てること。

②力加減

150~200gの軽い力(毛先が広がらないくらい)でみがく。

みがく力が強くて、すぐに歯ブラシが広がってダメになりやすい方は気をつけましょう。

③動かし方

小きざみに動かす

(5~10mmを目安に1~2歯ずつみがく)

プラークはべったりくっついているので、1ヶ所につき20回以上みがくようにしましょう。

 

【部位に合わせたみがき方】

歯はそれぞれ形態も違い、一直線に並んでいるわけではないため、部位によってみがくのが難しいところもあります。上の①~③に気をつけながら、それぞれの部位に合わせてみがいていきましょう。

・かみ合わせの部分

奥から前にブラシを動かすとみがきやすいです。

・前歯の裏側

歯が丸くカーブしているので、歯ブラシを横から当てるだけではうまくみがけません。

歯ブラシを縦に当てたり、歯ブラシのつま先やかかとを上手に使ってみましょう。

・歯並びがデコボコのところ

歯ブラシを横から当てるだけではへこんでいる部分に毛先が当たりにくいです。デコボコしている歯の1本1本に歯ブラシが当たるようにしなければならないので、ブラシを縦に当てて、毛先を上下に細かく動かしてみるのもいいでしょう。

・背の低い歯

子どもの生えたての歯や、親知らずなど、なかなかしっかり生えてきていない歯の場合は、ブラシの毛先がどうしても当たりにくいです。歯ブラシをななめ横から入れて、細かく動かしてみがきましょう。

・歯と歯ぐきの境目(歯周病予防・改善に効果的なみがき方)

歯と歯ぐきの境目に、45度の角度にブラシを当てて、細かく前後に動かしてみがきましょう。

他にもいろいろな歯のみがき方があります。

詳しくは歯科医院のスタッフにご相談ください。

 

【歯ブラシの持ち方】

歯ブラシの持ち方には、にぎって持つ持ち方(パームグリップ)と鉛筆を持つような持ち方(ペングリップ)があります。

小さなお子さんではペングリップは難しいため、パームグリップがいいでしょう。

成人の方は、みがく場所によって持ちやすい持ち方でみがくのがいいでしょう。

にぎって持つと力が入りすぎてしまう方は、鉛筆を持つような持ち方で軽く持ち、毛先が広がらない程度の力加減でみがくように心がけましょう。

 

【食べたらみがく!を習慣に】

食事をしたり、おやつを食べた後などは、プラーク中の細菌が糖分を利用して酸を作り出します。食事の後、プラークに覆われた歯の表面からは、カルシウムやリンなどのミネラルが溶け出す酸性状態(pH5.5以下)になります。ですが、口の中には唾液があり、唾液は食事の前の状態(中性状態)に戻そうとしてくれます。しかし、唾液がいくら頑張っていても、元の中性状態に戻るには40分ほどかかり、その間はミネラルが溶けやすい状態が続いています。

そのため、酸性状態が長く続いたり、頻繁に起きるとむし歯になってしまいます。

このことから分かるように、歯が溶け出さないようにするためには「食べたらみがく」習慣をつけることが重要なのです。

 

【寝る前の歯みがきは丁寧に!】

唾液にはお口の中の汚れを洗い流す自浄作用があります。

しかし、寝ている間は唾液の分泌が少なくなり、お口の汚れを洗い流す機能が低下するため、細菌が繁殖しやすくなります。

ですので、就寝前の歯みがきは特に丁寧に必ず行いましょう。

 

【歯ブラシ、歯みがき剤の選び方は慎重に!】

歯ブラシにはさまざまな種類のものがあります。

ドラッグストアなどに行っても、どれにすればいいか悩んでしまうくらいの種類があるかと思います。自分自身の歯並びや歯の大きさ、状態、使いやすさに合わせたものを選ぶのがいいでしょう。歯ブラシの毛先が開いたり、長い間使用しているブラシも交換しましょう。歯ブラシは1ヶ月に1本を目安に取り替えていきましょう。

歯みがき剤には、単に汚れを除去しやすくするだけでなく、つきにくくする働きがあります。
また、薬用成分によってさまざまな効果が期待できます。
自分の口の状態に合った歯みがき剤を使用して、効率よくプラークを除去しましょう。

 

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

普段何気なくしている歯みがきですが、思っている以上に気をつけるポイントがあったのではないでしょうか。

ご自分ではなかなかうまくできないところや、コツなどは歯科医院でも指導を行なっております。

大人になると歯みがきの指導をされることもなくなりますから、OCEAN歯科では指導にも力を入れています。

お困り事がございましたらお気軽にご相談ください。

なぜ詰め物が取れるのか?取れた際の注意点と治療法

2023年9月18日

むし歯の治療で歯を削った後は、何らかの材料により詰め物をして元通りにかめるようにしていきます。見た目には元通りに治っていても、詰め物はあくまで人工物ですので時間の経過や不適切な習慣などで取れることもあります。

 

今回は一度付けた詰め物が取れる原因と、取れた際の注意点・治療法をご説明していきます。

 

 

【詰め物が取れる原因】

詰め物は、そのままでは歯にくっつきませんので、専用の接着剤やセメントによって歯に装着していきます。そのため、簡単に取れることはありません。しかし、以下のことについては十分注意する必要があります。

口の中の詰め物が取れた場合、以下のいずれかの原因が当てはまる可能性があります。

 

①詰め物の接着材料の劣化

詰め物の装着に使用した材料は、時間が経つほどに劣化していきます。特に、保険診療で作った銀歯の接着に使用するセメントは、比較的劣化しやすく、詰め物が外れる原因になりやすいです。セメントによって詰め物と歯質はくっついているため、それが劣化すると接着力が失われ、銀歯が外れてしまういます。

ちなみに、セラミックによって作った詰め物は、歯に付けるための接着用セメントも比較的劣化しにくく、長持ちする傾向にあります。そもそも歯に対する適合性が高く、劣化しにくいため、より長く接着力も保ちやすくなっているのです。

 

②詰め物と歯の間にむし歯ができた

詰め物が取れる原因として、むし歯の再発があります。意外かもしれませんが、割とよくある原因のひとつです。詰め物と歯との間にむし歯ができると、大きく欠けていなくても、詰め物とぴったり適合しなくなります。むし歯により歯が徐々に溶けてきて、いずれ外れてしまうのです。

そのため、むし歯の治療が終わったから一安心、ではなく、治療後も口腔ケアを気をつけなければなりません。詰め物を装着した歯は、自分の天然の歯よりも表面に汚れがつきやすいものもあるため、むし歯になるリスクは高いのです。一人ひとりに適した口腔ケア方法を身に付けなければ、簡単にむし歯が再発してしまいます。

詰め物によってむし歯の治療が終わった後も、定期的なメンテナンスと歯科医院でのプロフェッショナルケアを受け、ご自宅での正しいセルフケアを続けていきましょう。もしも日々の歯みがきで、みがき残しが多くあるようでは何度治療してもむし歯が再発してしまいます。

定期検診での歯科衛生士によるブラッシング指導を受けて、口の中が常に清潔な状態を作れるように頑張りましょう。

 

③歯ぎしりと食いしばり

歯ぎしりや食いしばりをしている人も多いのではないでしょうか。このような、かみしめる癖によっても詰め物が外れることがあります。

詰め物の材質によっては、強い圧力によって欠けたり、ヒビが入ったりすることもあるため注意が必要です。歯ぎしりや食いしばりは、歯だけでなく、歯ぐきに炎症をもたらすこともあるため、できる限り早期に改善しましょう。

 

④かみ合わせの変化によるもの

これは詰め物を装着してから、かなりの時間が経過してから見られる症状です。経年的にかみ合わせが変化すると、詰め物が割れたり、取れたりしてきます。もともと詰め物は、治療を受けた時のかみ合わせに合わせて調整されているので、年数が経過してかみ合わせが変化すれば、その影響を受けることになります。

天然の自分の歯であれば、徐々にすり減ってきてかみ合わせが浅くなってもそれほど問題はないかもしれません。しかし、詰め物の場合は、一部の歯に過剰な負担がかかるようになったりすると、詰め物の破折や変形を招いて、歯質から脱落するのです。

 

 

【詰め物が取れたときの注意点】

まず、詰め物が取れたときは痛みなどがなくても、放置はしないでください。

そして、以下のことにも気をつけてください。

 

①取れた詰め物を自分ではめ直さない

取れた詰め物を、そのまま自分ではめ直すようなことはやめましょう。

詰め物が外れたということは、必ず何かしらの原因があるものです。詰め物が取れた歯がむし歯になっているかもしれないですし、詰め物が欠けたり、変形している可能性など、さまざまな問題が考えられます。

また、詰め物を付けるのに使用するセメントは、歯科用の特別なものです。少しの時間だけだからと、市販の瞬間接着剤のようなもので付けてしまうと、再治療する際に難しくなることもありますので注意が必要です。

 

②取れた詰め物は捨てない

取れた詰め物は、捨てずに歯科医院に持って来てください。可能性は低いかもしれませんが、歯科医院での特別な処置によって、元に戻せる可能性もあります。もし元に戻せなくても、取れた詰め物があると、再治療をする際の重要な指標になります。取れた詰め物からいろいろな情報が得られ、どのような理由で外れたかなどの原因も分かります。新たな詰め物をする際にも重要な情報になります。

 

③取れた詰め物をティッシュにくるんで保管しない

取れた詰め物を、ティッシュに包むと、つい何かと一緒に捨ててしまうことがよくあります。

入れた本人は分かっていても、ご家族の方が分からずに捨ててしまうこともよくあります。

もし取れた場合は、すぐに袋やジッパー付きの袋などに保管しましょう。

 

④早めに歯科医院を受診する

詰め物が取れた際、1番よくないのが放置することです。どんな理由で詰め物が取れたにしろ、放置していて良いことは何もありません。

もともと詰め物で覆っていた部分は、外部からの刺激に強くはありません。ですので、口の中に入ってくる食べ物や飲み物によって刺激を受けますし、むし歯にもなりやすい状態です。痛みがないから大丈夫、ではなく、早めに歯科医院を受診しましょう。

何もせずに放置してすると、気づかないうちのむし歯になっていたり、むし歯が重症化していたり、歯が欠けてしまったりします。

 

 

【詰め物が取れた理由ごとの治療方法】

詰め物が取れた場合の治療方法は、原因によって異なります。

以下はよくある治療方法の例を示しておきます。

 

①詰め物が取れた歯がむし歯になっている

新たにむし歯の部分を削って治療しますので、新しい詰め物を付けていきます。当然、この場合は元の詰め物を使うことはできません。

もしもむし歯が大きくて、詰め物では対応できない場合は、被せ物をしていきます。むし歯が重症化している場合は、歯の根っこの根管治療が必要になります。根管治療になると、何度か治療に通う必要がありますので、時間もかかってしまいます。

 

②詰め物自体が劣化している

詰め物自体が劣化している場合は、銀歯やレジンなど、どんな材料の詰め物でも作り直す必要があります。詰め物を装着していた歯自体に問題がなければ、すぐに型取りをしたし、詰め物をしていくこともできます。しかし、多くの場合は新しく形を変えたり、何らかの処置を施していく必要があります。

 

③接着に使用したセメントが劣化している

歯と詰め物を接着するためのセメントが劣化して、詰め物が取れた場合は、そのまま元の位置に戻せるかもしれません。歯と詰め物が両方とも問題がなければ、新しい接着用セメントで付けていきます。このようなときのために、取れた詰め物は大切に保管しておきましょう。

 

④かみ合わせが全体的に変化している

かみ合わせが全体的に変化した結果として詰め物がとれた場合、取れた詰め物をそのまま戻しても、今のかみ合わせと合っていないため、すぐにまた痛みがあったり外れたりと、悪影響が生じます。新しく型取りをして、詰め物を作り直すだけで済む場合もありますが、全体のかみ合わせを改善する治療が必要になることもあります。

 

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

このように詰め物が取れる原因は、むし歯の再発や接着用セメントの劣化、歯ぎしり・食いしばりなどさまざまです。何が原因かをきちんと突き止めない限り、そのまま詰め物を付け直しても再び詰め物が外れてしまいます。

詰め物が外れたら、まずは歯科医院を受診してください。原因に応じた詰め物の治療方法で治していきます。他院で装着した詰め物にも対応しておりますので、お気軽にご来院ください。

知覚過敏について

2023年9月13日

「知覚過敏で歯がしみる」などとTV CMなどでもよく言われています。

普段の生活で、これは知覚過敏なのかな?と気になる方もいるのではないでしょうか。

知覚過敏とは、歯ブラシの毛先が触れたり、冷たい飲食物、甘いもの、風にあたった時などに歯に感じる一時的な痛みです。特にむし歯や歯の神経(歯髄)の炎症などの病変がない場合にみられる症状のことです。

 

 

【むし歯じゃないのになんでしみるの?】

歯の1番外側の層であるエナメル質は、削っても痛みを感じることはありません。

その内側には象牙質があります。根っこにはエナメル質がなく、すべて象牙質でできています。

象牙質というのは、エナメル質と違って器具でこすったり、冷たいものや熱いものなどに触れると、歯は痛みを感じます。象牙質に伝わった刺激が内部の神経に伝達されるのです。このように象牙質は、痛みを感じる部分です。

通常、象牙質は硬いエナメル質に覆われているので、こうした痛みを感じることはありません。ですが、氷など、極端に冷たいものなどでは痛みを感じることがあります。これはエナメル質の上から温度が内部の象牙質に伝わって、歯に痛みを感じてしまうのです。

また、さまざまな理由で象牙質が露出してしまうと、刺激が神経に伝わりやすい状態になり、知覚過敏が生じるようになります。

 

【痛みはどんどん強くなるのか?】

口の中は、毎日さまざまな刺激や硬いものをかんだりすることで、象牙質に刺激を伝えます。

その刺激がどうやって内部の神経まで伝わるかは、象牙質の構造が大きく関わっています。

象牙質の中には、無数の小さな管状の構造物があります。この小さな空隙は加齢などにより、少しずつ塞がってくることもあります。

このような場合には知覚過敏は起きません。したがって象牙質が露出している時に、必ずしも知覚過敏が起きるということではありません。

 

【知覚過敏になる原因】

①歯ぐきが退縮した

歯ぐきの位置は、歯周病によって炎症が起きると下がってきます。

それとは別に、加齢とともに少しずつ下がります。

歯ぐきが下がると歯の根っこが露出して、象牙質がむき出しになります。

むき出しになった象牙質の表面に歯ブラシが触れたり、冷たいものなどの刺激で痛みを感じることがあります。持続時間は長くても1分以内で、時間が経てば痛みはなくなります。

歯の裏側に歯石がたくさんついていて、それを歯科医院できれいに取り除いた時にも同様の状態となることがあります。歯石をとっている時にも、キーンという音と共に器具が歯にあたると知覚過敏のような痛みを感じることがあります。これも、器具が象牙質表面に触れたり、水をかけて処置をするために起こります。

 

②歯が折れた

転倒したりして歯が折れてしまい、象牙質が露出したときも知覚過敏症状が出ることがあります。

歯が折れた際に、残っている歯に細かな亀裂が入っていることもあります。

亀裂の程度にもよりますが、もしも歯の神経の部分にまで細菌が侵入してしまった場合は炎症を起こすこともあります。

 

③歯がすり減った

歯は毎日使いますので、そのたびに少しずつすり減ってきます。歯のすり減り方は人によってさまざまですが、稀にエナメル質がなくなるほどすり減って、象牙質が露出することもあります。

ですが、大きくすり減ってしまっても知覚過敏が見られないこともありますし、ほんの少し象牙質が露出しただけでも知覚過敏が起きることもあります。

 

④歯が溶けて象牙質が露出した

日常生活で食べたり飲んだりするものの多くは酸性です。

エナメル質はpH5.5程度で溶け始めるため、酸性のものを飲食するたびに少しずつ溶け出しています。このような食べ物や飲み物をすべてやめるということは不可能ですが、注意することで歯が溶けるのを最低限にすることは可能です。

水やお茶では歯は溶けませんが、ビールや日本酒、赤ワイン、スポーツ飲料、コーラなどではエナメル質が溶け始めます。このような飲み物を長時間かけて飲む習慣や、酸っぱいものを長時間食べたり飲んだりするのも歯が溶ける原因です。歯の表層のエナメル質が溶けて、内部の象牙質が露出した状態の歯を「酸蝕歯」といいます。象牙質はエナメル質よりも強くないので、弱い酸でも溶け出します。そのため、知覚過敏も起きやすくなります。

 

⑤むし歯の治療に伴って起こる

むし歯の治療をした後、しみる感じがして不安になることもあるかもしれません。

むし歯の治療した歯にも知覚過敏が起きることがあります。歯を削るという処置そのもので、歯の神経が痛みを感じやすくなってしまうことや、治療法によっては、かみ合わせた時に痛みを感じるようになるということもあります。

しばらく経過を見て知覚過敏がなくなる場合もありますが、再治療を行うことや、神経を取り除く治療が必要になることもあります。

 

⑥ホワイトニングに伴って起こる

ホワイトニング(歯の漂白)治療によって、一時的に軽度の知覚過敏が起きることがあります。ホワイトニングで使用する薬剤での影響によるものだと考えられますが、詳細なメカニズムは不明です。

ご家庭で行うホームホワイトニングの場合、数日間の中止すれば症状は消えてくるため、再びホワイトニングを続けることが可能になります。また、ホワイトニングを終了すれば、一般的には知覚過敏もなくなります。

 

【知覚過敏の治し方】

①再石灰化を促す

知覚過敏は、軽度なものだと時間の経過に伴って自然になくなることもよくあります。

これは象牙質が露出した部分が、唾液や歯みがき剤に含まれる再石灰化成分によって、象牙質の小さな空隙が封鎖されてくることによります。

象牙質が露出した部分は歯みがきで痛みを感じるからといってみがかないと、プラークがたまってきます。このプラーク中にはむし歯菌がいるため、酸を作り、その歯の表面を溶かします。この溶かした状態を戻そうとするのが再石灰化です。

ですので、しみるからと歯みがきを怠ると、ますます知覚過敏症状は悪くなる可能性があります。

 

②知覚過敏用の歯磨き剤を使用する

知覚過敏に効果があるとされる歯みがき剤を使うのもおすすめです。

特に、硝酸カリウムが含まれた歯みがき剤を継続して使うことで、知覚過敏の改善効果があることが分かっています。ただし、即効性はなく継続的に毎日使うことによって徐々に効果が現れてきます。

 

③露出した象牙質に薬剤を塗る、覆う

露出した象牙質の内部の小さな空隙を、歯と同じような成分の結晶など、さまざまな物質で封鎖することで、歯の神経へ刺激が伝わらずに知覚過敏をなくすことができます。そのための材料を歯科医院で塗布することで、知覚過敏用の歯みがき剤を使用する方法よりも効果が高く、即効性があります。

また、知覚過敏のある象牙質表面を特殊な材料を使用して被膜で被覆することで、知覚過敏をなくすこともできます。この方法にも即効性があります。

 

④神経を取り除く

知覚過敏は一過性の痛みですが、痛みが続く時間が比較的長いような場合や、その痛みが非常に激しい場合には、歯の神経に炎症などの変化が起きていることも疑われます。

できるだけ歯の神経は残すことが大切ですが、食事ができなかったり、生活に支障が出るようであれば、歯の神経を取り除く選択することもあります。

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

歯ぐきが健康な状態であっても、加齢である程度は歯ぐきが退縮してしまうため、知覚過敏を確実に予防する方法はありません。

歯の根っこの象牙質の露出を防ぐためには、歯周病の予防をしていくことと、歯ぐきが退縮してしまうような歯みがき方法をしないことが重要です。また、歯にプラークがついた状態が長く続けば、歯の表面が溶けてしまい、知覚過敏が起きやすくなりますし、むし歯も進行しやすくなります。

これらのことを考えても、知覚過敏の予防は、歯周病とむし歯の予防にもつながって行きます。

冷たい水で歯がしみるといった症状は、むし歯がある程度進行した場合にもみられますので、ご自身ではむし歯なのか知覚過敏なのか、判別が難しい場合も多くあります。

もし、知覚過敏の症状がある場合は、早めに歯科医院で受診することをおすすめします。

 

口と全身はつながっている

2023年9月5日

「口と全身がつながっている」と聞いて、「へぇ、そうなんだ」と思うことはあっても、いまいちピンとこない方も多いかもしれません。なんとなく口をきれいにしていた方が、健康のためにはいいだろうなとは思っても、詳しいことを知らない方が大多数かと思います。

そこで今回は、口の中の細菌による全身への影響を考えていきたいと思います。

 

【さまざまな影響を及ぼす歯周病菌】

歯周病にかかっている歯には、歯周ポケットといわれる歯ぐきのポケットが存在します。歯ぐきが赤く腫れてブヨブヨしているその内側には歯周病菌が存在しています。

歯周病にも、主な原因菌といえるものが存在しますが、関連性が最も高い細菌が3つあり、通称はP.g菌、T.d菌、T.f菌といわれています。

・Porphyromonas gingivalis(ポルフィロモナス・ジンジバリス)

・Treponema denticola(トレポネーマ・デンティコラ)

・Tannerella forsythensis(タネレラ・フォーサイセンシス)

 

歯周病を治療せずに放置していると、歯周ポケットの内側の粘膜から、これらの歯周病菌は血管の中にまで入り込んでしまいます。歯ぐきから血管内になぜ入るのか不思議に思われるかもしれませんが、歯ぐきには毛細血管という細い血管が張りめぐらされているので、細菌は簡単に血管の中に入り込むことができるのです。

そして、いったん血管の中に入り込んだ歯周病菌は、全身をかけめぐってしまいます。口の中から腕や足、心臓にまで到達します。

元気なときは、血管の中に入った歯周病菌は免疫の力で排除されるので、それほど心配はありません。しかし、風邪をひいたり抵抗力が下がってしまうと、免疫の力でも排除しきれないときがあります。また、歯周病菌の死骸が持っている内毒素という毒素は残って、悪影響を及ぼすことがあります。

このような結果、からだのさまざまな部分で病気を誘発してしまいます。

 

【心臓病と歯周病】

心臓外科の先生が「急性心筋梗塞で運びこまれてくる人たちを見ていると、かなり重度の歯周病の人が少なくないという印象を受ける」ということを言われていました。

心筋梗塞とは、冠動脈が血栓(血液の固まり)によって詰まることで、心臓に血液が送られなくなり、心筋が壊死する病気で、治療が遅れると死に至る恐ろしい病気です。

実際に、重度の歯周病にかかっていると心筋梗塞のリスクが高まるという研究発表が報告されています。死後に解剖した結果、心臓の血管内から本来あるはずのない歯周病菌が発見され、歯周病が原因の心筋梗塞が見つかったケースもあります。

心臓の病気と歯周病は一見まったく関係がないように思えますが、歯周病が進行することで歯周病菌の一部が口の中から血液中に入りこむと、血管の壁を傷つけたり、血小板に異常を来して血栓ができやすくなったりすることがわかっています。

むし歯や歯周病などのお口のトラブルは、全身の健康にも大きな影響を及ぼし、命取りになることもあるのです。心筋梗塞の予防のためにも、日頃の口腔ケアの重要性がよく分かると思います。

 

【糖尿病と歯周病】

歯周病は以前から、糖尿病の合併症の一つと言われてきました。

実際に、糖尿病の人はそうでない人に比べて歯肉炎や歯周炎などの歯周の病気にかかっている人が多いという研究データが出ています。

さらに最近、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するという逆の関係も明らかになってきました。つまり、歯周病と糖尿病は、相互に悪影響を及ぼしあっていると考えられるようになってきたのです。歯周病治療で糖尿病も改善することも分かってきています。

血管に入った細菌は体の免疫の力で死滅しますが、歯周病菌の死骸の持つ内毒素は残って血糖値に悪い影響を及ぼします。血液中の内毒素は、さまざまなところに作用して、血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きを邪魔してしまうのです。

 

【妊娠と歯周病】

慢性的な歯周病によって、歯周病菌などが血管の中に入り、子宮の収縮を早めることで早産や低体重児出産のリスクが高まると言われています。

妊娠中は女性ホルモンの関係で歯肉炎になりやすいと言われています。また、つわりなどで口腔内の衛生状態が悪くなりやすく、特に注意が必要です。

 

 

【全身の健康に歯科ができること】

歯肉の炎症が全身に多くの影響を及ぼすことは昨今の研究で明らかになってきています。

歯周病は上記の疾患以外にも、骨粗しょう症、肺炎などの疾患や肥満などの生活習慣病との関わりが分かってきています。

歯周病は歯ぐきから血がでたり、歯がぐらぐらしたりと口の中だけの病気でなく、口の中だけでなく、全身の健康に影響を及ぼしています。歯周病の予防や早期治療は全身の健康のためにも、とても大切なのです。

毎日の食生活を含めた生活習慣を見直し、歯周病を予防する事が全身の生活習慣病を予防することにつながります。

 

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

歯周病の原因菌は歯ぐきから血管に侵入し、血管内で炎症が起こることで全身の病気を悪化させてしまいます。からだ全体の健康を守るためにも口の中の健康は重要です。

また、歯を失って、自分の歯でかむことができなくなると認知症のリスクが高まります。年齢を重ねても自分の歯を保てるように歯と口の健康を大事にしていく必要があります。

歯の健康を守るためには、まずは毎日の口の中のケアであり、むし歯や歯周病の原因となるプラーク(歯垢)を除去することです。さらに定期的に歯科検診を受けて、歯科医院でケアを受けること大切です。

むし歯にならないために3歳までにできること

2023年9月2日

むし歯にならないためには、とても気をつけるべき時期というものがあります。

それはお子さんが3歳までの期間です。

もちろん3歳を過ぎてからも歯みがきや歯科医院での定期管理は必要ですが、この時期までに注意しておくことでその後の口の中の環境はガラッと変わってきます。

まずは「どうしたらむし歯がつくれるのか」を知って、そこからどうやってむし歯ゼロをつくるのかを考えていきましょう。

 

 

〜子どものむし歯ができるまで〜

 

 

【材料】

 

・歯

むし歯をつくるには、乳歯や特に生えてきたばかりの歯がおすすめです。

・むし歯菌と砂糖

むし歯の原因菌はいろいろありますが、中でも代表的なのがミュータンスレンサ球菌です。

砂糖を食べて歯の表面にピッタリとくっついてしまいます。

・糖質

虫歯菌のエサになるために必要です。

甘いものや、甘く感じる食べものだけでなく、ごはん、パン、タマネギなどの野菜、乳製品や

いろんな飲みものに含まれているので、食事をするだけで大丈夫です。

 

 

【手順】

 

①むし歯菌をうつす

生まれたばかりのお子さんにはむし歯菌はいないため、まずはむし歯菌を口の中にうつしてもらいましょう。むし歯がある人から食べものやだ液を通して、むし歯菌を分けてもらいます。

 

②むし歯菌を歯の表面にピッタリとくっつける

むし歯菌をうつしてもらっても、歯の表面にピッタリくっつけるためには、砂糖をたくさん、何度もとりましょう。砂糖がいっぱい含まれてるお菓子やジュースをダラダラと与えます。

 

③むし歯菌を歯にキープさせ、増やす

むし歯菌が歯にくっついたままにするために、歯はみがきはあまりしないでおきましょう。

せっかくくっついたむし歯菌が歯からはがれてしまいます。

歯の表面にくっついたむし歯菌の数をどんどん増やしていきましょう。

特に歯と歯の間、噛む面の溝はむし歯菌がよく増えるところです。

 

④歯を溶かす

むし歯菌が順調に増えたら、口の中に入ってきた食べものから「酸」を作って歯を溶かし出します。この時、ダラダラと食べ続けることで歯はより一層溶けていきます。

食べていないときはだ液がせっかくつくった酸を薄めて、溶けた歯を治してしまいます。

口の中に食べものが入っている状態をキープしましょう。

そろそろむし歯のできるころです。

 

⑤歯の表面が白っぽくなってくる

歯が溶けてきたら、歯の表面が白っぽく濁ってきます。

まだ穴は開いていませんが、この白っぽく濁っているのが初期のむし歯です。

穴が開くまでもう少しです。

 

⑥歯に穴が開く

この調子で歯みがきをあまりせず、ダラダラ食べも続けていくと歯に穴が開いてきます。

むし歯のできあがりです。

 

【むし歯をゼロにするためには】

 

むし歯のつくりかたが分かったところで、具体的にどうしたらむし歯をゼロにできるかを考えていきましょう。

まずは材料から見ていきます。

歯があることはよいことですし、口の中の細菌をゼロにすることはできません。食べものを食べないわけにもいきません。どれをひとつとってもなくすことはできません。

それくらい、むし歯というのは歯がある人なら誰でもなる可能性のある病気なのです。

そのため、むし歯ゼロのためにはそれぞれについて予防していく必要があります。

 

・歯

歯並びがガタガタしていたり複雑だと歯みがきはしにくいので、むし歯菌が増殖しやすい

環境になってしまいます。丁寧な歯みがきをしていきましょう。

できれば、みがきやすいきれいな歯並びがいいでしょう。

歯の質も強い方がいいので、フッ素入り歯みがき粉などを使って強くしていくことも大事です。

 

・むし歯菌と砂糖

誰かからもらったむし歯菌は3歳ごろまでに歯の表面に定着します。

その量が少なければ、むし歯にもなりにくくなります。

そのためには、ご家族が歯科医院での定期的な検診やクリーニングを受けたり、むし歯の治療

をして口の中を清潔に保ちましょう。

また、お子さんに与える砂糖にも気をつけてください。

 

・糖質

むし歯菌は、甘いものでも、甘いものでなくても炭水化物をエサにして歯を溶かします。

食べていない間には、だ液が歯が溶けるのを守ってくれますが、ダラダラと食べて口の中に

 

ずっと食べものがある状態ではなく、食事やおやつの時間をきちんと決めて規則正しく食べて

いきましょう。

 

【むし歯菌がうつりやすい時期】

 

口の中にいる細菌というのは椅子取りゲームのようになっています。

最初に善玉菌が多く住みつくと悪玉菌(むし歯菌や歯周病菌など)は住みつくことはできなくなりますし、そのバランスというのは完成されてしまうと簡単には変わりません。

むし歯菌は、特に生後19~31ヶ月がうつりやすい時期で、ご家族やお友達から同じスプーンを使ったりなどでだ液を通してうつります。しかし、この時期にうつらなければ成長してもむし歯菌の少ない、むし歯になりにくい口の中をつくることができます。

むし歯菌も一度定着すると、なかなか取り除くのは難しい細菌です。

生後19ヶ月(1歳7ヶ月)頃は奥歯が生えてくる時期です。

奥歯も生えてきて食べられるものも増え、砂糖を含む食べものを口にすることが多くなるかもしれません。

むし歯菌の代表であるミュータンス菌は、砂糖から歯にくっつくためのネバネバをつくり出し、歯に住みつきます。

生後31ヶ月(2歳7ヶ月)頃は、ほとんどの乳歯が生えそろいます。

この頃までに生えてきた歯にミュータンス菌以外の善玉菌が先に住みつくことができれば、ミュータンス菌が口に入ってきても簡単に住みつくことはできません。

その後はミュータンス菌がうつりづらくなり、むし歯になりにくい口の中になります。

 

【むし歯菌を定着させないために】

 

むし歯菌は誰かからうつるものです。

1番身近なご家族の口の中の環境を整え、むし歯菌を減らしておくことが最初の一歩です。

定期的な歯科医院での検診とクリーニングを受け、必要であれば治療をして、毎日の丁寧な歯みがきを続けていきましょう。

歯が生えてきたら、赤ちゃんも歯みがきをしていくことが大事です。

最初に生えてくる下の前歯は、口の中でも1番むし歯になりにくい歯です。歯が少し見えてきたからといって慌ててゴシゴシとみがくのではなく、歯ブラシを慣らすことから始めていきましょう。この頃の赤ちゃんの口の中はいろんな刺激に敏感です。優しくゆっくりみがくことから始めてください。

次第に上の前歯も生えてきますので、その頃までにしっかりみがけるようになっておくことが目安です。

お子さんがまだ動かないときは歯の本数も少なく、歯みがきもそこまで難しくないでしょうが、少し大きくなってくると、動いたり大泣きしたりと仕上げみがきも大変です。

嫌がるからと歯みがきが不十分な状態が続くと、むし歯にもなりやすいですし、歯ぐきも赤く腫れて痛くなり、もっとかわいそうなことになります。

歯が生えはじめた頃から少しずつ、お子さんも保護者の方も歯みがきに慣れていきましょう。

歯みがきは毎日するものなので、ときにはお子さんをおさえてしていくこともあるでしょう。

嫌がって抵抗しても、毎日継続することで徐々に慣れてきますので、あきらめずに続けてください。

 

 

【仕上げみがきを嫌がるときのチェック項目】

 

①歯ブラシ

みがき方が強いかもしれません。

歯ブラシの持ち方、歯ブラシの当て方、動かし方を歯科医院でチェックしましょう。

 

②歯みがきを楽しいものに

歯をみがくとき、動くのを抑えて必死でみがくあまり、どうしても力が入りがちです。

歯みがきの時間をできるだけ楽しいものにするために、歌を歌ったり、数を数えながらみがくのも効果的です。

 

③歯みがきの後

歯みがきが終わった後は、もし泣いたり嫌がっていても充分に褒めてあげてください。

「よくがんばったね」「歯がきれいになったよ」と声をかけましょう。

 

④マネさせる

お子さんに保護者の方やご兄弟の歯みがきの姿を見せてください。

子どもは真似したがるものです。

すぐに嫌がらずにできるようにはならないかもしれませんが、少しずつ理解してきます。

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

 

むし歯ゼロにするためには3歳までというのは、とても大事な時期です。

この頃までに悪玉菌が入ってくることを防げたら、むし歯になるリスクを大幅に下げることができます。

むし歯は歯周病とともに歯を失う大きな原因です。歯がある人生を守っていくためにも、この時期にお子さんのむし歯菌を少しでも減らせるようにしていきましょう。

おしゃぶりについて

2023年8月25日

お子さんにおしゃぶりは使用されていたでしょうか?

また、おしゃぶりに対してはどのようなイメージをお持ちでしょうか?

 

おしゃぶりを使い始める理由として、

「赤ちゃんだし、何となく」

「赤ちゃんらしくてかわいいから」という軽い気持ちで使われている方も多くいらっしゃいます。

また、赤ちゃんが泣いたときに泣き止ます手段として、おしゃぶりを使用する方もよくお見かけします。

しかし、使っていくうちにいざやめさせたいと思っても、

「おしゃぶり無しには寝てくれない」

「本人が離さない」

「これがあると静かにしてくれる」と本人にとってもなくてはならないものになってしまいます。

一時期、「おしゃぶりは舌やあごの発達を助けて鼻呼吸を促す」と言われていたこともありました。しかし、これに対しては、はっきりとした医学的根拠はありません。

乳児突然死症候群(SIDS)を防ぐとして推奨していた米国小児科学会も、最近ではそのようなフレーズはほとんど見かけなくなりました。

また、おしゃぶりをしていないのに改めて使用をおすすめするということはありません。

 

おしゃぶりをすすめる場合があるとしたら、低体重で生まれた子などの場合などでしょう。

哺乳のトレーニングとして産科・小児科から使用を勧められているケースがあります。

そのような場合を除いては、歯科の分野からはおしゃぶりをおすすめはしません。

おしゃぶりは、指しゃぶりほどではないにしても、おしゃぶりを長い間使用すると乳歯のかみ合わせに悪い影響が出てしまいます。

日本小児科学会や日本小児歯科学会なども「おしゃぶりは出来るだけ使用しない方がよい」との意見が発表されており、寝ている時に使ったり、長期間使用することで歯のかみ合わせが悪くなるなどの悪影響が重視されています。

しかし、子育て中は保護者の方にとっても初めてのことだらけで、赤ちゃんが泣くとどうしていいかわからず困ったり、公共の場などで泣き止ますのに使うと助かる方もいらっしゃるでしょう。

お子さんを育てている保護者の方からすると、ありがたい道具です。

口の中の発達やかみ合わせを考えると、使用をおすすめはしませんが、泣いている赤ちゃんをあやすための一つの手段として、おしゃぶりを上手に使うことは悪いことではありません。

使い過ぎると弊害はありますが、もし使うのであれば次の点に必ず気をつけましょう。

 

【使用する場合の注意点】

①ことばを発したり、覚えたりする1歳過ぎまでにおしゃぶりのホルダーを外して、常時使用しないようにしましょう。

②遅くとも2歳半までにはおしゃぶりを卒業しましょう。

③もしも4歳以降になってもおしゃぶりが続く場合は、小児科の先生にご相談しましょう。

 

【おしゃぶりがかみ合わせなど、顎顔面に与える影響】

通常のかみ合わせは、上の歯が下の歯に覆い被さる形で上下の歯がかみ合っていますが、おしゃぶりを続けていると、2歳で「開咬」というかみ合わせに高い確率でなってしまいます。

開咬とは、前歯に上下方向の隙間ができる不正咬合のことで、奥歯でしっかりかんだ際にも上下の前歯が噛み合わない状態のことをいいます。おしゃぶりをくわえている時間が長いと、段々と上下の前歯の隙間が開いてきて開咬になっていきます。

5歳まで続けると、開咬はより悪化してしまいます。

また、おしゃぶりを使用している子どもは、使用していない子どもと比べて、出っ歯や開咬、乳臼歯交叉咬合(乳歯の奥歯のかみ合わせが上下反対に咬んでいる状態)になる確率がとても高く、かみ合わせに大きな影響を与えます。

1歳半、2歳でこのようなかみ合わせであっても、おしゃぶりを止めることでかみ合わせの異常は改善しやすくなります。しかし、乳歯の奥歯が生えそろう2歳半、3歳過ぎまでおしゃぶりを使用していると、かみ合わせの異常が残ってしまいます。

特に、乳臼歯交叉咬合というのはあごにズレたかみ合わせになっている状態です。

子どもは常に成長をしていますが、それはあごも一緒です。

成長を続けているあごの関節がずっとズレた状態になっていると、最終的には左右であごの長さが変わってしまいます。

交叉咬合は早期に治さないと、見た目だけでなく、顔のかたちにまで影響を及ぼします。

 

 

子どもの骨は柔らかく、機能もまだ確立していません。

最も著しく成長する乳幼児期に、おしゃぶりによるゴムやシリコンのわずかな圧力が継続的にかかることで、その周囲の軟組織や骨の成長に影響してしまいます。

最近では、おしゃぶり自体が矯正装置のような働きをしてしまい、成長期の顎や歯列を変形させ、舌や口唇などの軟組織まで偏位、変形させてしまう可能性があるとまで言われてきています。

おしゃぶりを長い間使っていると、最初は軽度の歯列の変形、あごの変形を起こします。

そしてそれが習慣化すると、口唇の変形、低位舌(舌の位置が通常より低い位置にあること)、舌が変なふうに動くようになって癖づいてしまったり、顔の軟組織がズレてきたり、変形したり、その他にも悪い癖が定着してしまいます。

そうすると、よく噛み砕くことができなくなったり、正しい発音ができない、鼻呼吸でなく口をぽかんと開けて口呼吸をしてしまう、など子どもの一生にかかわる重篤な症状を引き起こすことが示されています。

さまざまな事情により、おしゃぶりを使うことはあるかもしれません。

そのときは使い方や使用時間の長さに気をつけ、長時間同じ状態で力がかかりつけるようなことを避けることが大切です。

 

【おしゃぶりがかみ合わせ以外に与える影響】

5~6ヶ月以降のお子さんは、なんでも口へ持っていってしゃぶります。

これは目と手を一緒に動かすことを学んでいるだけでなく、いろいろなものをしゃぶって形や味、性状を学習しています。

このような時期におしゃぶりを使用していると、手でつかんでも口に持っていくことができません。そのため、しゃぶることによりいろんなものを学ぶ機会を逃してしまうことになります。

また、保護者の方に対して声を出したり、自分から声を出したりもできません。

おしゃぶりは一度使用すると長時間にわたって使用する傾向がありますので、せっかくの発達のチャンスを失ってしまうことにもなります。

 

【おしゃぶりを使用しているときの注意事項】

おしゃぶりを使用している間も、おとなしいからと言ってそのまま放っておくのではなく、できるだけ声かけをしたり、一緒に遊ぶなどのお子さんとの触れ合いを大切にしましょう。

子どもがして欲しいことや、したいことをさせて満足するように心がけることも重要です。

おしゃぶりだけでなく指しゃぶりも習慣付けないようにするには、このようなことに気をつけていきましょう。

 

また、一度使用すると、やめさせるタイミングがわからない方もいらっしゃるかもしれません。

おしゃぶりを寝かしつけの際に使用している場合は、頻度も高く、どうしても長時間使用することになってしまいます。そして、寝ぐずりがピークになる1歳までに常時使用をやめるのは大変難しいことでしょう。

お子さんの個人差あるでしょうが、使用するときは使っている時間や使用をやめるタイミングをあらかじめ、ある程度は決めておくことも重要です。

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

子育てに忙しい毎日で、つい気が回らなくなることもあると思います。

もしおしゃぶりを使用していても、赤ちゃんを一人でほおっておくのではなく、話しかけたり遊んであげることを心がけてみたら、おしゃぶりもそんなに使うことなく卒業できるかもしれません。

おしゃぶりを多用してさまざまな変形や悪い癖が身に付く前に、おしゃぶりについての正しい知識を知り、適切な使用を心がけてかみ合わせやその他の機能が悪くなることを防ぎましょう。

 

長い一生でみると、おしゃぶりを使用しているのはほんの一時期ですが、その時期にかたちづくられる顎顔面の骨格や、噛んだり、食べたり、飲み込んだりする機能は一生のものです。

おしゃぶりを使用していて歯並びにちょっと不安があるという方は、気軽に一度ご相談ください。

成分から考える「むし歯によく効く歯みがき粉」

2023年8月19日

口の中には数百種類もの菌が常に住み着いていますが、むし歯もその口の中の細菌によって起きるものです。むし歯の予防のために、菌をすべて殺すことは不可能ですが、薬剤によって殺菌すれば、少なくとも一定の時間、菌の増殖を抑えることは可能です。そのため、歯みがき粉にはさまざまな種類の殺菌剤が含まれています。

むし歯の原因となる細菌は口の中のどこにでも存在しますが、口の中やだ液の中に存在するもの以外にバイオフィルムと呼ばれる歯の表面に作る防御壁を作って、その中で増え続けるものの方が問題となります。バイオフィルムは一種のバリアとなってしまうので、外部からの薬物などを跳ね返してしまいます。薬物などによっては溶けませんし、抗生物質などもその中には入れず、効果の期待できる殺菌などの薬剤はわずかしかありません。

殺菌剤のなかには、バイオフィルムの中に浸透して、その内部の細菌を殺菌できるものと、バイオフィルムの中には浸透できず、もっぱら歯や歯ぐきの表面の細菌を殺菌するものとがあります。

 

【歯みがき粉に含まれる殺菌剤】

 

①イオン系

・塩化セチルピリジウム(CPC)

・塩化ベンゼトニウム(BTC)

・塩化ベンザルコニウム(BKC)

・クロルヘキシジン

・ラウロイルカルシンナトリウム(LSS)

 

②非イオン系

・チモール

・イソプロピルメチルフェノール(IPMP)

・トリクロサン(TC)

※このなかでチモールはバイオフィルムに浸透します。

イソプロピルメチルフェノール(IPMP)、トリクロサン(TC)はバイオフィルムにある程度浸透します。

 

【むし歯予防のため】

むし歯予防のためには、歯の原因菌であるミュータンス菌を殺して、荒れた歯の表面を正常に近い状態に戻してくれる薬剤が入っているものが効果的です。むし歯予防と聞いて、みなさんが思い浮かべるの薬効成分はフッ化物(フッ素)でしょうか。

「歯を強くする」などの効果でよく知られていますが、今では日本で販売されている歯みがき粉の90パーセントにフッ化物が含まれています。そのほかに含まれる薬効成分についてもご説明していきます。

 

〈殺菌剤〉

殺菌剤によってむし歯の原因菌を抑えることができれば、より予防効果ができます。口の中にある細菌に対して効果を発揮するものは以下のものです。

・塩化セチルピリジウム(CPC)

・塩化ベンゼトニウム(BTC)

・クロルヘキシジン

バイオフィルムの菌に効くものはこちらです。

※バイオフィルムが少ない場合や、歯科医院での定期的なメンテナンスによってきちんと除去されている場合は、必ずしもこれらが含まれていなくてもいいかもしれません。

・チモール

・イソプロピルメチルフェノール(IPMP)

・トリクロサン(TC)

 

〈歯質を強くするもの〉

歯の表面を強くするためにはフッ化物(フッ素)が含まれているものがおすすめです。

フッ化物の濃度は年齢によって最適な濃度は異なりますので、年齢に応じたものを選びましょう。成人の場合は500ppm以上、できれば900ppm以上くらいのものが望ましいでしょう。

フッ化ナトリウム(NaF)は即効性があり、特に歯の表層部分に対して酸によって溶けるのを防いでくれます。一方で、モノフルオロリン酸ナトリウム(MFP)は深部まで浸透して、酸に対して歯を強くしてくれます。

※これらの効果が低くならないために注意点があります。

フッ化物入りの歯磨き粉で歯をみがいたときは、まず口の中にある歯みがき粉を吐き出して、大さじ1杯くらいの水で5秒ほど軽くうがいをしましょう。口の中に残ったフッ化物が効果を発揮します。

 

〈歯垢分解剤〉

デキストラナーゼという成分は、歯垢(プラーク)を作るデキストランというものを分解してくれる酵素です。

 

〈歯の表面の再石灰化を促進する〉

酸によって、歯の表面からカルシウムイオンやリン酸イオンが溶け出すことを「脱灰」といいます。むし歯はこの脱灰から始まります。

しかし、脱灰が起きたからといって、すぐにむし歯になるわけではありません。口の中にはだ液があり、だ液は、溶け出したカルシウムイオンやリン酸イオンを、再び歯に戻して結晶化し、修復する働きがあるからです。これを「再石灰化」といいます。

脱灰の量が少ない初期のむし歯は、再石灰化によって治すことができます。
ですので、再石灰化を促進してくれる成分もむし歯の予防に役立ちます。
還元パラチノースや薬用ハイドロキシアパタイトは、フッ素によって歯の表面が再石灰化するのを促進する効果があります。

 

【歯みがき粉のほかに効果的なもの】

むし歯予防に効果のある歯みがき粉を使用しての歯みがきに加えて、「洗口液」を併用すると、より高いむし歯の予防効果が期待できます。特に、乳幼児から成人までのあいだは、フッ化物による洗口がおすすめです。(うがいができないときはフォームといって、泡状のものもあります)。

成人以降ではこれに加えて、殺菌剤の入った洗口液もおすすめです。

【OCEAN歯科からのメッセージ】

歯みがき粉にはいろんな有効成分が含まれています。

しかし忘れてはいけないのは、歯をきちんとみがくことが最も大事だということです。

ブラッシング時の力加減や角度などが正しく守れていて、口の中のプラークを低いレベルを保つため適切な歯みがきが大事です。

歯みがき粉をつけて口の中で歯ブラシを動かして、なんとなく磨いたつもりになるとせっかくの有効成分も台無しです。歯みがき粉には優れた機能があって、殺菌効果や歯質の強化などブラッシングだけでは達成できない効果が期待されています。 それぞれの口の中に必要な成分をきちんと理解して取り入れることで、歯みがき粉はブラッシングに相乗効果を与える有効なアイテムになります。

適切な歯みがきを身につけた上で、必要な歯みがき粉を使ってむし歯を予防していきましょう。

唾液にはどんな働きがあるの?

2023年8月11日

口の中が乾燥したり、ネバネバすると感じたことのある方はいらっしゃるのではないでしょうか?部屋の空気が乾燥するのと同じように口の中も乾燥します。部屋の中が乾燥したら、加湿器をつけたり、何らかの方法で室内を加湿しますよね。では、口の中が乾燥しないためにはどうなっているのでしょうか。

お水を飲んだりすると口は潤いますが、それだけでは水分を摂取した時しか潤いません。そうではなく、常時乾燥から守ってくれているものがあります。それが唾液です。

唾液は、いつも口の中を潤してくれるのが当たり前になっているため、そのありがたみに気づくことは少ないかもしれません。しかし、人間が生きていくためには、無くてはならないとても重要なものなのです。

もし、唾液の量が減ってしまうとどうなるでしょう。口の中が不快に感じたり、慢性的なトラブルを引き起こすこともあります。

以下のような症状がないかチェックしてみましょう。

 

【唾液の状態チェック】

・口の中がネバネバする

・口の中がパサパサする

・口臭がする

・口の中がヒリヒリする

・夜中に起きて水を飲む

・パサパサしたものや、乾いた食品が食べにくい

これらに当てはまる方は要注意かもしれません。

今回は唾液がどんな役割を果たしているかについて、ご説明していきます。

 

【唾液の役割】

唾液は、口の中が乾燥しないように潤いを保つだけではなく、ほかにもいろんな役割があります。

 

①自浄作用(じじょうさよう)

口の中の汚れを唾液で洗い流す作用で、洗浄作用とも呼ばれます。

汚れを洗い流すことにより、虫歯や口臭の予防にもなります。

 

②消化作用

口は胃や腸などと同じ消化器官です。食べものは、まず、口から取り入れられるため、第一消化器官とも呼ばれます。唾液の中の「アミラーゼ」と言う酵素が炭水化物を分解し、消化を助けてくれます。

 

③粘膜の保護・組織を修復する

口の中は硬い歯とやわらかい粘膜や舌が混在しています。やわらかい粘膜や舌が傷つかないためにも、唾液が重要な役割を果たしています。おしゃべりをしたり、食事をするときにも、唾液が口の中を潤してくれています。粘膜を傷つけにくくするだけでなく、唾液が口の中を覆っていることで風邪やインフルエンザ、などの感染症にも罹らないように保護してくれています。

 

④緩衝作用(かんしょうさよう)

口の中は、普通はPH6.8~7.0で中性を保っています。

唾液には炭酸・重炭酸・リン酸等が含まれていて、口の中のPHバランスが酸性とアルカリ性の、どちらにも傾かないように中性を保ってくれる役割があります。レモンなどの酸っぱいものを食べても、口の中のPHがずっと酸性に傾かないのはそのためです。

唾液はPHバランスを調節してくれる、大事な役割を持っているのです。

また、糖分が含まれたものを食べると、プラーク中の細菌が酸を作り出します。この酸が口の中のPHを酸性に傾かせます。PHが5.5以下になると歯は溶けてきてしまいます。

唾液による中和のバランスが崩れてしまうと、このように歯が目に見えないレベルで溶け出して、虫歯の始まりとなるのです。

 

⑤再石灰化作用

歯の成分として、カルシウムが多く含まれます。カルシウムは酸性に弱いため、食事などで口の中が長時間酸性に傾いてしまうと、歯のエナメル質という、表層の硬い層が脱灰してしまいます。脱灰とは歯の中のカルシウムやリンが溶け出すことです。

脱灰した歯を元に戻そうとする力を再石灰化と言いますが、唾液に含まれるカルシウムイオン・リン酸イオン・フッ素イオンがその役割を果たしてくれます。

 

 

⑥抗菌作用

口の中は食べものの入口であるので、常に外の雑菌が入ってくる場所です。入ってきた雑菌をやっつけてくれるのも唾液です。

唾液に含まれる、リゾチーム・ペルオキシダーゼ・免疫グロブリン・ラクトフェリンといった物質が口の中に侵入した細菌を抑制して、守ってくれます。 リゾチームは口の中だけではなく、涙や汗・リンパ腺などにも含まれているので、体内に侵入した細菌感染からも守ってくれています。これらは、免疫力を高めて生命を維持することに深く関わりがあります。

 

⑦潤滑作用(じゅんかつさよう)

唾液に含まれるムチンの働きによって口の中が潤うと、舌や喉が滑らかに動きます。そのおかげで、会話や食事がしやすくなります。

唾液がない状態では、食べものを食べたり、飲み込んだりすることはとても難しくなります。

唾液のおかげで、不便なく日常生活を過ごせるのです。

 

⑧溶解・味覚作用

食べものを食べた時、唾液がなかったら味を感じることが難しくなります。

食べものをかんで、唾液と混ざることで「味を感じる」ことができます。 味覚には【甘味】【酸味】【苦味】【塩味】【うま味】がありますが、唾液がないとこれらの味覚は感じることができません。 また味覚だけでなく、「安全なものなのか?」を口に入れたら一瞬で判断することもできますね。

 

⑨水分平衡

唾液の分泌には、体内の水分量を調節する役割もあります。もしも体内の水分量が少なくなると、喉や口の渇きを感じるようになります。すると、水分を補給したくなり、体内の水分量のバランスを保てるのです。

 

【唾液はどこから出ているの?】

ここまでで、唾液が果たす役割については理解していただけたかと思います。

では、唾液はどこから出ているのでしょうか?

実は、唾液は3つの器官から分泌されているのです。

 

①耳下腺

サラサラした唾液を分泌します。

 

②顎下腺

サラサラとネバネバ、両方の唾液を分泌します。

 

③舌下腺

サラサラとネバネバ、両方の唾液を分泌します。どちらかと言うとネバネバの方が多く分泌されます。

もしも唾液が出にくい方は、これらの唾液が出る部分をマッサージしたりすると、唾液の分泌が促されます。

【1日にどれくらいの唾液が分泌されているか?】

健康な成人の方で、だいだい1リットル~1.5リットルと言われています。大きなベットボトル約1本分です。 想像よりも多くの量ではないでしょうか。この唾液の量は、薬の副作用やストレス、加齢、糖尿病、放射線治療、透析治療、口呼吸、喫煙、寝たきり状態、不規則な生活などで減少することが分かっています。

また、唾液の分泌は自律神経が関わっているので、リラックスした状態(副交感神経優位)の時は血管が拡張され唾液も分泌されます。逆に、緊張状態(交感神経優位)の時は血管がキュッと収縮してしまうため、唾液の分泌も減少してしまいます。

緊張したときは口の中がカラカラに乾燥するのは、このような唾液の影響があるのです。

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】

今回は唾液の役割についてご説明しましたが、唾液があるのと無いのとでは毎日の生活が大きく異なってくることが分かっていただけたかと思います。

楽しく食事ができ、誰かとおしゃべりするためにも唾液は欠かせません。また、唾液の分泌量が減るとむし歯や歯周病になりやすくなったり、味覚障害が起こるなど様々なトラブルを引き起こします。

近年、歯科受診される方で口の中がヒリヒリするや不快感を訴える方が多くなってきました。口の中に違和感や不快感を感じたときは、歯科医院にてご相談ください。

初診「個別」相談へのご案内

当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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